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237.ビルマ汁のルーツを探る〜ミャンマーのカレー〜

ごきげんよう。
前々回から前回にかけて、ビルマ汁の話を書きました。

おさらい-ビルマ汁とは-

益子町内に田町という地区があります。この地区の一部の家庭では夏になると、出てくる定番メニュー、ビルマ汁。

ビルマ汁の歴史は、1945年の終戦の年まで遡ります。当時、太平洋戦争で出征された「もおかや」の先代飯塚潤一さんが、戦地ビルマ(現ミャンマー)で食べたスープの味がとても美味かったと忘れられず、終戦帰国後、当時の日本で手に入る材料で当時のビルマで食べた味を再現したのが始まりです。
その味を近所の方々に伝え、長年、田町自治会では、夏の家庭料理として、食卓に並んでおりました。

益子のビルマ汁
https://www.tochigiji.or.jp/spot/s8257


なるほどビルマ汁の由来は納得のいく話でしたし、実際につくって食べてみると手軽でおいしく、かなり気に入りました。

しかし、ひとつの疑問が残ります。

それは
「そもそもの元になったそのビルマ料理はなんだったの?」
ということ。

「益子のビルマ汁」の公式サイトには、そこのところの記述がないんですよね。

そんなわけで、ビルマ料理(ミャンマー料理)についてググってみました。

油がたっぷり!?ビルマ(ミャンマー)料理

まず見てみたのはこちらのサイト。

そこには、こういう記述が。

インドと中国、隣国の影響を受けたミャンマー料理は、味が濃く、脂っこいのが特徴です。とにかく油がたくさん使われており、油をあまり摂らない人は胃もたれしてしまいそう。

マジで??
ビルマ汁のあっさりした優しい味わいとはだいぶ印象が異なります。

しかしもうひとつ、こちらのサイトを見てみると、ミャンマー料理の基本的な調理法などの記述もあり、それによると水と一緒に油を入れて煮込む料理法があるみたいです。

ビルマ汁の、水にサラダ油を加えて具材を煮込む工程は、ここにルーツがありそう。

カレー的なものがある

また、どちらのサイトにも(もっと言うとここで挙げた以外のいくつかのサイトにも)、ミャンマーにはカレー(的な煮込み料理)があると書かれています。

ビルマ汁もカレー粉を使うし、ここら辺がルーツか……?

しかし、記述されている料理の特徴やレシピを見る限り、ビルマ汁とミャンマーのカレーは全然違いそうです。

うーむ。

ミャンマーのカレーを食べてみた

これ以上、ネットで調べていてもらちがあかねえ!
…ということで、とにかく実際にミャンマーのカレーを食べてみることにしました。

調べたところ田町にミャンマー料理屋さんがあると知り、ランチで行ってみました。

一番ポピュラーだというチェッターヒン(鶏肉のカレー)が売り切れてたので、週替わりカレーを注文。
週替わりは玉子のカレーでした。

スープ、サラダ、ごはんがついて900円
玉子のカレー(チェッウヒン)


おお、ネットで見た前情報と違ってサラッとしてる……

ひとくち掬って食べてみると、
んん!
これは。
なるほど。

ナンプラーでしょうか、魚介系の旨みが強く感じられるスープです。
これは、確かに、再現しようとしたら和風ダシになるのもわかる。

青唐辛子やタマリンドを使っているとありましたが辛味や酸味はそれほど強くなく(ほとんど無いといってもいい)、ちょっと塩気が強いけれどやさしい味わい。青みに添えられたパクチーが抜群の相性で、おいしかったです!

これがビルマ汁の由来になった料理そのものではないと思いますが、ビルマ汁のあの味のルーツは確かに感じられ、個人的には納得しました。

やっぱり何事も実際に触れて感じてみるのが一番ですね!


余談

実際のミャンマー(ビルマ)料理ってどんなんだろう?と思った時に、「じゃあ食べに行くか」ってフラッと現地に行っちゃえるような人が、まさに「お金も時間も自由」ということなのかな〜と、
お店に向かいながらふと考えました。

仮にできるようになったとして、実際にやりたいかどうかはまた別の話かもしれませんが。

それはさておき、今回行った「親の家」さんはお店の雰囲気もよく、メニューも豊富でよかったので、また行ってみたいと思います✨

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