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公務員Techの可能性

 一般社団法人スマートシティ・インスティテュート主催の公務員×Tech オープンソースを活用した「新型コロナ支援情報ナビサイト」のつくり方のウェビナーで考えたことをまとめたいと思います。

 株式会社アスコエパートナーズでは、東京都の委託を受けて、「東京都 新型コロナウイルス感染症 支援情報ナビ」を構築されました。新型コロナウイルスの影響でお困りごとのある企業や個人の方向けに、自分に適した制度を案内してくれるサービスです。その中の一つのメニューで設問に答えていくだけで自分に適したサービスを提示してくれるというものがあります。

 さらに、そのソースコードを公開され、他の自治体でも転用できる仕組みになっています。ウェビナーでは、構築ノウハウの具体的なレクチャーもありました。作業の大きなところでは、行政サービス情報ナビロジックを作成するというものになります。その他の具体的な手順等はソースコードと共にマニュアルに記載されています。(素晴らしい!)
 サービス構築においてはコーディングなどプログラミングの知識がなくでもできるようになっています。実際にアスコエパートナーズさんではエンジニアでない4人がメインとなり6日間で制作されたとのことでした。

 今回のサービスの特長は、利用者目線で選択肢に回答するだけで、支援メニューが出てくることだと思います。通常の行政の案内ですと、主に下図のように
①案内に書かれている用語と文章を読み解く
②案内の項目間などの全体像を整理して理解する
③自分が適したサービスを判断する

分解すると結構難解なことをしています。
 ですが、支援情報ナビですと、
①質問の意味を読み取る
②回答を判断する

主に上記のステップでサービスが提示されるのが大きな違いかと思います。

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 さらに、ウェビナーの中ではGovTechとCivicTechとも異なる公務員Techについてのお話もありました。GovTechとは政府の行政サービスをICT活用することでサービスの高度化や効率化を進める取組を指します。CivicTechとは市民が主体となりICTを活用して地域課題の解決や公共サービスを改善していくことと言われています。

 どちらも似たようなものに感じられますが、主体の違いがあります。GovTechは政府(組織)、CivicTechは市民(個人)。このなかに政府・行政のプレイヤーである公務員という個人の視点はあまりありませんでした。その中で、公務員というプレイヤーがプログラミングの知識がなくともシステム構築に直接コミットできるようになったのは大きなポイントです。今後も公務員Techの動きには注目していきたいと思います。

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