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【推しぬい】自キャラの15cmぬいぐるみを作ってみた【ズボラ向け】

この記事は「ぬいぐるみ作ってみたいなー」と呟いている周りのオタクの背中をそっと押すことを目的としています。「できるだけ『嫌いな作業はしない』推しぬいの作り方」を模索したので、ズボラだけどぬいが欲しいよー!という誰かのお役に立ちますように。

※作り方の具体的な様子の写真を載せているので、ぬいの生首・首なし素体などがバンバン出てきます。苦手な方はご注意を。


自キャラのぬいぐるみは自分で作らないと供給がない(当たり前体操)

昨今どんなジャンルでも『ぬい』がグッズの定番となっており、ふわふわのぬいぐるみが大好きな身としては嬉しい限りです。
多少マイナーなジャンルでも小さなぬいがリリースされたりゲームセンターのプライズになったりすることもままありますが、絶対にぬい(どころかあらゆるグッズ)が発売されないジャンルがあります。

それは、自キャラ!!一次創作!!!
(青い髪の子はお友達のキャラクターな上に、CoCTRPGのPCなので厳密には一次創作ではない点はご容赦ください)

アクリルスタンド(アクスタ)は専門の印刷所さんにお願いすれば簡単に作れるので、散々作ったものの、やっぱりぬいぐるみも欲しい。

過去に作ったアクスタ(左は筆者絵、右は依頼絵)

自分でデザインしたキャラクターのぬいぐるみが欲しいな……ということで、今回作ってみました。

左はお友達のキャラ、右が筆者のキャラ

15cmぬいは初めて作ったにしてはなかなかのものじゃないでしょうか。
お洋服は自作を諦めて買いました。これについては後述します。

やりたい作業を切り分ける

初めてぬいを作るにあたり「あんまり好きじゃなさそうな作業はアウトソーシングしよう!」と決めていました。趣味なので。楽しいことだけしていたい。

というわけで、やりたい作業・やりたくない作業を切り分けてみました。

やりたい作業

  • 顔の刺繍(むしろこれだけやっていたい)

  • 髪の布をこだわる

やりたくない作業

  • 体部分の縫製(10cmぬいを試しに作って、しんどいわりにあんまり楽しくなかった)

  • 衣服の制作(やりたくないというかスキルが足りない)

以上を踏まえて、制作するぬいのジャンルは『棉花娃娃』や『中韓ぬい』と呼ばれる髪部分にボリュームがあるものに決めました。
体部分はすでに縫製済みのパーツが販売されているものを使用。なるべく抜けるところは手を抜いて、最大限のクオリティを得ようというズボラ極まりない試みがスタートしました。

※あくまで筆者の主観なので、全部かっちり縫いたいぜ!という猛者はまっさらな布から作りましょう。棉花娃娃らしくお腹や手部分にワンポイント刺繍を入れたい人とかは平面からやるのがスムーズかも。

推しぬい制作・ズボラ向けの心得

手は抜きたい!でも出来はなるべく可愛くしたい!という私のようなワガママさんは以下の項目だけ気をつけてもらったら何とかなる気がします。

  1. 初めて作るなら15cm〜20cmの大きめサイズを

  2. 刺繍糸は画材!妥協せず色を選ぼう

  3. 刺繍シートは使ったほうがいい

  4. 体は縫製済みのキットがおすすめ

  5. 髪はぬいぐるみ専用5mmファーがおすすめ

  6. 顔のシワは綿詰めで解決する

  7. 服は意外と安く買える

初めて作るなら15cm〜20cmの大きめサイズを

小さいほうが縫うところ少なくて楽かな〜と思いませんか?
私は思いました。思って、作ってみて、全く上手くいかずに心が折れかけたので、まずは少し大きめのサイズで段取りを学ぶのがおすすめです。

刺繍糸は画材!妥協せず色を選ぼう

眉と目のアウトラインは真っ黒ではなく濃いめのグレー

手芸店や100円ショップにも刺繍糸のお得な10色セットなどは売られているんですが、ある程度凝りたいなら1色ずつ自分で選ぶのをお勧めします。

私も習作は⚪︎⚪︎色セットみたいなのを使ってたんですが、なんか仕上がりがパッとしないなー何でだろうなーと思っていたら、刺繍糸の色の彩度が高すぎでした。絵を描く人なら、普段自分が使うような色を選ぶと馴染みがいい気がします。

ただし刺繍糸も絵の具と一緒で、数を揃えると意外とお金が飛ぶので要注意です。うっかり持っている色を買ったりして無駄遣いしてました。

刺繍シートは使ったほうがいい

毛足の長いファーを使ったので刺繍枠がギッチギチ

Twitterを見ていると刺繍シート(図案を写して布と重ねる薄いビニールのシート)を使っていない人が結構いらっしゃるんですが、絶対あったほうがいいです!仕上がりも綺麗ですが、作業が楽!ほんと楽!

ボアやファーのような毛足の長い生地って、そのまま刺繍すると刺繍糸が布地の中に埋没してしまって、刺繍の向きを揃えるのが大変でした。刺繍シートを1枚挟むことで、布を落ち着かせつつ立体感のある刺繍ができるのでお勧めです。

個人的には接着タイプよりも、シートタイプのほうが最終的な仕上がりが綺麗だなーという印象です。接着タイプは水洗いが必須なんですが、ここで失敗すると髪の色が肌に写ってしまったり、布地のふわふわ感が損なわれてしまうので……。
(シートタイプも水で溶けるものを使ったので、引っ張って取り除ききれなかったところはぬるま湯をつけた綿棒で除去してます)

接着タイプの刺繍シートの綺麗な落とし方動画。(私は習作でこの作業に失敗しました)
ダイソーで買えるのでちょっと試すのによかったんですが、どうも終売してしまった様子。

体は縫製済みのキットがおすすめ

右が縫製済みキット。色はピュアピンク。

ボディ部分(素体とも呼ばれる)ってパーツが多いし、布を裁断するのも縫うのも大変です。でも布を2枚縫い合わせただけのものより立体感がほしい!腕とか足とか独立してて欲しい!という私のようなワガママなオタクには『ぬいの素』がおすすめ。もはやこれ一択。

上の写真の通り、ボディ部分が縫ってあるので、ひっくり返して頭くっつけて綿入れるだけ!素敵!オプションで同じ生地の頭用布と頭パーツの型紙が付いてきます。

私は褐色肌が大好きなオタクなので、縫製済み(耳パーツも付属)に加えて肌のカラーバリエーションがいっぱいあるのでテンションが上がりました。
いつかブルーグレーの異色肌ぬいとか作ってみたい。

ただ、Little Closetさん大人気ゆえに少し到着まで時間がかかる(10日前後)のがネックだな……と思っていたら、我らがユザワヤさんの店頭にこんなものが。

縫製済みのボディ素体!
肌色が3パターンあるのはポイントが高い。そのうちSサイズ素体使ってみたいです。

髪は5mmファーがおすすめ

1mmファーと5mmファー

手芸店の推しぬいコーナーで主に取り扱いがあるのは毛足の長さが1mmのファー。これはとっても取り扱いが楽な良い生地なんですが、今回は髪にボリュームを持たせたかったので5mmファーで頑張りました。

おすすめはヌノトミーさんの5mmファー。使いやすい人気色は売り切れがちなので、入荷通知メールが届くように設定しておきましょう。

私はよそさまのキャラクターのぬいを作っていたので、深夜にDiscordで親御さんに「どっちの布がイメージ近いですか!?」という迷惑なメッセージを送ったりしていました。その節はありがとうございます。
それくらい色は悩むので、いきなり買わずに見本を取り寄せるのもありかもしれません。

素体の肌色に合わせて髪の生地を選んでいる様子

なお、毛足の長い生地を扱うならコロコロ粘着クリーナーは必須です。机の上と自分の服が大変なことになりました。

顔のシワは綿詰めで解決する

ちょっとほっぺたが凹んでいる

刺繍終わった!縫製もした!綿もつめた!だけど縫製が甘かったせいでなんか顔にシワが寄っちゃってる……こんなもんかな……頑張ったんだけどな……と深夜のTwitterで凹んでいたら、有識者から「綿は思ってる5倍詰めましょう!!」という力強いアドバイスが。

「こんなもんですか?」「まだ入ります!」「まだ?」「まだ!!」という力強い応援を得て、ギッチギチに詰めたのかこちら。

綿を想定の3倍詰めた様子

なんかまるっとなってる!綿すごい!ただし全体的にカッチカチになってしまったので、くたっとしたぬいがお好きな方は縫製を頑張りましょう。なお、私はみちっとしたぬいぐるみのほうが好きなので、結果的に大満足です。推しは質量があればあるほどよい。

綿詰めと布を裏返すのに手芸用鉗子がとても便利でした。1,000円前後で買えるのでおすすめです。

服は意外と安く買える

ORIGOOさんとLittle Closetさんでの散財の様子

お洋服どうしようかな……細かいミシン掛け苦手だけど作ろうかな……と思っていたら、ドルオタの友人から「買えるよ!!!」という一報が。
韓国アイドルのオタクの間ではどうやら着せ替えぬいがファングッズとしてかなりメジャーらしく、メンバーカラーの衣装や普段着、着ぐるみまで色々揃っているそうです。

この値段でファスナーまでついてるフーディーが買えるの!?とびっくりした挙句、そのままORIGOOさんで手に取ってました。靴があるのも嬉しい。自分で布やボタン買ってきて作ってもこれくらいの出費にはなりそうだったので……。(東京・大阪・名古屋に実店舗あり)

注意点としては、20cmぬいの服がメインなので、15cmぬいだと少しラインナップが少なめ。
10cmぬいの服は下手すると100円ショップのセリアで揃うかもしれません。

推しぬいを作ろう!実践編

ぬい界隈お勧めバッグ(100均)に詰められるぬい

ここまで注意点を色々と述べてきましたが、具体的な制作手順はYouTube動画を観ましょう!!
動画はすごい……分かりやすい……YouTubeには人類の叡智(と欲望)が詰まっている……。

最近では推しぬいの作り方本がいっぱい出ていますが、私が作っていた頃(2023年9月)はそこまで選択肢がなかったのと、ソーイングに慣れない人間としてはやっぱり動画のほうが分かりやすかったです。

前述の『ぬいの素』を使った制作方法はぴよぴっこさん、初めて刺繍をする人ならたきゅーとちゃん、番外編として縫製済み・綿も入っている完成素体を使ってオリジナルの顔用ワッペンの作り方をご紹介します。

おすすめ動画①ぴよぴっこさん

作業机の横でずっと再生していた動画。とてもおすすめ。あとぴよぴっこさんデザインのぬいの顔がとても好き。

ぴよぴっこさんは刺繍糸を1本取りで刺繍をされてますが、初心者は2本取り+細かい粗を1本取りで修正するほうが楽かな〜と思ってます。(もちろん全部1本取りで刺繍したほうが綺麗ではある)

おすすめ動画②たきゅーとちゃん

ご本人のキャラの濃さがすごい。慣れると癖になります。
この刺繍動画は最初の頃に観てとっても分かりやすかったです。
髪型が複雑なぬいぐるみを作るなら、たきゅーとちゃんの他の動画も参考になります。棉花娃娃タイプではないキャラぬいの作り方をたくさんご紹介くださってます。

番外編 オタメイドさんのワッペンの作り方

私は試したことがないんですが、ワッペンも作ってみたいので自分用の備忘録も兼ねて載せておきます。

所要時間など

あんまりきちんと記録をとっていたわけではないんですが、顔の刺繍はちょっとずつ進めていたので3日、縫製〜綿詰めは一晩でした。(1体あたり)
私は時間をかけると集中力が保たないので突貫工事でしたが、顔はもう少し丁寧にできたかなぁという反省はあります。でも形になっていくのは楽しいので、苦にはならなかったです。

その後のちょっと進化した作品

FF14の自機(自キャラ)作ってみた

5mmファーの髪は作ったので、もう少し難易度の高い布を使ってみたい!ということでラビットボアを髪に使ってみました。

結論から言うと刺繍枠が外れまくって大変な目に遭いました。でも仕上がりはなかなか可愛いのでよし!
タミヤのウェザリングマスターで耳と鼻にメイクもしています。
今回は服も作ってみたり。

黙々と刺繍をしたり布を縫うのはいい感じに集中できて楽しかったです。気分転換にもなるのでお勧め。ただし眼精疲労にはくれぐれもお気をつけを。

#推しぬい #自作ぬい #手芸 #ハンドメイド


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