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ワスルの歌鳥:ウム・サンガレ Oumu Sangaré "Timbuktu"

マリの女性シンガー Oumou Sangaré (ウム・サンガレ)が、この間リリースしたアルバムをよく聴いている。タイトルは "Timbuktu"、ニジェール川の中流に位置するトゥアレグ族(*1)の都市の名前だ。

うねるようなビートとギターのリフ、バックの女性コーラスとのコール・アンド・レスポンスがマッチして印象的な1曲目の "Wassulu Don" から始まり、民族楽器の音色とリズムと現代的なアレンジがよくマッチしているし、バラエティに富んだ楽曲で飽きさせない。

マリのワスル音楽の歌手で、「ワスルの歌鳥」とも呼ばれ、2011年にはグラミー賞を受賞している。ワスルとはニジェール川南部の歴史ある地域で、その音楽は古くからの伝承歌に由来しているとのことだ。( Wassoulou music - Wikipedia)

もう少し民俗音楽っぽいのが聴きたい向きには、2020年の "Acoustic" がいいだろう。


20代前半でリリースの1990年のアルバム(たぶんデビュー作?)本人の名前を冠した "Oumu" を聴くと、このころからクォリティーが高いし、若々しい張りのあるいい声でとてもいい感じだ。今に至るまでコンセプトは変わっていないようだ。

民俗楽器に興味あると、楽器の形や演奏している様子を知りたくなり、ライブを見たくなるはずだ。2009年のライブの動画がいい感じだと思う。

音だけだが、2012年のライブアルバムもある。


そういえば、2014年の International Jazz Dayのライブでも姿を見ることができるのだった。

 しかし、すごいラインナップだ。ハービー・ハンコック(p)、ウェインショーター(sax), マーカス・ミラー(b)、エスペランザ・スポールディング(b, v0)、テリ・リン・キャリントン(ds)、ジョン・スコ (g)、ディー・ディー・ブリッジウォーター、….、しかも大阪だったのだ。このころは少々忙しくて行けなかった。悔しすぎる。

アルバムが見当たらなかったが、2020年に動画アップされている "Been" このビデオ・クリップも美しく、現地の風景も楽しめる。

最後に冒頭に紹介した最新アルバムから、ビデオクリップを貼っておこう。


アフリカは広い。歴史もある。現世人類の故郷なのだ。そして、まだまだたくさんの素晴らしい今を生きるミュージシャンがいる。アンテナをしっかりとはっておこうと思う。


■注記

(*1) トゥアレグ族のギタリスト、ムドゥー・モクター、こちらも是非聴いてほしい。

Timbuktuについて:
トンブクトゥ - Wikipedia


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