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東武伊勢崎線系統への新型車両導入可能性を考えてみる

注意!


この記事の内容は、私(Long)が勝手に考えた予想ですので、根拠となる公式情報は全く存在しません。当たるか当たらないかはともかく、一つの考えとして楽しんでもらえますと幸いです。

東武伊勢崎線の現状

東武伊勢崎線とは、正式には東京都台東区の浅草駅から、埼玉県北葛飾郡杉戸町の東武動物公園駅を経て、群馬県伊勢崎市の伊勢崎駅まで至る路線のことを指しておりますが、現在旅客案内上は東武動物公園駅から伊勢崎駅までの区間を指しています。この記事では、東武動物公園駅〜伊勢崎駅間を指す旅客案内上の定義に基づいて、東武伊勢崎線と呼ぶこととします。

東武伊勢崎線を走る列車は

  • 特急りょうもう/リバティりょうもう(赤城・太田・伊勢崎・葛生〜浅草)

  • 急行(久喜〜半蔵門線直通)

  • 準急(久喜〜半蔵門線直通)

  • 区間急行(館林〜浅草)

  • 区間準急(館林〜浅草)

  • 普通

の6種別で、普通列車はさらに以下の系統に分かれます。

  • 久喜〜館林間を往復する6両編成(車掌乗務)

  • 館林から太田あるいは伊勢崎へ向かう3両編成(ワンマン運転)

特急りょうもうには200系(6両編成)、特急リバティりょうもうには500系(3両編成または6両編成)が使用されます。
急行と準急には50050系と直通先の東京メトロ半蔵門線や東急田園都市線から乗り入れてくる各形式(詳細略)がすべて10両編成で使用されます。
区間急行と区間準急には10000系列の8両編成または6両編成が使用されます。
久喜〜館林間の普通には10000系列、館林〜伊勢崎間のワンマン列車には800・850系(8000系の3両編成)が使用されます。

区間急行と区間準急は急行と準急を補完する形で、主にラッシュ時間帯に運転されます。日中は久喜で系統が分かれ、急行あるいは準急と普通を久喜で乗り継ぐ必要があります。

昔は今の区間急行を準急と呼んでいて、日中でも館林、太田、伊勢崎から合計毎時3本が浅草まで走っていたのですが、それも18年近く昔の話になってしまいました……。

在りし日の準急伊勢崎行き。鉄道写真としては全然上手くもなんともない写真ですが、今となっては懐かしい記録です。‎2006‎年‎2‎月‎25‎日 春日部駅



さて、もう一つの東武の主要路線である東武日光線が(特別料金不要の列車については)南栗橋でほぼ分断されているのに対して、東武伊勢崎線は久喜での分断はさほど進んでいません。
これは、久喜駅の利用者数が南栗橋駅や栗橋駅と比較してもかなり多いこと、南栗橋駅には車両基地がある反面久喜駅にはないので、ラッシュ時に車両を送り出せないこと、といった事情が絡んでいます。
つまり、朝ラッシュ時には久喜〜館林間は比較的混雑しており、6両編成を走らせるだけの需要は存在するということなのです。
また、8両編成が設定される理由は、浅草駅に入線可能な最大の編成長であり、東武動物公園以南のラッシュに最大限対応するためでもあります。
ただ、通勤通学時間帯以外は、久喜〜館林間は6両編成だとやや過剰と言えるかもしれません。

ちなみに、ちょっと前までは、館林〜北千住間を10両で走り、北千住で後ろ4両を切り離して浅草へ向かう区間急行も存在していました。

置換え予想

さて、ここからが本題です。
200系と10000系列、そして800・850系を置き換えるとしたらどうなるか、という予想を立ててみたいと思います。

ワンマン運転区間の拡大

まずありそうなのがコレです。JRでやってる中編成ワンマン運転を久喜〜館林間(の特別料金不要列車)にも適用します。
ただし、区間急行と区間準急のみ、車掌乗務とします。
これを実現するべく、5両固定編成と3両固定編成の新型車両を作り、800・850系と10000系列の運用をすべて置き換えます。
つまり、同じ形式で8両編成、6両編成、5両編成、3両編成を組めるようにするということです。時間帯に応じて輸送力を調整しつつ、車両運用を効率化します。

改造直後の800・850系は、6両編成を組んで本線系統の準急(現在の区間急行)に使われていました。2005‎年‎7‎月‎12‎日 加須駅

現状、8両編成は8両固定編成か6+2、あるいは4+4で組まれていますが、これを5+3にすることで、浅草から館林に戻ってきたものをバラして、日中の区間列車にそのまま使用できます。
また、6両編成が必要な場合は3+3でそのままずっと運用し続ければよいです。

そして、6両編成以下で組成する場合、ワンマン運転に対応できるようにし、日中の久喜〜館林間の普通列車は6両あるいは5両でのワンマン運転とします。

東武野田線(アーバンパークライン)に5両編成の新車が導入されることが決まっていますが、その派生形式が導入されるのでは?と予想しています。

※館林所属車と春日部所属車をどう扱うのかみたいな細かい話が一瞬頭をよぎりましたが、館林検修区は今は派出所に格下げされたので車両は全部春日部支所に移管されてたので無用な心配でした。

特急の置換え

恐らくこれはこのまま行くと特急はリバティに統一されるものと思われます。
ただ、もしかすると、JR線への直通へ使うための日光線との共用新形式(6両固定)が出てくるかもしれません。
というのも、群馬県が久喜駅を介して東武特急を羽田空港アクセス線へと乗り入れさせたいとする意向を示しており(https://trafficnews.jp/post/125403)、これが実現するならば新形式が必要になるからです。そしてついでにスペーシアのJR乗り入れ用編成もこれで置き換えちゃいましょう、みたいな流れになるのかも、と予想しています。

まとめ

いかがでしょうか。
現状の運用を極力崩さず、減車も最小限にして人員を削減するという割とありそうな感じの予想なのでは?と我ながら思います。
このプランだと、8両、6両、4両、2両がある10000系列と違って車両を無駄なく使えるので、配置本数も減らせるのでは?と踏んでいます。ちゃんと計算してませんが。
また、他社では一般的になってきた0.5M車を導入することで、奇数両編成でも1M1Tが実現できるので、800・850系や地下鉄直通車を例外として通勤電車では1M1Tを貫いてきた東武でも奇数両編成を採用しやすくなります。


JR日光線の3両編成のE131系。こんな感じの車両が東武にも……? 2023年12月16日 日光駅


ただ、これでも10000系列の全廃は実現しないと思います。恐らく佐野線、小泉線、桐生線のワンマン2両編成は相当長い期間残り続けるのでは?と思います。予備部品は廃車発生品で十分集められるでしょうし、多分2040年くらいまでは余裕で残るんじゃないでしょうかね(その頃にはきっと日光線系統の20400形にもなにか動きがあるでしょう)。なにせ、戦前の旧型車の車体を載せ替えて平成初期まで使ったり(3000系列)、旧型国電ベースの車両の車体を載せ替えて2000年代まで使ったり(5000系列)する会社ですから……。

東武宇都宮線の5050系さよなら運転。関東大手私鉄最後の吊り掛け式電車でした。5050系は7800系の車体更新車です。7800系は戦後の復興期に作られた形式ですが、その頃他の大手私鉄や国鉄がいわゆる新性能電車に移行していたために登場時点で時代遅れとなっており、せめて車体だけでも、と昭和50年代ごろに8000系と同じ車体に載せ替えたものです。 2006年12月16日 新栃木駅


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