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声優も見た目で判断される?表情編

今回は見え方・見せ方のお話をしてみようかなと思います。私の体験談をお話ししつつ、年の初めから「声優ライフプランニング」をしてみて頂くなんていいかも?ということで!!

さてさて、かれこれ10年以上前のお話し。人見知りで緊張しいな私は挨拶一つでも脇汗かいちゃうくらいの人間です。自分に出来ることといえば、真面目に真っ直ぐに。だから人と接するときもそれを心がけていました。

さて、とある年の瀬。お世話になっている制作会社の社長にお呼ばれして、その会社の忘年会に参加したときのこと。

担当の方とはお話しする機会はよくありましたが社長とは数回しかお会いしたことがなく…とっても緊張しながら私はお手伝いをしていました。すると唐突に社長がこう言ってきたんです。

「てらいくん、なんか怒ってる?」

突然そんなことを言われて私はパニくりました。どうしよう誤解されてしまった、正しく回答しなければと。一瞬で汗びっしょりになりながらも、なんとか答えた内容が、

「怒ってません。緊張はしてます」

でした。社長はそこで呆れたりもせず、さらに質問を重ねてくれました。

「緊張すると、そんな感じになっちゃうの?」

そんな感じ、とは???もう大パニックです。なんかやらかしたかと絶望的な気持ちになりながら、

「そ、そんなとはどんな感じでしょうか…」

と聞いたところ

「不機嫌そうにみえるよ」

と教えてくれました。え?嘘でしょ、失礼がないように気を張ってしっかり対処しようと努めていただけなのに。。。不機嫌に見える…

この時完全にキャパオーバーになった私は固まってしまいました。それでも社長はそんなこと全く気にする様子もなくこんなアドバイスをくれたんです。

「てらいくんはさ、今後常に笑顔を心掛けるといいよ。そーいう顔立ちは基本無表情だと怒ってみえるからさ!」

確かに笑顔というわけではない。けれど普通の表情をしていると思っていたのに、私は常に人から不機嫌に見えていたのかと衝撃を受けました。

ちなみに3年前。顔の作り的に直線が多いのでキツく見える顔立ち、とカラー診断の際に判定されまして、今ならなるほどと納得なんですが…

でもですね、当時はそんなことなど思いもよらず。

実は最初に預かってもらった事務所から「ハイという返事からなってない」という評価を受けトラウマ的に恐怖心も抱えていた私。なので余計に挨拶や受け答えはしっかりやらなければと思っていました。とにかく真剣に、真っ直ぐに、相手にしっかりと伝えなければならないと。

今考えたらこの思考が不機嫌に見えるほど硬い表情を作ってたんだろうなと思います。多分眉間に皺を作ってる時もあったでしょう。

でも私の過去なんて、当たり前ですが語らない限り相手は知る由もないわけで。側から見ればただの機嫌が悪い人になってしまいます。

社長からは、さらにこう言われました。

「笑顔で挨拶を心がけたら、世界が変わると思うよ」

その当時、事務所に正式には所属しておらず「業務提携なら」という条件付きで籍を置かせてもらっていました。ただその状態だと、やはり後ろ盾がないわけで。なんとか横の繋がりを広げなければと必死に手立てを考えていました。

そんな状況の時に社長からのこの指摘は、私にとって雷に打たれたようなものだったんです。

その時から私は人にどう見られているのかを、戦略的に考えるようになりました。

初めての現場や、初対面の人と会うときは自分が思っている10倍の笑顔を心がけること。

また人見知り特有の"自分なんかが話しかけたら迷惑だよな"という思考を押し込め、積極的に現場で人と関わるようにしていきました。

すると本当に世界が変わってきたんです!!

現場でコミュニケーションが取れると、今まではアウェイだった場所がホームに変わっていく。ホームという安心感を利用すれば、さらに相手とコミュニケーションを取りやすくなる。

笑顔と会話で相手へ敬意を示す

そんな風に心掛けて出来上がったのが今の私。とはいえ三つ子の魂百までという通り、今でも緊張しやすいし焦り症だし、そのせいでいらんこと言った…と思う事も多々。初めての方と楽しくお話ししていても、帰り道で汗びっしょりになっていたことに後から気づいたりするなんてよくあります。あーやっぱ緊張してたんだなと。

それに笑顔なんかじゃいられない、なんて時は沢山ありますしね。だって人間だもの。でも私は笑顔を意識して世界が変わった人間なので、今後も実践していこうと思っています。

だだし

たまたま私にはこれが有効だっただけ。声優としての生存戦略はひとそれぞれです。キリっとしたままの方が雰囲気があっていいなんて方もいるでしょう。私のした行動が皆の正解だとも思えません。

人からどう見えているのかは、その後の生き方を考える上で知っていても損はないと思います。しかしどう見えるかの判断もその人次第。もし人から言われた事があったらそれを吟味した上で、今後について考える手段の一つにしてみるのは私的にはアリ寄りのアリかな、などと思っております。

今年も既に相談室を開設しております。何かお悩みを抱えている方は一緒にお話しいたしましょう。




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