エンタメマーケティング16 争「私の推しが人質に取られた」

エンタメ関連で働く人は知っておいて欲しい事件が起きた。

人を否定する内容を書くべきではないと思っていましたが、これは、どんな人を敵に回してもいい。書かなくてはならないと思い書きました。

「ちるらんDa-iCE熱唱事件」
月刊コミックゼノンで連載中の「ちるらん 新撰組鎮魂歌」の舞台化作品で事件は起きた。
出演者で男性ユニット「Da―iCE(ダイス)」の岩岡徹と花村想太の2人が、客席にいたDa―iCE(ダイス)メンバーを舞台上にあげ、Da―iCE(ダイス)の曲を歌い踊ったというものだ。

この事件、
「どうせDa―iCEファンが行ってるんだから喜んだんでしょ?」
と思っている人がいたら、そんな問題ではない。

これは「ちるらん 新撰組鎮魂歌」という原作のストーリーがあり、それを舞台化した作品だ。
この作品があるのも、原作者、作画、そしてそれを応援し続けたファンがいるからこそだ。
その原作を、舞台化におけるアレンジではなく、全く関係のない舞台にしてしまった。

最大の問題点は、
これを仕掛けた、仕込みでDa―iCEメンバーを席に座らせ、舞台に上げた脚本、演出、監督、そしてそれを許可したであろうマネージャーである。

特に、今回の最大の問題は
この舞台では演出を務めている
『岡村俊一』
である。

経歴等は省くが「アイドル系の舞台を多くやっている脚本家」である。
それも、アイドルや若手俳優の舞台好きのファンの間で大変嫌われている脚本家である。

その岡村俊一氏が2017/04/09
Twitterでこのような発言をしていた
「2,5次元という言葉を作った人達は、経済人として尊敬している。ゆえにカテゴリーとしては素晴らしい。ただ俳優達の「俺たちは、かぶりモノやりたいわけじゃねぇ!」という叫びには、お前たちがやりたい形をちゃんと考えてやるよ!と応えるのが演出の仕事だ…と思っている。」

やりたい形がこれなのか。
「かぶりもの」という漫画のキャラクターをやりたくないのは、誰なのか。Da―iCEのメンバーなのか、他のスタッフ、役者なのか、岡村氏なのか。
どちらにしろ、周囲は岡村氏に同意し、その結果が今回の「ちるらんDa-iCE熱唱事件」だろう。

漫画だろうが、イラストだろうが、油絵だろうが、小説だろうが。
自分達の中にあるものを作品として世に出したものだ。それに使うツールなんて関係ない。
しかし、漫画だと「子供向け」「ヲタク」などとバカにし、小説であれば高く評価される。
現実社会で、そのような扱いを受けているのは仕方ない。

しかし同じ「文化」「エンタメ」というジャンルで、しかも原作を使い部隊を作っている人間が

「かぶりもの」

とバカにした事には、開いた口が塞がらなかった。

エンタメという仕事は
「必要」とか「仕方なく」消費するではなく、
ただ楽しみだけでお客様が消費してくれる、消費したくなるようにできる素晴らしい仕事だ。

それなのに、このようなお客様を、今まで原作を支えてくださったファンを悲しませるような事が起こっているのが、辛い。

また、1番かわいそうなのはDa―iCEのファンだ。
他の役者や原作のファンからDa―iCEは良いイメージを持たれなかっただろう。
そして何より
『もしも「かぶりもの」と言ったのがDa―iCEのメンバーだったら』
とファンである自分達が疑う事になること。

ファンの心中は察するに余りある。


挙句、
事件後の4/21岡村氏はTwitterでこよやうに発言した。
「本当に…おもしれ〜(笑)、ごちゃごちゃ言ってる誰がタレントや俳優の将来を保障できるんだろうか?俺たちはテキ屋だぞ!?(笑)タレントが、目の前にいる人の前で、できる限りの全力のことをやる…それだけだ。」

タレントや俳優の将来を潰してるのはお前だ。
自分の評価のためのオナニープレイな作品のために人の褌で相撲をとるな。

本来マーケターとして今後どのようにするべきかを書くべきだが、言葉が見つからない。

ただ、岡村氏が舞台でよく使う俳優のファンが
「好きな俳優を人質にとられた」
と表現した事に対して

全てのエンタメ関連で働く人は考えるべきなのだろう。

マーケターとして最低限の当座の対処は、
岡村氏が
「これはあんまり言っちゃいかん話だが、多分「ちるらん」東京公演は、10日間のうちに客席にダイス、EXILE、AAA等のメンバーが確実に現れる…と予想される…これは宣伝じゃなく、リアルに考えて、早めにチケット押さえましょうという「提案」だ(笑)」
と発言していることから、

マネジメントや戦略担当者は、すみやかに彼らのサプライズ出演の取りやめをすること。

そして、エイベックスという「チャラさ」を売りにした会社で他文化作品の舞台、漫画原作などを取り扱わないことをお勧めしたい。
どんなに素敵な作品を作る天才達が所属していても、
文化を扱う会社としての社内教育ができていないのだから。

このまま、自分達以外の文化圏の人間をバカにした作品を作り続けるより、自分達の文化圏の人間だけをターゲットにした方が、経営も安定し続けるだろう。


昨年「エイベックス・ピクチャーズ」がavexの曲を使ったことにより、その曲が多くの、今までのターゲットとは別の顧客に広がった。
しかし、そんな奇跡はそう起こらない。
今後avexがアーティストやアニメーション、他の文化圏の顧客を取り込むのであれば、今の社員教育の体制は見直すべきだろう。

前回のような奇跡はそう簡単には起こらない。

加筆修正04221722
追記加筆修正予定04222000

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紅茶

エンターテイメントマーケティング論

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