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歴史的荒れ相場の中で個人は健闘(2020年4月調査)

外為どっとコム総研では毎月お客様に対してアンケート調査を行い、外為短観というかたちでまとめています。全編はこちらでご覧いただけます。以下、印象的な調査結果を掲載します。

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今後1カ月間の米ドル /円相場の見通しについてお答えください

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「今後1カ月間の米ドル/円相場の見通し」については、「米ドル高・円安方向」と答えた割合が31.1%であったのに対し「円高・米ドル安方向」と答えた割合は40.4%であった。この結果「米ドル/ 円予想DI」は▼9.3%ポイントとなり、7カ月ぶりにマイナスを記録した。

調査期間前後の米ドル/円相場は、ほぼ107円台に留まるなど方向感に乏しかったが、個人投資家の見通しは米ドル弱気に 傾いた格好だ。もっとも、「円高・米ドル安」見通しの割合は前回の41.8%から僅かに低下している。それでも予想DIがマイナスに転落したのは「米ドル高・円安」見通しが前回の44.9%から13.8%ポイントも低下したためだ。米ドル弱気に傾いたと言うよりも、米ドル強気姿勢が後退したというのが今回の特徴であろう。

コロナウイルス感染拡大などを巡り、3月の金融市場はリーマン・ショック級の荒れ相場が続きました。3月以降、現時点でのドル/円の損益状況(含み益、含み損も含めて)はいかがでしょうか?

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今回の特別質問として、「コロナウイルス感染拡大などを巡り、3月の金融市場はリーマン・ショック級の荒れ相場が続きました。3月以降、現時点でのドル/円の損益状況(含み益、含み損も含め て)はいかがでしょうか?」と尋ねたところ、「取引していない」が最も多く32.8%を占めた。続いて「ドル買い・円売りで損失(23.8%)」、「ドル買い・円売りで利益(20.2%)」、「ドル売り・円買いで利益(12.5%)」、「ドル売り・円買いで損失(10.7%)」の順になった。

「ドル買い・円売り」をメイン戦略とした向きは「損失」の割合がやや高かった一方、「ドル売り・円買い」で臨んだ向きは「利益」の割合がやや高かった事が分かった。結果的に「損失」か「利益」かで分類すると「損失」が34.5%、「利益」が32.7%と概ね均衡した。3月の米ドル/円相場は101.17円前後まで急落したのち111.72円前後まで切り返すという歴史的な荒い値動きを示現したが、そうした環境下での個人投資家の投資成績は悪くなかったと言えそうだ。

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この他にも「ユーロ/円相場の見通し」や「豪ドル/円相場の見通し」、「FRBがマイナス金利に移行した場合の市場の反応」、「日銀がマイナス金利を深堀りしたときの市場の反応」など調査しております。詳しい内容に関しましては、こちらでご覧いただけます。