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2023年 ウディコン感想

ゲーム内容のネタバレが多少あります。未プレイの方は一応注意。
ゲームのダウンロードはこちらから。


プリティアックス外伝 ~斧姫~(No.14)

ジャンル:RPG(バカゲー)
筆者プレイ時間:45分くらい

金! 暴力! AXE!

こういうフリーダムなゲームができるのもフリゲならではですね。

内容は画像でなんとなくお察しください

ウディタとツクール2000が合体したようなUIはなんかシュール。

基本バカゲーですがおまけでダンジョン攻略のようなモードもあります。
オンライン連携機能でハイスコアを競うことができます。なんか点数がインフレしており魔境。

本ゲームとは関係ありませんが、最近斧を投げるバーに行きました。

ウラミコドク(No.15)

ジャンル:RPG + ADV
筆者プレイ時間:7 時間

RPGに推理ADV要素を足したゲーム。
閉鎖空間に閉じ込められた生徒たちが脱出を求めてコロシアイを行うというストーリー。登場キャラクターは全員巫女さんで、個性が振り切れている。

本作は大まかに探索パートとADVパートに分かれている。
探索パートではダンジョン攻略と戦闘がメイン。探索が終わると一定のタイミングで事件が発生し、捜査の後に裁判が行われ、事件のトリックと犯人を暴いていく……という流れでゲームは進行する。

属性相性は常時右上に表示されているので親切

戦闘システムはオーソドックスなコマンド式。味方キャラの性能は得意属性や相性がハッキリしているので、敵の攻撃に合わせた仲間を連れて行くと戦闘を有利に進めることができる。敵に状態異常が効きやすいのは個人的に好ポイント。

レベルアップがなく、味方のステータスを上げてゴリ押しする戦法が使えないので、戦闘難易度はまあまあ高いほう。レベル上げに勤しむ必要がないともいえるが、RPGが苦手な人には苦しい難易度かも。

妖刀の先制攻撃だべ

詳細は伏せるが、事件のトリックについてはRPGの要素が多く取り入れられており、ファンタジー要素とゲーム的要素の両方が活かされたものとなっている。
元ネタとなったゲーム(ダンガンロンパ)をリスペクトした作品はいくつか見たことがあるが、先に述べた要素のおかげで独自性の高い内容に仕上げられていると感じた。

気になった所としては、アドベンチャー寄りな作風に反して戦闘が少々複雑な点。バトルはもう少し簡単でも良かったのではないかと思う。
また、話のオチの部分がオマージュ元作品と被ってしまっていたため、その点は変えるか一捻りが欲しかった。

自分の好きなキャラはマナエさんでした

シビアな世界観も相まって、戦闘・ストーリー共にやりごたえのある作品。

ビャッコーギャモン(No.18)

ジャンル:アクション
筆者プレイ時間:5 時間

スーパーファミコンを彷彿させるようなドット絵、ウディタ製とは思えない操作性の高いアクション、そして熱いストーリーなど、あらゆる要素がハイクオリティにまとまっている。

味のあるドット絵で背景も美しい
やたら勢いのあるチュートリアル

攻撃を行うとヒートゲージが溜まり、このゲージが上限に達すると攻撃できなくなる仕様。ゲージ回復待つのもいいが、敵の攻撃をローリングで回避するとすぐに再使用できるようになるので、スタイリッシュに立ち回ってもいい。

武器は道中にいる商人から購入し、ランダムな中から3種類ピックするという一風変わった方式。同時に3種類まで持つことができる。
扱い易いソード、隙は大きいが削り能力の高い斧、移動しながら攻撃するバイクなど性能は個性豊か。

状況に応じて武器を使い分けることが多いので、ワンボタンで設定して攻撃するようにキー設定をするほうが便利だと感じた。

こういうこともある

アクション要素の完成度の高さばかり述べたが、ストーリーも非常に面白い。ケレン味溢れたテキストは読み応えがあり、自分にとっては一番刺さった。

主人公ダンジェロは筋の通った性格をしており、台詞回しも格好良く魅力的なキャラクターとなっている。ヒロインのメズルは、主人公を籠絡する敵の立場で登場するが、その裏には大きな秘密を抱えており、その背景こそが彼女の魅力そのものとなっている。

アクションゲームとしての完成度も高いが、物語性を重視する人にもおすすめしたい作品。

SIBLINGS(No.22)

ジャンル:アクション
筆者プレイ時間:1.5 時間

高難易度リズムアクションゲーム。
敵の攻撃をタイミングよく回避・防御で凌ぎながら、敵の戦意が尽きたところに強力な一撃を叩き込んでいく。敗北してもすぐにリトライができるので、テンポは非常に良好。

戦闘はターン制のRPGにアクションを足したような感じ

操作自体はシンプルだが、単に防御だけしていればいいという訳ではなく、敵の攻撃に合わせ回避の方向を見極める必要がある。

特に中盤以降は敵の攻撃が激しくなってくるので、防御ばかりしているとこちらの気力がすぐ尽き、あっという間に体力が削られてしまう。
敵の攻撃パターンは限られているので、根気よくプレイすればゲームはクリアできるだろう。
一応、アクションが苦手な方向けの救済措置も用意されている。

戦闘中、ムービーのような演出も挿入される
要するにかっこいい

グラフィック・演出共にハイレベルで、内容の濃さはコンテスト随一。
戦闘では敵だけでなく背景もダイナミックに動くので、非常に臨場感のあるものとなっている。静止画だけだと伝わりづらいので、ぜひプレイして味わってみて欲しいところ。

一人非零和有限確定無情報非ゲーム(No.27 )

ジャンル:謎解き
筆者プレイ時間:30分

掌編謎解きゲーム。
WOLF RPG Editorというフォーマットに囚われない、型破りな思考を求められる。

ゲームを起動すると突然謎解きが始まる。ゲーム本編だけでは絶対に解けないので説明書をきちんと読みましょう。

昨今はブラウザゲーやスマホゲーが増えてしまって、こういった演出のゲームはめっきり少なくなってしまった。手探りで謎を解いてく体験は、人によっては刺さるのではないかと思います。

この謎がいちばんむずかしかった

この先は君の目で確かみてみろ!

未来よ心のままに(No.47 )

ジャンル:RPG
筆者プレイ時間:4時間

SF+バディ物のRPG。
戦闘がかなり特徴的で、よくあるコマンド式のRPGとは全く異なるシステムとなっている。二人一組で戦闘を行うが、ステータスは共有しており、敵も1体だけなので、実質はタイマン戦。

やっている事は陣取りゲームに近い

まず戦闘ではプレイヤーと敵で中央のスロットを取り合っていく。
スロットが埋まるとスキルが発動し、スロットにチャージした数だけ発動するスキルが変わる。チャージした数が多いほど発動するスキルも強力。

あえて敵にスロットを取らせ、敵の行動をこちらでコントロールするといったテクニカルな戦い方も可能。敵の攻撃を上手く防げると気持ちいい。
最初こそ面食らうが、システムが理解できると面白くなってくるタイプのゲーム。

戦闘中は敵のステータスと弱点を自由に見れる 便利

デモシーンの後に戦闘が発生するという流れでゲームは進んでいく。
戦闘とストーリー以外の要素はほぼ削られているので、中だるみせず最後まで遊ぶことができた。

世界観はわりと世紀末

テンポの良いシナリオ、レベル上げをせずとも工夫次第で敵を倒せるような難易度、戦闘終了後に自動的に補充されるアイテムなど、細かな点が自分にはマッチした作品だった。

SP回復アイテムは最後までお世話になった

考える戦闘を楽しみたいという方にはとてもオススメ。

Anthy(No.57)

ジャンル:謎解き
筆者プレイ時間:1時間

ゾンビプロセスをひたすらkillしていき、少女Anthyを救うゲーム。
作者コメントでゲームの説明にゾンビサバイバルとあるが、あえてジャンルを表すなら謎解きと表現させて頂く。

説明文はすべて英語 がんばれ

ゲームを起動すると架空のOS(オペレーティングシステム)Anthyの選択画面と簡単なヘルプだけ表示される。
文字しか表示されない黒画面は、レトロなOS特有の不気味さが漂う。

OSを選択すると少女のグラフィックと謎のコマンドインターフェースが表示される。わけも分からず放置しているとCPU使用率がどんどん上昇していき、100%になった時点でビープ音と共にゲームが強制終了する。
……という具合で、かなり突き放した内容のゲームとなっている。

増殖するzombie

クリアにはLinuxの知識が必要とされるので、PCに明るくない人にはかなり難しい。
また、単にプロセスをkillすればいいという訳ではなく、ゲーム後半は管理者権限が必要なrootのプロセスが出現するため、パスワードを解読する必要がある。

ちょっとした隠し要素もあり ネタが細かい

管理者パスワードを突き止めるには、ゲームに同梱されているhtmlファイルを確認する必要がある。このファイルにはAnthyProjectとはいったい何なのか、開発者の身に起きた事などが書かれている。
その他にも開発用のフォーラムも載せられており、作り込みが凄い。
(リンク先は残念ながら参照することはできない)

本編中では核心に迫るような情報が少なく、断片的な情報から背景を推察するしかない。

初期版から色々と要素が追加されているようで、最新版ではバージョン2.xxのOSが選択できるようになっている。ログインするには異なるパスワードが必要。CUIからcyanの情報を探してみよう。

架空のOSプロジェクトというニッチなテーマの謎解きではあったが、それ以上に全体の雰囲気作りが巧みで、最後まで惹き込まれる作品だった。


感想ここまで。

自分が投票した点数を書くのはなんか無粋な気がするので、この場は感想だけに留めておきます。

おしまい

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