BBドンクベットボードとそのハンドについて考える ①(VS UTG)

GTO Wizardに、会社から支給されてるノートPCからアクセスできなくなってました、こばやしです。なぜでしょうか。ピンポイントでバレるはずがないので、セキュリティ強化の一環ととらえておきましょう。

しかたないので私用PCからお届けします。
今回から全3回にわたってドンクベットのボードとハンドを考えていきます。

前提は前回の記事をご参照ください。


1-1. VS UTG

まずはUTGのオープンレンジ、BBのコールレンジを確認します。

次に、集合分析の機能で、ドンク頻度上位のボードを確認します。

まずそもそも、UTG VS BBだと1.3%しかドンク頻度はない模様です。
その1.3%を確認していくだなんて、果たして意味があるのかと不安ですが、初めてしまったからには仕方ない、やっていきましょう。

ここではこばやしの体力と根気の問題上、そしてレアケースを勉強する必要はないという判断から「ドンク頻度30%超を抜粋」→「ドンク頻度33%はそのドンクハンドまで検証」といった形で進行していきます。

この考えで抜粋すると、ドンク頻度30%超はわずか11ボードだけでした。
しかもレインボーかフラドロボードか、で数を増やしているだけなので実質5ボードしかありません。まずはこれらのボードで、どんなハンドがドンクに回すのかを検証します。

1-1-1. ♡6 ♦5 ♣4


ドンク頻度61%。どんなハンドでドンクなのでしょうか。

答えがでました。レンジでドンクでした。
ハンド単体で考えようだなんて、まだまだ勉強が足りませんでした。

ただ、こうも露骨に「ドンクしないハンド」があるとは思いませんでした。
AQoとJTo、感覚としてはJToの方がベットしてAQoはチェックでいいんじゃないかと思いますが、
なんで逆なのよ。

この辺りは、一生理解できないのではと諦めながら、一応ハンドの詳細も確認します。

まず、ドンクベットのサイズは33%一択です。ほかのポジションでも同様なのか(=ドンクは常に33%が正着なのか)は、今後解き明かせるはずなのでここは触れずに行きます。

次にドンク頻度最高値は43s。このボードなら90%でドンクです。
じゃあ同じ発想で74sは?77.3%ドンクでした。
「ボトムヒット+下ストレートがドンク頻度が高い」という仮説を、今後検証していきます。

逆に一番ドンク頻度が低いのはJTo。12.1%のドンク頻度です。でも、8回に1回はドンクだそうで。

あとはガットも見ていきましょう。
下ストレートガットとなる2x。Q2sが最高値74.2%、A2sが最低値の47.6%頻度でした。
上ストレートガットとなる8x。Q8sが最高値で81.3%、T8sが最低値の63.9%でした。

なんで?

「弱いハンド=ショーダウンバリューのないハンドほどベット」という前提しか学んだことがないので、この理屈だとQ8sとQ2sなら、Q2sの方が高いのではと思ってました。わけわからん。

最後にポケットも確認します。
「レンジでドンク」なのでまぁ全体的にドンクですが、
最高値:55 80.3%
最低値:33 45.4%
という結果でした。

ミドルセットの55が最高値?
じゃあトップセットとボトムセットは?という疑問が生まれますが
66:77.5%、44、77.5%という結果で、やはりミドルセットが最高値です。
なんで?

疑問は多く残りますが、こういった形で次のボードです。
レインボーかフラドロか(スーツ違い)は、面倒なのでやらず、数字違いで進んでいきましょう。

1-1-2. ♡5 ♦4 ♣3

数字を変えました。先ほどよりも一目ダウンです。
全体の49%がドンク。これもレンジでドンク一択なんでしょうね。

GTO Wizard作ったやつに理由を聞きたい。
なんで明らかにドンクしないハンドを設けるんや。その理由もかいてくれたら、来年もサブスク更新すんのに。

というわけで、先ほどとはうってかわって、ドンクするハンドが何なのかを確認する必要があります。

まず最初に、見てはいけないものを見ました。
このボードで一番、ドンク頻度が高いハンドは何か。

♣K♣9の98.4%。
意味わからん。

ちなみにバックドアフラドロがない♠K♠9だと、ドンク頻度7.9%。
意味わからん。
この♠のせいで、K9s全体では75.8%頻度に落ち着くという結果でした。

衝撃のK9s

今見たことは忘れ、今回はスーツ別にまで手を伸ばせないので、スーツ関係なく見たときの最高値と最低値を確認しましょう。
「ボトムヒット+下ストレートがドンク頻度が高い」という仮説を直前でたてました。
では3ヒット+下ストレートとなる32sが最高値でしょうか?

最高値:A4s 89.6%
最低値:J9o 0.6%

なにこれ。

ちなみに32s(76.1%)よりも42s(77.1%)<52s(77.8%)という結果で、「ボトムヒット+下ストレート」<「トップヒット+下ストレート」でした。なんでやねん。

というか、A4sはわけわからん。
「ミドルヒット+下ストレートガット」です。
現状、UTGがオープンするすべてのAxに勝ったからとかでしょうか?
UTGのオープンレンジみるとA5sが100%オープンなのでまだ負けてると思うんですがこれいかに。
ちなみにA3sも85.2%と高頻度。「ヒット+ガット」系はドンクするという仮説を新たに立てていきたいと思います。

じゃあ「5ヒット+ガット」となる57sは?
70.7%。目立って高いわけではありません。

そして打たないハンドがとにかくJと9周りのオフスーツ。
ここだけ図だと緑が広がってます。

両方を兼ねそろえたJ9oは、もう緑一色。役満です。

一番最初の654rはレンジでドンク。今回の543rは急に打つハンド打たないハンドが出るという結果でした。

残りは876rが33%超え。どういう結果が待っているのでしょうか。

1-1-2. ♡8 ♦7 ♣6

VS UTG、最後のボードです。
これまででは一番のハイカードとなりました。全体の36.5%でドンクです。

一気に緑地化が進みました。もはやこれまでの仮説が全部通用しなそうな、悲しい気配をひしひしと感じています。

まず、いつも通り最高値と最低値の確認です。
・最高値:QTs 68.5%
・最低値:KQo 0.5%
 ※KTsは78%頻度でしたが、プリフロップでレイズ頻度60%のため、ここでは除外しています。

なにこれ。

KQoの最低値は、まぁわかる。
直前もJ9oが最低だったし。(この時点で考えることをもう放棄)

なんで一番高いのがQTsなのよ。どっから出てきた?
これまでのボード(+α)をもう一度みてみましょう。

・876rの時のQTs:68.5%ドンク頻度(今回)
・765rの時のQTs:68.5%ドンク頻度(抜粋対象外のボード)
・654rの時のQTs:80.3%ドンク頻度
・543rの時のQTs:75.9%ドンク頻度

以外に、もともとQTsは高めの傾向でした。
なんで?分かりません。

ちなみにQTsというハンドは、自分には見覚えがあります。
20BBとショートのMTTで、UTGがオープン。めちゃくちゃ強そうなときにBTNがコールドコールするレンジがこのQTsです。

20BB UTGオープンに対するBTN対抗レンジ

前々から、このQTsコールドコールが意味わからんなとずっと思ってました。
というか、QTsという文字をみただけでこれが頭にスッと出てくるくらいにはスタック別×ハンド別のハンドレンジを記憶できてるのに、なぜいつもハウストーナメントではあんなに頭がいかれてるんでしょうか。

それではここで、先日の配信卓での頭のいかれ具合を、
プライバシー保護のため文字に起こしてお届けします。

HJがTTでオープン。BBこばやし♡Q♦5でコール。もちろんレンジ外。
解説さん「Q5でコールするかな・・・?こばやしさん、する(絶句)」

フロップ3T9、TTトップセット。チェックアラウンド。
ターン2。オリジナル打ち始める。こばやしコール(意味不明)

解説さん「Qハイで勝ってるところは、、、ない(絶句)」

いま振り返ると、なんであの時、「これは勝ってる」と思ってコールしてんですかね。

GTO Wizardが意味わからんとか言う前に、昨日の自分が意味わからないというオチに到達しました。
今後は解説者さんにフォローに困らせるようなことをしないように、配信卓では気を付けて参ります。

話がそれてしまいました。
いずれにしてもQTsがドンク頻度No.1です。これをどう受け止めればいいでしょうか。
個人的には最低値KQoと、この最高値QTsの違いが分かりません。
逆ならまだ、「でもランナーランナーあるし…」という理屈かと納得できるのですが。

もう無理やり、「ベットして、ターンでハイカードが出ちゃったときのボードカバレッジが悪すぎるからハイカードのチェックレンジがないとまずい」ということで理解しておきたいと思います。
確かにそうしないとTT、99、JJあたりがあまりにも楽になりすぎるからということなんでしょうかね。
あっとるかは知らん。

VS UTG まとめ

こんな形で、まずはVS UTGでのドンクボード、そしてドンクハンドは何かを確認してきました。
次回もまだ①VS +1篇をお届けします。

予想としてはドンクボードが変わることはなく、頻度が若干変わるくらいなのではないでしょうか。
もしそうであれば「VS +1」篇でなく、「VS +1 & LJ」篇にしたいと思います。

お付き合い、ありがとうございました。




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