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研究室にPC-9801があったら

この記事は、岩手県立大学 Advent Calendar 2018の7日目の記事です。
2018年のアドベントカレンダーで満を持しての現役生からの記事投稿になります。
最初が私でよかったのだろうか・・・

さて、私は自分の研究室にPC-9801を設置しています。
メルカリで買った私物です。
今回書く内容は、最先端の技術を学び・研究する学部に、自分が生まれるよりも前に作られたコンピュータがあったらみんなどんな反応をするのかと言うお話です。
結論から言うと・・・

誰も何も触れてくれません。

いやまぁ・・・当然ですかね。
去年の12月あたりに設置したのでもう一年経ちますかね。自由に使用OKの共用PCとして置いたのですが今の所使ってくれた人はいません。

私も含め、PC-9801は実物を見た事ないどころか、下手したら知らないかもしれません、知らないものが目の前にあったら「使ってみたい」「分解してみたい」と思うだろうと考え(レトロPC沼に引きずり込むために)設置したのですが今の所寂しい感じになっています。

しかし、嬉しい事もありました。
年が離れた先生とも会話がめちゃくちゃ盛り上がります。
先生の「私が学生のときは・・・」と言う話に「わかるわかる!」と、楽しく授業が受けられます。
プレゼン資料やレポートもPC-98の一太郎を使って書いた事もあります。

これはウケる事間違いなしです。(内容の良し悪しはまた別ですが)
ここまで文章を書いていて、なぜ私は先生からウケを取ろうとしているのか自分でもわからなくなってきましたが、とにかく年の離れた人と盛り上がれる話題があるというのは強みかもしれません。

あと、最新のコンピュータのスペックの凄さを噛み締めながらプログラミングするようになりました。
「冗長なプログラムを書いてもクロック周波数が高いから実行時間が苦にならない・・・」「メモリリソース使いたい放題だ・・・」「コンパイルかけてから寝なくても済む・・・」
研究室に置いてあるPC-9801 DXの発売日から数えれば30年も経っていませんが、それまでの間にどれだけPCが進化したのか日々体感できます。
・・・体感できるからなんだと言う話にはなりますが。

最新のPCを使おうが不便さを感じる事はあります。「スペックがあれば・・・」「物理的な性能が上がれば・・・」しかし、そんな時も「当時に比べればマシ・・・」と思う事でイライラしなくなり悟りを開いた状態になれます。

兎にも角にも、私は皆に悟りを開くようPC-9801教を布教したいのではなく、「故きを温ねて新しきを知る」と言う言葉にもあるように、過去の人たちが未来を考え夢を実現しようと英知を結集させて (少ないメモリをどうやってやり繰りするか、今と比べてクロックの遅いCPUでどうやってレスポンスを良くするか)生み出したものに触れることで、新しいものを生み出す知見を得られるかもと思っているのです。

・・・と言う話を、ソフトウェア情報学部B棟(基盤ソフトウェア系)の同期と呑むときは語り合ったりしています。
純粋にコンピュータサイエンスが好きな人が多いのかもしれませんね。

ちなみに今年の夏、東京のLT大会で趣味全開でPC98の話をしたら優勝して、その時にお酒を飲みながら調子に乗ってインタビューに答えたものを記事にされたりしました。

その時のスライドはこちら。

さて、ほとんど技術的な話もなく自分語りもいいところでしたが、
もしこれで興味を持ってくれたらぜひ猪股II研にPC-9801を使いにきてくださいね。

それでは次のアドベントカレンダー記事にバトンタッチ!

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