皆様ごきげんよう。
今回は強めの自分語りです。悪しからず。

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絶望の淵を彷徨っていた私に金のチケットが舞い降りたのは、去る5月27日のことだった。

全国で93人しか当たらないイベントの観覧権が、当選した。

人生とは不思議なもので、就職先が決まる兆しはまるで無いのに当たるはずのないものが当たったりする。

それで何かのバランスが取れているなら、もしかして有るかもしれなかった内定に若干思いは馳せてしまうが、そんなに甘くないことはこの半年で充分思い知っている。

とにかく、当選した。

その日は久々にぐっすり眠った。

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私とアニメ『モノノ怪』との出会いは高校生だった6年前に遡る。

とあるMAD動画から作品を知り、なんとなく見てみた1話で完全に心掴まれ、一気見した。

梅雨曇りで白っぽく薄暗かった部屋の中で見た極彩色の画面は、今でも忘れられない。

思えばその時もあまりうまくいっていなかった。

そういう時にこの作品と縁があるのか。

多感な時期に出会えたことは今でも良かったと思っている。

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実は今回のプロジェクト始動が発表される前に、『鵺』の話を見返していた。

お香の会社を受ける中で、あの香合の話をふと思い出したのである。

結局その会社は落ちたが、その1週間後にプロジェクト始動の発表があった。

とことん何か縁があるように思えてくる。考えすぎか。

イベントまでにその他の話も全て見返したが、『のっぺらぼう』で自分でも引くほど泣いた。

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東京に遠征したのは実に2年半ぶりである。

当選で運を使い果たし、道中とんでもない不運に見舞われたりしないか心配だったが、ちゃんと辿り着いた。

ちゃっかりノイタミナカフェで四畳半神話大系の上映会にも参加した。

外で遊んでいると、どう足掻いても何処かしらでリクルートスーツを着た就活生とすれ違って焦燥と虚無に支配されるのだが、お台場にはカップルと親子連れとカップルとカップルしか居なかった。それはそれで嫌(強欲)

フジテレビは初めてだったので、ハチタマの展望室に登ろうかとも思ったが天気が悪すぎて諦めた。何より1人で登る気にはなれず……

仕方ないのでガンダム像の背中を見ながら時間を潰した。

当日他にも写真を撮ったが、楽しみ過ぎて手がカタカタ震えていたため、ほとんど全部ブレた。

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夢のようで、あっという間の1時間だった。

基本的にクールな反応の会場だったが、
絵師企画やクラファンの告知では身を乗り出し、
舞台版制作決定の告知ではあちこちから「ｵｱｯ」という声が聞こえ、劇場版制作決定の特報が出たあとは前列のお姉さんが目頭をおさえていた。

当たった人それぞれにモノノ怪との出会いがあり、今日までの日々と作品への思いがあったと思うと、15年という月日の重みを感じずにはいられない。

終わる頃には皆目がギラギラしていた。

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今回のイベントがあったからこそ5,6月を乗り越えられたし、劇場版が来年公開されると分かったからこそ今年頑張って生きようと思える。

今まで作品に人生左右されているとは思っていなかったが、いつの間にか並走しながら生きていた。

人生で同じような作品には二度と巡り会えないかもしれない。

現地でイベントに参加できて本当に良かったです。

15周年おめでとうございます。

https://www.netflix.com/title/80169676?s=i&trkid=13747225