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ふじみ野日台親善協会、台湾高雄市の台湾籍老兵文化協会を訪問しました!

 11日午後5時、訪問団は、台湾籍老兵文化協会(戦争と平和祈念公園内)を訪れ、朱家煌理事長と会見しました。同協会が経営する「戦争と和平記念公園主題館」を参観し、戦争で犠牲になった方々に哀悼の意を捧げました。同館では、台湾籍日本兵、国府軍、解放軍の兵士の資料を展示しています。
 同協会のHPと、FBはこちらです。
http://taiwan-soldier.blogspot.com/
https://www.facebook.com/taiwan.soldier/

 同協会の前身として、許昭栄氏が行っていた台湾籍老兵の権益擁護活動があります。許氏らの活動により、2005年、同協会が存在する高雄市旗津二路701号に、台湾無名戦士記念碑が建設されます。また、記念碑がある場所は、戦争と平和記念公園と名付けられました。しかし、2008年5月20日、政府の元台湾兵への擁護が不十分だとして、許氏は同地で焼身自殺をします。 陳菊高雄市長のもと、許氏の遺志を受け継いで、2008年11月9日に高
雄市開懐台籍老兵文化協会が組織されました。協会は、許氏が生命に代えて守ろうとした戦争と和平紀念公園及び戦争文物館の正式完成を目指しました。2009年5月に高雄市立の文化財として、戦争輿和平紀念公園及び戦争文物館が完成しました。

老兵文化協会は学術研究会議も開催

 台湾籍老兵とは、1941年に実施された「台湾人志願兵制度」で、志願兵となった方、1943年に実施された「台湾人海軍特別志願兵制度」で、海軍特別志願兵となった方、1944年に、台湾で施行された「徴兵令」で、入隊された方、また、中華民国国軍に従軍された方、中国大陸で捕らわれ、人民解放軍に従軍された方などを指します。

朱家煌理事長(右)

 朱理事長、台湾籍老兵文化協会関係者のみなさまから、同協会の活動、そして展示されている資料などについて詳しくご説明いただきました。心から御礼申し上げます。ありがとうございました。台湾籍老兵の方々の平安と尊厳を願い、また、東アジアの平和と繁栄を祈念しました。

 なお、蔡英文・総統は2016年7月5日、戦争と平和記念公園で行われた「台湾籍老兵記念式典」に出席しました。
 報道の要約は以下のとおりです。
 

中国時報報道より


 蔡英文総統は、元台湾籍日本兵らを追悼すると共に敬意を示しました。「台湾籍老兵」とは、第二次世界大戦、国共内戦を経て、台湾籍の日本兵、台湾籍の中華民国兵、台湾籍の解放軍兵士といった身分の混乱と分裂を経験した人たちを指します。「これらの人たちの人生は、誰のために戦っているのか、誰に忠誠を尽くすのか、わからないという、時代が生んだ悲劇だった。」
 蔡総統はあいさつの中で、「高雄はかつてこうした兵士が出征した港で、今日、ここで我々はこれらの人たちの帰りを迎え、歴史を受け止め、彼らが台湾の人たちの記憶の一部となることを歓迎する」と述べ、こうした「老兵」が歴史上の正義を取り戻そうとすることを支持する立場を表明しました。

 歴史を大切にする。日本とともに歩んでくださった台湾の方々の苦しみの人生、悲劇の歴史に寄り添うことは、日本人の責任であり、良心だと思います。

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