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李登輝に学ぶ「ふじみ野市政」①(政治家は庶民の中へ)

 12月17日、都内で、台湾の李登輝元総統とつながりがある「李登輝友の会」の講演会があり、参加してきました。私自身、1994年から98年まで約4年間、台湾に住み、あらゆる反対勢力と対峙して、自由民主化、台湾化を進める稀代の政治家李登輝を目の当たりにしてきました。私の青春の一ページですが、困難に立ち向かい、理想の政治を実現していく、それは、台湾の政界で、対立、憎悪を伴うものである一方で、台湾の社会に大きな発展をもたらしました。現在の台湾の繁栄は、この李登輝が切り拓いた道の上に築かれていることは間違いがありません。
 講師であった李登輝総統の元秘書である早川友久さんのお話を基に、李登輝に学ぶ「ふじみ野市政」というエッセイを書いてみたいと思います。
第一回は、「政治家は庶民の中へ」です。

 さて、秘書であった早川さんが近くでみた、「李登輝が理想とするリーダー像」とはどんなものでしょうか?
 李登輝さんを訪問したお客さんは、李登輝総統の「告白」に驚くそうです。いったいどんな告白なのでしょうか。
 それは、李登輝総統が「私は毎日、(有線テレビで)暴れん坊将軍をみているんです」との告白です。「暴れん坊将軍」は、江戸幕府の8代将軍徳川吉宗が、旗本に扮して、江戸の町へ出て、悪党を懲らしめるというフィクションの時代劇です。李登輝総統は、この吉宗の「心がけ」が好きだということです。つまり、指導者であっても、庶民の暮らし、社会の状況を細かに観察することが重要だ、それこそが指導者(政治家)のあるべき姿ということです。
 さて、議員である私は、何を学ぶべきでしょうか。議員は、支援者が強固であればあるほど、支援者の方ばかり見ます。一般市民から票をもらわなくてもよいからです。これはそのとおりなのですが、これでは政治家は、市政は「市民のためではなく、支援者のため」になってしまいかねません。
 多くの地域を歩き、人の意見に耳を傾け、社会を観察することが大切です。自らの市政報告を持ち、自らの政策を訴え、同時に、社会の現状から政策を創り上げる。
 李登輝総統が1995年6月、米国を訪問し、行った講演のタイトルは、「民之所欲、長在我心」(民の願いは、常に心の中にある)「WITH THE PEOPLE ALWAYS IN MY HEART」でした。
 政治家は、市民とともにいる人と、そうでない人の二通りだと思います。私も強固な支援者の存在は、有難いですが、市民とともにいることは忘れません。市民とともにいる議員が増えると、ふじみ野はもっともっと良くなっていくと思います(つづく)。
  

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