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体育祭

朝早く出勤して子供たちを迎えて、色んなクラスに行っては授業して、部活を見たら、子供たちはいつの間にか下校している毎日。子供が下校したあとは職員室で嫌味を言われないように気配を消して、周りの機嫌を観察してる。

朝の会、週に数回の授業、黙食の給食、10分の昼休み、帰りの会の時間。担任なのに、教室には全然いないし、自分のクラスの子供たちと他愛もなく話す時間はほとんどない。
黙って食べなさい、早く支度しなさい、予定を書け、急ぎなさい、毎日怒ってばっかり。

自分に余裕が無くて、生徒の頑張ってるところが、なかなか見つけられない一学期が嫌だった。

こんな担任が、体育祭の時ばっかり頑張れ!勝つぞ!って
応援するなんて都合が良すぎる。

たまたま空きコマだったから、子供たちの体育の授業に顔出してみた。いつも教室では見れない子供たちの姿。
こんなに一生懸命頑張るこの子達のために
何かしなきゃ、一緒に頑張る、戦うんだって
一緒に全力で走ってみたり、学活で話合わせてみたり、頑張ってる姿を写真で掲示してみたり、学級通信出してみたり、悩む子供を励ましたり、私に出来ることなら何でもした。

体力がないのに全力でグラウンドを駆け回って、
的確なアドバイスもできないからただメガホンで
「いけ!頑張れー!」って叫んで、
5クラス中4位なのに結果発表の時には
子供と一緒に飛んで「ヤッター!」って喜んで、
競技が終わった後に応援席に帰ってくる子供たちを
ハイタッチで迎えて、
終わる頃には「疲れた!楽しかった!」って
子供と一緒に言い合って。

私がやりたかったのはこういうことだったよな〜
他の大人に怒られないようにするとか、
いい指導案が書けるようになるとか
そういう事じゃない
目の前の子供に向き合って、
一緒に本気になれる教師になりたかったんだよな、
としみじみ思った

ようやく夢が叶った
全てでは無いけど着実に叶ってる

明日からまた仕事
忙殺される前に記録を

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