咸興ノンマ麺

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朝鮮人民が好んで食べる民族食品の中には咸興のノンマ麺(ジャガイモの澱粉を主成分とする麺)もある。

ノンマ麺は朝鮮にジャガイモが入った後、具体的には1700年代末~1800年代初に生まれたと記録されている。

ジャガイモが入った初期にはそのままふかして食べたが、どうすればもっと美味しい多様な料理を作って食べられるかという工夫と努力が重ねられた。その中でジャガイモをひいてでん粉を作り、それに熱湯を注ぎながら練りこねてそばをつくって食べる過程にノンマ麺が生まれるようになった。ジャガイモを多く栽培する咸鏡道の咸興で最初に生まれたといって咸興ノンマ麺と呼ばれ、この地方の特産料理として発展してきた。

一つの料理を作るにも刺激的なものを好んでいた同地方の人民は、海をひかえているその地方の豊富な魚類資源を利用して刺身をノンマ麺の具にし、地方固有の味つけみそとからしを添えて一つの料理として発展させてきた。そして、咸興ノンマ麺を一名咸興ノンマ刺身麺とも呼んでいる。

平壌市と各道の咸鏡南道特産物食堂では咸興ノンマ麺を専門的にサービスしており、技術伝授などさまざまな方法で伝統を引き継がせている。

平壌市にある咸鏡南道特産物食堂である「シンフン館」のキム・ミョンオクコック長はこう語っている。

「咸興ノンマ麺の特徴は粘り気が強く辛く涼しいことである。

麺は粘り気が強くつやがあり、かむ感じがよい。そして、あまりに辛くて刺激が強いので汗をかきながら食べるのが常である。その味が美味しく魅惑的なので咸鏡道人だけでなく他道の人々の中でも好評を受けている」

家庭でも伝統的なノンマ麺を好んで作って食べており、子孫にその調理方法を教えている。

民族料理部門では、ノンマ麺を世界的な食品にすることを計画している。

咸興ノンマ麺は国家無形文化遺産である。

美味しそうである。食べに行きたい。

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