プロのPRマンが行う「情報操作」の手口を明かそう! メディアリテラシーを上げるうえで必読のバイブルが「戦争広告代理店」だ! :田端信太郎の講義全文を文字起こし


(このnoteは田端大学10月定例での塾長講義部分の書き起こしを元にお届けしています。文字起こしby大森陽介さん)【注意:田端大学に参加済みの方は、FBグループで、別に投稿を共有しますので、この記事に課金する必要はありません。】


私は半年くらい前から、ZOZOでは広報の責任者なのですが、戦争広告代理店は広報やPRというものを考えるうえで、最も衝撃を受けた本の一つです。

読む前と後で、世の中の見え方が違う本って時々あるんですけど、この本もその一つです。

皆さん、最近(当時は2018年10月)始まったNHKのドラマ知ってますか?

北川景子さんが主役をやっているフェイクニュースというNHKのドラマがあるんです。最近、新聞記者の人達とかで、インターネットやFacebookやTwitterみたいなSNSはフェイクニュースでいっぱいだ!と言う人がいっぱいいるじゃないですか。ほんとスリッパで頭をはたきたくなりますよね。お前は、アホか!?。

インターネットやソーシャルメディアが出てくる前から、フェイクニュースなんて、ありまくりなんですよ!インターネットが出てきたせいで、フェイクニュースが拡散されてけしからん!なんて言っている新聞記者の頭をパカーンっと、スリッパで叩きたい。

お前の言っていることがフェイクニュースだろ!みたいな。

この写真知ってます?湾岸戦争の時にですね、イラクが油田の油を海にまきまくったから、油まみれの水鳥になったと言われている写真があるんです。この水鳥は、誰の仕業だか本当はわからないんです。でも、油まみれの水鳥って可愛そうですよね。ただ油で汚れた海を写すより、全然センセーショナルですよね。

戦争広告代理店の中でもチラっと紹介があったんですけれども、湾岸戦争の時にイラクがいかに悪いかをアピールする証言として、「ナイラ証言」という重要な証言があって、ナイラという当時15歳の少女の証言なんですけど、イラク軍の兵士が、クゥエートの産婦人科に乱入して、保育器に入ってる新生児を2〜30人全員床に投げ捨てて、子供達が死んでしまった!なんて酷いことをするんでしょうか!イラク軍の兵士は!!という話があったんですよ。

今から話すことは、ウィキペディアとかの受け売りなんで、本当の客観的な事実・真実がどうか、私も分かりません。真実や真相は分からないという前提で話します。この前置きを置くことが、せめてもの誠実さ、かなと思いながら話しますね。

湾岸戦争というのは、そもそもイラクがクゥエートに攻め込みます。クゥエートをほぼ1日で制圧します。それに対して、酷いじゃないか!と国際世論が盛り上がって、アメリカを筆頭とする多国籍軍がクゥエートを取り戻すために、戦うという構図でした。その時にイラクやその指導者であるサダム・フセインがいかに酷いかということを示す有名な証言として、このナイラ証言というのがありました。

当時のアメリカの大統領、ジョージブッシュ。イラク兵は信じ難い野蛮な行為をおかした。1990年11月の発言ですね、湾岸戦争は年明けに起こっています。だからイラクを責めるのは正義にかなっている!。と。この本に出てくるルーダーフィン社はプロの仕事をしたと思う。雑なやっつけ仕事をしたのは,「ナイラ証言」でヒルアンドノウルトンです。さっきのナイラというのは、クゥエート駐米大使の娘だったんですよ。これは何を意味しているかというと、要は身内を使って、ヤラセの証言をさせたということです。このナイラという女子が現場とされる産婦人科に行ったことすらあやしくて、100歩譲って、行ったとしても、ちらっと新生児室を見たくらいだという以上の証拠がないんです。だとすると、この証言は何だったんだ!ってことになるんですよ。ところがアメリカ大統領は、それを信じて、こんなこと言ってしまったものだから、湾岸戦争は起こってしまった。

湾岸戦争って面白くて、アメリカ軍によって空爆されているバグダッドの中に、CNNの特派員がいるんですよ。これ、意味がわかります?今風にいうと、平壌をアメリカ軍が空爆したとして、そこに、CNNやBBCやFOXの記者がいるんですよ。面白くないですか?面白いって言ったら怒られるけど、凄い状況じゃないですか?

ヒルアンドノウルトンという会社は、有名なPR会社で今でもあります。西新宿だったかな。日本法人にも3〜40名の社員がいるみたいです。何が言いたいかっていうと、こういう情報操作や嘘八百を過去に仕込んだことのあるPR会社というのは、今でも日本で営業を継続してて、彼らのホームページを見ると、「フォーチュントップ500のうち半数が、僕らのクライアントです」って言ってます。

ヒル&ノウルトンだけを矢面に立たせて血祭りにしたいわけではなくて、バーソンマーステラとか、ほかにもいっぱいいるわけですよ。バーソンマーステラというのは、原発事故があった後、原発プラントメーカーのPRを受けたりとか、ナイジェリア政府が、大量虐殺を行ったという申し立てを受けた時に、政府の依頼に応じて、申し立てを否定したりとか。何が言いたいかというと、PR会社って半分武器商人みたいなもんなんですよね。確証は全くないドタ勘だけど、今も、例えば原発再稼働のために、雇われているPRエージェンシーが、今の日本にもいても不思議ではない。それが悪いってことではなくて、そういうもんだという現実を受け止めたうえで、ニュースを見るってことが皆さんのメディアリテラシーをあげるうえでとても重要だってことです。

で、さっき僕なんて言いました?「アイドル」と「プロレス」が大事って。戦争広告代理店を読み込んだ皆さんに、僕が言いたい2018年最大の情報操作というと、少し大げさなんだけど、印象操作について話したい。印象操作とは、つまり「プロレス」なんです。わかりますか?2018年に世界中が注目する最大の政治外交プロレスショーが行われたの、皆さんわかります?


はい、役者は「トランプ」と「金正恩」です。

これ、格闘技の猪木VSモハメドアリみたいなもんです。プロレス好きの人にはこれで、わかってもらえるとは思います。

もともとトランプ大統領は、国連総会で、金正恩のことをロケットマンと呼んでいます。その後、すぐに更に馬鹿にして、リトルロケットマンって言うんですけどねw。あいつは自殺に向けて突き進んでいる!と。

それに負けじと金正恩はトランプ大統領のことを「米国の老いぼれの狂人」「狂人がラッパを吹き鳴らした」「火遊びを楽しむらなずもの、チンピラ」と言ってるわけですよ。

まあ、こういうのはプロレスのマイク芸みたいなもんですよね。
トランプってみんなアメリカの大統領になってからしか知らないでしょ?せいぜい不動産屋としか知らないでしょ?トランプって昔、何やってたか知ってます?

WWEというアメリカのプロレス団体があります。このプロレス団体に、ビンスマクマフォンというオーナーがいるんですけど、このオーナーと、トランプの間で、オマエ、ヅラだろ!いや、そっちこそズラだろ!?っていうよくわからない舌戦バトルが盛り上がって、「オマエ、ヅラだろ!!」っていうバトルを兼ねて、お互いの代理戦争みたいに、好きなレスラーをリングにあげて、負けたほうが、髪切りデスマッチというのをやったんです。これ、4〜5年前のことなんですけど、トランプが勝ったんですよ。

で、ビンスマクマホンというオーナーが、トランプが高々と上げたバリカンで頭をガーって、やられたんです。しかもこの後、頭にシェービングクリームを山盛りにされて、キノコみたいになって頭を剃られたんですw。で、俺はこれを見てですね、ビンスマクマホンってすげーなって思ったんです。これビリオネアバトルと騒がれてね、トランプもビンスマクマホンも、その時すでに大金持ちなんですよ。トランプはニューヨークの不動産王でしょ。

このビンスマクマホンは、WWEというのは、プロレス選手同士の対立軸をさんざん盛り上げといて、最後、決着がつくっていうときに、有料放送で、ペイパービューにするんですよ。わかるこれ?すごくない?アホなアメリカ人、騙されて見るよね。なんだけど、ビリオネア同士のバトルに負けて、ビンス・マクマホンは、髪を切られるんだけど、髪を切られて、視聴率が上がれば上がるほど、結局はビンスマクマホンが儲かるわけじゃん。やっすいもんですよ、髪の毛くらいw。彼はスポーツの興行主とか、エンターテイナーとして本当に凄いと思うんです。所詮、自分の髪の毛じゃん。首をはねられる訳でもないし、切腹させられるわけじゃないし。で、こうやってトランプは嬉しそうに髪を切ってるんです。で、この辺りから、俺は、トランプっていうのは、プロレス的な文脈を100万%わきまえている人物だと思っていたわけです。

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