旅と俺とオレ。

自分の旅を探したい。

なんてのは、もうありきたりだろうか。


ふと、考える。
なんで旅するんだろう、って。
俺にとって旅ってなんだろう、って。


旅を始めたのは19歳の時。大好きな京都へ、男2人旅が始まりだった。

あれから今年で9年目。9年と言っても、ずっと旅をし続けているわけではない。学校の長期休みにしてみたり、仕事の合間にしてみたり。今はオーストラリアに2年間滞在している。半年に1度旅するような感じかな。

旅の定義なんてのは、人それぞれで良い。"バックパックを背負った長期の旅行"である必要なんかないのだ。

隣町へ行くことだって、ひとつの旅になる。はじめてのおつかいってテレビがあるけれど、あれなんて大冒険だろう。初めての旅だ。仕事の合間に短期で海外へ飛び出すことだって、もちろん世界一周だって、旅だ。

要は自分自身が"旅"と思うかが重要で、旅と旅行の違いなんてのは僕にはよく分からないけど、少なくとも”俺”にとっては、旅はいつだって旅なのだ。

人の数だけ旅はあるって”俺”も思っているし。きっと旅してる人はみんな思っているんじゃないかな。

自由なはずの旅に、正解なんていらない。
あえて言うならば、自由こそが正解なんじゃないか。
だったら旅の解釈も自由でいいのだ。

日本を旅していた19歳から25歳までの6年間。47都道府県ではないけれど、ほとんどの場所に訪れた。まだ行っていないところは、一時帰国の時に訪れたい。

その間にも、中国・フランス・ベルギー・台湾と少しばかり日本国外にも足を伸ばしたりした。

日本国内外問わず刺激に溢れていて、上海でお腹を下してトイレを探し回ったことも、テロ直後のパリのあの緊張感も、ブリュッセルのチョコの甘い香り溢れるあの美しい街並みも、台湾の士林夜市のあの独特の匂いでさえも、愛おしい。

今はオーストラリアのブリスベンに住んでいるけれど、いつだってこの夕陽に全ての感情が溶けていくような気がする。

どこも素敵な街だけれど、やっぱり旅を始めた19歳の京都は、ずっと特別だ。あの日、京都まで一人で夜行バスに乗って向かった。友達とは京都駅で待ち合わせをしていたから、この夜が”俺”にとっては初めての大冒険だった。

京都を選んだ理由に特別な事はない。歴史が好きで、お寺が好きで、修学旅行以来の京都を見たかった。ただそれだけ。でも、見れた景色はお寺だけじゃなかった。

旅ではいつも、俺とオレがいる。

それに気がついたのは最近だけれど、振り返るとその原点は京都旅にある気がする。

"修学旅行生と写真を撮る旅"と称して、日本各地から来ている街行く修学旅行生に声をかけまくった。最初はビビっていた声かけも、だんだんと要領を得てくる。

写真を撮れる確率が高くなってくると、始めはビビっていたこの旅も不思議と楽しくなってきた。”人と出会う面白さ”なんてものを知ったのもこの京都なのだ。

ビビリで弱いいつもの俺を、この時にオレが背中を押してくれた。

旅に酔っているのはいつもの俺で、旅で出てくるオレは冷静に状況判断をして勇気をくれる。

一歩踏み出す時だぞ。って。

旅ではいつもオレが俺を俯瞰して見てくれる。
オレがいるから、俺の旅は成り立つし、普段と違う景色を見れるのだ。

そんな俺の旅ってなんだろう。

人と出会ったり新しい景色を見たり、京都で知ったそういう事も、旅の楽しみではあるのだけれど、どこか本質的じゃない気がする。

だから「なんで旅をするの?」「なんで旅が好きなの?」って聞かれても、うまく答えられない。答えを知っているような感じはあるのに、喉の奥で言葉につまる。

京都旅を除いたら、ひとり旅が多い。
ひとり旅って結構めんどくさい。パッキングから始まって、飛行機や宿の手配、トラブルの対応から、街歩きまで、全部自分一人でやらなきゃいけない。

そのめんどくささから、旅の前は「旅なんかする必要ある?」って必ず思うし、旅に出ても宿から出ずに1日中ベッドの上、なんて日もある。完全にトラベルブルー。

それなのにまた、旅に出る。

なんで?めんどくさいのに。ビビるのに。怖いのに。

旅人あるあるだと思うけど、結構インドア派の人って多い。少なくとも僕の周りの旅人には結構多い。あと、安定志向の人も結構いるよね。旅してるのに、公務員になりたい!とかって人。めっちゃ面白い。旅辞めたらいいのに。笑

旅人ってフットワークが軽くて、少ない荷物で世界中どこでも行っちゃう!ってイメージする人が多いと思うけど、意外とそんなことはない。そういう人がいるのも事実だけれど。

俺もそうだけど「よし行くか!」って気合いを入れないと旅に出られないし、行った先の不安とか、トラブルに巻き込まれませんように、とかいつもかなりビビってる。

そんな自分が嫌だからこそ、旅に出ちゃえ!ってなったりするんじゃないかな。俺はそんな部分が強かったりする。

そう思うと、やっぱり「人と出会う」とか「景色が見たい」とかそういうものは、旅の一番上の表面なんだと思う。本当の本当の心の中では、ただひたすらに自分と向き合いたいんじゃないかな。

弱い自分から逃げたい、っていう自分から逃げたくなくて、でも普段の生活だとそんな自分につい目を背けちゃうから、思い切って、勇気を出して、飛び出してみる。

変えたいって想いがあるから、旅で変われる。

旅で人生変わりました!なんて言う人がいるけれど、あれは半分本当で、半分嘘。旅は人を変えてはくれない。だけど、変わりたいと思っている人は旅で変われる。

自分を変えるのはいつだって、自分だけ。
旅は、そのひとつのキッカケだ。

その変えてくれる自分はオレで、いつもの俺はただただ旅してる自分に酔っている。

オレはいつだって旅に連れ出してくれるし、俺はいつでも弱い。意外とそのバランスが良かったりするのかな。

偉そうに語ってるけど、ご覧のとおりよく分かってない。

だから、俺はオレと旅をする。
俺の旅を、オレはきっと既に知っている。

俺の旅を探す…んじゃなくて、「俺の旅に気づく」ってのが、俺の旅の目的なのかもしれない。

旅を始めて9年目。2019年の今年は、オーストラリアのラウンド(1周)をする。これはひとり旅ではなくて友達と。日本の約20倍の広さを持つオーストラリアを、キャンピングカーでロードトリップをする。

もしこのnoteが本に掲載されるとしたら、その頃にはもう終わっているかな。

20倍の国土を旅するとなると、トラブルと出会う確率も必然とあがると思うし、友達と過ごす事で新しい「俺」とも「オレ」とも出会えると思う。喧嘩とかしたらどーなるんだろう。

今の俺には、オレが見えている景色は見えていない。

オレの存在が出てきた京都から、オレを自覚しているこのオーストラリアまで、俺はどう成長しているのかなって、楽しみ。そして、オーストラリアラウンドを終えた時の俺は、オレの景色に少しでも近づく事が出来ているのかなって、それもワクワク。

「自分の旅を探す旅」が世界中に転がっているありきたりな旅だとしても、それを探し続けたい。俺にとっても、オレにとっても、唯一だから。

気づく事が出来るまでは、きっと旅をし続ける。
旅の中にしか答えは絶対にないだろうから。

いつの日か、俺がオレと一体になって、1つの景色を見る日が来る事を祈って。

こーた

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Hve a lovely day mate
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こーた || 恋物語の写真を撮る人

恋の物語を撮ります。時に、書きます。写真を撮る人てます。毎日note更新中です。170日突破。カメラとウクレレ持って旅もします。2017年オーストラリア移住🇦🇺2020年デンマーク移住予定🇩🇰エッセイ・紀行文・短編恋愛小説。僕の世界をnoteに。

こーたの、人生に役立ちそうな事マガジン。

僕が思うがままに綴るエッセイ集。 旅ブログ『こうたび。』には書かない、僕の感情を書いていきます。
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