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子連れで旅する

子供が生まれてから、旅行をあまりしなくなっていた時期がある。ひどく後悔している。なぜ旅に出る楽しみを忘れてしまっていたのだろう。

長期休暇には、ほぼ毎回、夫の実家に行っていた。それがどんなに遠くても、小さい子ども達を連れて、毎年ただ親戚達に会うために。たまに友達家族を訪問しに他の州にも行ったけれど、基本はいつも家でくつろいでいて、あまり出かけなかった。知らない土地を見るために行く旅行というものをずっと忘れていた。娘に最近、小さい頃はグランマのとこにしか行ったことがない、と言われて、申し訳ないような悲しい気持ちになった。

一度だけ、夫の実家からの帰りに、サウスカロライナ州のチャールストンに行って、一泊したことがある。私が行きたいと主張した。なぜかその時だけ、旅への血が騒いだらしい。ごはんがおいしいと聞いていたので、レストランを念入りに調べて行った。でも、お洒落なレストランで強く印象に残ったのは、ごはんよりも何よりも、サーバーの人が子ども達の注文を取る時に子ども達に直接声をかけたことだった。親にではなく、12歳と8歳の子に、何をオーダーするのかと尋ねるのだ。そんなレストランは経験したことがなかった。しかも、それは翌朝行ったシュリンプ&グリッツの有名な小さなカフェのようなところでも同じで驚いた。チャールストンの人は子どもを一人の人として扱う、と私の中でインプットされた。本当かどうかは知らないけど。

子ども達はもう大きくなってしまって、一緒に行っても子連れ旅行という感じではないけれど、これからできるだけ一緒に旅行に行きたい。小さい頃に連れて行かなかった分を取り戻したい。

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