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国立公園とその麓の町へ

久しぶりの小旅行は、隣の州にある国立公園に行った。山より海派の私でも、高く連なる山々が遠くに見えた時は圧倒されて感動。

どんどんその山々が近づいて、国立公園の標識がある麓から山に入って行ったら、そこはなんとエンターテイメントの世界だった。連なるカラフルなお店やレストラン、山に向かうケーブルカーやリフト、通りに溢れる人々。車も多く行き交っていて、とにかく忙しい。

お目当てのワイナリーも、ワイナリーとは名ばかりの単なるワインショップばかり。たくさんあるけれど、どこも同じシステムのテイスティング(ひと口カップで、3種類は無料、全種類は$5)、似たような甘いワインのセレクションのみ、そしてゆっくり飲む場所がない。4か所に立ち寄ったけれど、すべて同じで、がっかりだった。

その町から少し離れると、大きな森林が広がっていて、広大な山の中にいることを実感する。初日は、特にこれといった見所のない、案内所の裏を散策した。それほど勾配もなく、近所のハイキングと変わらない感じ。ただ、流れる小川が透き通っていて勢いがあるので、どこか高い所から流れて来ているのが分かる。川の流れを見て、山の上の澄んだ空気に思いを馳せた。

犬連れの人達を町や案内所でたくさん見かけて、うちの犬も連れてくればよかったかな?と思ったけど、国立公園内は犬などのペット禁止だった。たぶん自然を守るため?犬がいない方がハイキングもしやすいし、静かでいいのかもしれない。

二日目は、もっと人気のあるハイキングコースへ。思ったより勾配がきつくて、足元も滑りやすくて、細い道のすぐ横はかなり深い崖になっていて怖かったけど、久々の山登りを満喫した。頂上にある滝も見ごたえがあった。

下りの時は、行きには気づかなかったけど、滝から落ちて流れる水の音に耳をすませながら歩いた。深い谷底を流れる小川がちらっと見える場所もあって、何度も谷底を覗きこんでいたら、夫に高い所は怖いんじゃなかった?と言われて、その途端に怖くなってしまった。渓流を見るのに夢中で怖さも忘れていて、なんだか別世界にいた気分だった。

国立公園のハイキングコースも、不思議なエンターテイメントの麓の町も、人がいっぱいで、山はただ遠くから眺めている方がいいと実感。きれいに澄んだ小川の水だけが強く印象に残った。次は、やっぱり海に行こう。

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