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ベトナムで「生バンドカラオケ」を初体験!ステージに上がる前の衝撃的な裏話を初公開

ホイアンの父、マスターに連れられて行った場所とは

僕が1年に一度は定期的に通うベトナム・ホイアン。

笑顔が素敵なマスターと妹分に会いに行くという目的があるのだ。

マスターとは、2012年からの付き合い。僕がホイアンに初めて訪れた時に泊まったホテル「Lucky Hotel」のオーナーだ。

最初は2泊したのだが、ホイアンの雰囲気がすごく気に入って、僕は延泊したのだ。

たしかプラス10泊ぐらいしたので合計12泊か11泊ぐらいだった。

それをマスターにお願いしたところ、ベトナム語なまりの英語で

「アイムハッピー!!!」

とものすごく喜んでいた姿を今でも鮮明に覚えている。

その日以降、マスターが時間のあるときに夕食に連れて行ってくれたり、友人との飲み会に参加させてくれたりと至れり尽くせりしたくれたのだ。

それ以来、ホイアンを訪れたときは必ずマスターのホテルに泊まることにしている。そして数年前にオープンした「Paradice Hotel」は最高なのだ。

2019年は旅好き仲間のYoungと2度目のホイアン旅。すでにホイアンの虜となり、彼もまたのべ1週間以上はここに滞在している。

今回の旅も毎晩のようにマスターがおもてなしをしてくれ、その日の夜はなんと、

「カラオケに行くぞ!」

と、マスターは張り切っていた。

僕らも孵化しかけのゆで卵

「バロット」と奥さんの料理、

そして少し苦いTigerビールをごちそうになってテンションも上がっていた。

僕らが大好きなマスター

そしてバイクで(飲酒運転?)5分ほどの、日本で言うとのころの

昭和チックな空間へ。

中にはすでに30人ほどのベトナム人のお父様やおば様がステージの歌を聞きながら楽しんでいる。

そこはどうやら今でいう

「公衆バンドカラオケ」だ。

歌う順番は申告制で、機械に曲名を入れると歌詞がディスプレイに表示される。

それを見ながら歌うのだが、なんと伴奏は…

生バンド!

バックにはギター、ドラム、ベースの人がどんな曲でも耳コピで合わせてしまうのだ!!

さらにだ。歌の途中で聞いている人たちが、

花を一輪ずつ手渡ししに来てくれる!

なんて素敵なシステム。なんて素敵な空間なのだろうか!

その時間、ステージ上の人は

スターになれるのだ!

しかしだ…まさか自分たちがここで歌うことになるとは

ステージ登壇直前に起きた試練とは?

しばらくこのシステムを観客として見届けて楽しんでいたところ、ついにマスターから

「君たちも歌ってくれ!」

と上機嫌なリクエストがかかった。

しかし日本の曲をリクエストしても歌詞はヒットしない。

急な展開に戸惑い、あのステージに登るのかと考えたら緊張しかない…。

曲がないということで回避できないか、そんな期待も抱いていたが、「英語の歌でもいいよー!」と。マスターは僕らゲストになんとしても歌ってほしいそうだった。

そして腹を決めた僕らは英語の歌にすることに。

その日がたしか、3月10日前後だったこともあり

レミオロメンの「3月9日」を歌おうか、とYoungと決めたのだった。

どうしたことか、英語の歌ではない(笑)

さあ、あとは順番を、出演の時を待つのみ…。

しかし、それまで食べて飲んでやってたのと緊張でトイレに行きたくなっていた僕ら。

トイレは外の小屋だ。

まずはYoungが先に行った。

ところが僕は急激な腹痛に襲われていた。

あのバロットが孵化でもしたのか?

キリキリと痛む…!

早く戻ってきてくれ…Young…!

僕は我慢できなくなり彼が席に戻って来る前にトイレに向かい席を立った。

マスター、逃げるわけじゃないからね、ゴメンよ!

トイレの小屋の近くに来たときにちょうどYoungが出てきたので念のため尋ねてみた。

紙の有無を

しかし望みはすぐに消え去った。

「紙は無いっす」

さあどうする!

じゃあトイレ行くのやめるか!

とはいかない僕のお腹。いや小腸、というより肛門手前。

トイレに入るやいなや、大慌てで水洗トイレのようでぎりぎり水洗かな?ぐらいの便器で無事に開放に成功。

とりあえず数分で腹痛からは解放された。

さて、次の問題は…。

開放された門のクレンリネスだ。

Youngの報告通り、紙はない、紙類すらない。

あるのは、便器の隣に蛇口とバケツ。

『水はすべてを洗い流す』

古来より伝わるその言葉通り、水があれば大丈夫だ!と希望が出てきた。

しかし、できれば水を勢いよくおしりに吹きかけたい。理想はウォシュレットだ。

お玉みたいなもので思いっきりかけてもここでは効果が期待できなさそうだ。

さてどうしよう?

できれば使いたくなかった

これを使うしかないのか、、、?

そう、もう手を使うしかない!

素手で洗うのだ。

しかし、その手はその後どうするんだ?

最後に問題が立ちはだかる。

難解である。

このトイレの空間にあるものを見渡す。

洗面台に石けんさえあれば…!

しかしそんなものはない。

トイレなんだけど、石けんは無い。

しかしそこに一つだけあったのは…

『チューブの歯磨き粉』

これしかない!

まさに救世主だ!

これで安心しておしりを洗える!

歯磨き粉を手に取りお尻に付けて…

歯を磨く洗剤を肌に付けていいの?

冷静な声が飛んできそうだ。

しかしそれはあなたが不自由のない安全地帯にいるからだ!

僕は必死すぎてそんなことすら思いつかなかった。

そして僕は空気いすの態勢でおしりを突き出しながらお玉でバケツの水をくみながら、

『水はすべてを洗い流す』

と心の中で言いながらお尻に水をかけまくりながら歯磨き粉と素手で入念に洗った。

ビチャビチャになりながら、ひたすら洗った。

おかげでおしりはもう大丈夫そうだ。

しかもフッ素で抗菌加工されたのだ!

そして次はその手を洗うのも救世主。

あとは石けんだと思いながら歯磨き粉で手を洗う。

完璧!

なんとかこの大ピンチを乗り越えた!

そしてスッキリ清々しくいざステージへ…。

ステージ上での僕らのパフォーマンスについては、こちらのブログも読んでね↓↓

ベトナムの「カラオケ」を初体験。あの日本の名曲を熱唱!?

今日は3月9日。 あのJPOPの名曲がいやおうなしに頭をよぎる数字の並び。 あれは去年の3月、大好きなベトナムの街、ホイアンに滞在した時の話。旅のパートナーはライフワークのように毎年ベトナムを訪れているベトナムフリーク、Hat-san(...

その後は「3月9日」を披露しようとステージに上がった我々。

二人とも頭が真っ白になってしまい、案として出ていた「上を向いて歩こう」をさも「3月9日」!として歌い切ったのでした。

もうトイレでの大ピンチのことはすっかりと忘れてしまうほどの衝撃的で初めての感情がこみ上げた体験になったのだ。

バイクでホテルまで送り届けてもらい、興奮冷めやらぬ中眠りについたのでした。

それではまた!

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