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超ド級の文化に魅せられクラクラしたぜ大阪 後編

•2月3日(日)

前日のライブの余韻に浸りながら眠りについた私は早朝の5時前に起きた。
ぼんやりとした頭でツイッターのTLを追う。
小まめにみていると感じないけど、溜まったTLを必死に追っていると不毛だな…って思っちゃう。
でもやっちゃう。

風呂に入り、身支度をしてニュージャパン レディスサウナに宿泊した妻を迎えにいった。
電車を乗り継ぎ蹴上駅へ。まずは南禅寺に。

高校の修学旅行は京都だった。
市内での自由行動を決める際、南禅寺の水路閣に心奪われた。

どうやら私は、○○なのに△△という構造に弱いようだ。
寺なのに、西洋の建造物がある。

実際に来てみて、「なんか、めちゃくちゃ良いじゃん!」と感じた高校生の私は大学4年の春に妻と再訪していた。

時は過ぎ昨年5月、大阪で作家のこだまさんと爪切男さんのトークイベントがあったので我々夫婦も西へ向かっていた。
翌日南禅寺に行けるぞ、と勇んでいたが驚異的な大雨のため泣く泣く断念していた。

と、あるように17歳の頃から京都といえば南禅寺だった。

そんな私が、こだまさんのWEB連載“縁もゆかりもあったのだ”の京都を知っていたを読んだ時の衝撃たるや。
なんて美しい文章とオチなんだ。
今後の人生で南禅寺に来る度にこだまさんの文章が側にあるのだな、と思うととても嬉しくなる。

妻は学生時代私と来た事は覚えていなかったけど、やはりここは大切な思い出の地だ。

南禅寺から徒歩で移動し、京都市動物園へ。

たまたま関西に来ていた友人のTakiさん、澱粉さんとここで合流する事になっていたのだ。

ツイッターを通じて、勝手に好意を寄せている澱粉さんと初めて会う事に緊張していた。
二人が待つヤブイヌの展示エリアへと向かう。

非常に失礼な話だが、澱粉さんへの初めましての挨拶もそこそこに「ヤブ〜〜!!ヤブちゃ〜〜ん!!」と叫びながらiPhoneでシャッターを切りまくっていた。
初対面の緊張はヤブイヌが和らげてくれた。

編集者 高石さんの影響で大好きになったヤブイヌ。
昨年の夏、ヤブ目(ヤブイヌ目的)で横浜のズーラシアに行った経験があるが、京都市動物園のヤブイヌとの距離に驚いた。

めちゃくちゃ近くで観れる。しかも5匹くらい居る。

常に忙しなく動き回るヤブイヌは、多頭で観るとより良い。
ここはヤブイヌの聖地だった。

ヤブ欲(ヤブイヌを愛でたい欲望)が満たされたので他のエリアも回った。

園内はコンパクトな作りながらも、バラエティに富んだ動物たちを観る事が出来る。

猛獣たちは総じて気が抜けた感じがあり、とても良かった。

〆ヤブ(ヤブイヌとの別れを惜しみつつ目に焼き付ける行為)をして京都駅へと向かった。

妻はネトゲの友人と会うとの事で、Takiさん、澱粉さん、私の三人でラーメンを食べる事に。

場所は新福菜館。秋田を中心に展開をしている末廣ラーメンの元となったお店だ。

末廣ラーメンが大好きな私はいつか新福菜館に行きたいと思っていたのでとても嬉しかった。

漆黒のスープも、チャーもネギも黒いチャーハンも美味しかったなぁ。
末廣ラーメンにもまた行きたくなった。

京都駅に戻り、お土産をみたりションベンをしてはぐれたりした後に大阪へ移動した。

乗車中、澱粉さんとプリキュア、のど自慢をどういった目線で楽しんでいるのか、割と真面目に語り合っていたらあっという間に大阪へ到着した。
さあ、今回の旅行の裏メインイベント、スパプラザへ。

ここの基本コースは8,500円で洗体・アカスリ15分、マッサージ40分がついてくる。
5月に来た時は入浴だけの3,000円くらいのコースで入ったのだが、ケチった事をずっと後悔をしていた。
私は本当のスパプラザを知っていない…

なので今回はもちろん、8,500円のロイヤルコースを選択。
胸の高鳴りを感じながら、ある意味最初で最後のスパプラザに挑んだ。

6階のフロントを抜け、ロッカーで服を脱ぐ。
5階へ降り、シャワーで身体を清め軽くサウナに入り、ジャグジーに浸かる。

場内アナウンスで我々三人の番号が呼ばれ、アカスリの担当の人が割り当てられた。

まずは大浴槽に浸かるよう促された。こうする事によって垢が取りやすくなるのだろう。

そして、私は焦っていた。50歳前後と思わしき担当の人がとても美人だったのだ。
普通にちんこ勃っちゃいそうじゃん…ヤバい…と思った。

洗い場では椅子に座り、お股に小タオルを掛けるだけ。
とにかく目線を逸らし、変なおっさんの事を考え必死に抑え込んだ。

他人から身体を洗ってもらう事がこんなにもむず痒いものだとは。
洗体を終え、アカスリに移行すると「垢、随分と溜めてきましたねぇ笑」と言われた。

めちゃくちゃ恥ずかしくて「フ、フヒィ!汚くてすいやせん!」と返した。

切り揃えられたすね毛を見て、「あら、脱毛もしているんですか?」とも言われた。

「いや、なんかそのまんまだと汚くて!すいやせん!」
と返した。

なんか謝ってばかりだな自分、と思っていたらいつの間にかちんこ問題は消え去っていた。
最後に仕上げとして背中を洗い流してもらった。
手を当ててみると汚かった背中はツルツルしていた。

「一皮剥けたんやないですか?笑」と言われて下に目をやると強めに被っていて笑ってしまった。

その後別室に案内をされ、背中に乳液を塗ってもらい、ガウンまで着させて貰った。

アカスリ担当のお姉さまに厚くお礼を述べ、マッサージ待ち専用のラウンジで水を飲みながら待つ。

すぐにマッサージ担当の人が私を迎えに来て、6階に案内された。
私より少し年上かな、と思われるとても美人な方だった。

ここでもまたちんこ問題勃発か…と不安に思ったけれど施術台の上でずっとうつ伏せだったので問題は無かった。
前日の寝不足と、マッサージの気持ち良さからウトウトしてしまい「フゴッ!!!!!!」とそれはそれは見事な豚っ鼻を鳴り響かせてしまった。

「だ、大丈夫ですか?!?!」と心配されたけれど、微睡んでいた事もあり
「なんか気持ち良すぎて寝ぼけちゃいました…すみません…」と冷静に返す事が出来た。

マッサージが終わり、パウダールームで化粧水、乳液で仕上げてもらう。
あなたのお陰でとても良い思い出が出来ました、ありがとうございますと伝え、担当の方と別れた。本心の言葉だった。

7階に案内をされるとサービスドリンクがあるとの事で生ビールを頼んだ。

少し遅れて澱粉さん、Takiさんもやってきた。
乳液のせいもあるけれど二人とも明らかにテッカテカだった。
乾杯をし、ビールをキューっと流し込む。

嗚呼、美味い…そしてめちゃくちゃ心が満たされている…
直前まで微睡んでいた事もあり、見事なまでに夢見心地だった。

これで8,500円は格安だね、と皆口々に言い合った。

日本がイケイケだった頃に、大阪のいい感じのノリで創られたこの建造物とシステム。
3月いっぱいでこのビルは取り壊されるわけなんだけど、今後このレベルの施設は現れないんだと思う。

超ド級の文化に、最後の最後に触れる事が出来て本当に良かった。
狂乱の時代よ、現代まで紡いできた多くの人々よ、ありがとう。

串カツやおでんをつまみ、再度サウナへ。

強烈かつ的確な風で面をなぞる熱波師、重厚なサウナ室も最高だった。

上手く言葉に出来ないけれど、本当に本当に感動した。黄金体験だった。

一人ではなく、三人で感動を分かち合えたのも大きかったのかもしれない。

心の中でSAYONARA!!と叫び、お別れをした。

その後純喫茶アメリカンでアラモードをキメた。
特別美味しい訳ではないけど、ここも雰囲気込みで満たされる施設なのだ。また来るぜ。


連泊するアムザに戻り、軽くウトウトした。
サクッとサウナに入り、情熱大陸を観ながら大阪の思い出と共に飯を胃に流し込んだ。

・2月4日

身支度をすませて妻と合流。
街中でお土産を選ぶ暇も無く空港へ向かった。
時間が無いながらも551の肉まんとシュウマイを買った。
本音を言えば今すぐ口に放り込みたいと思った。

帰りの飛行機で、前日に頂いたいづうの鯖寿司を食べたらびっくりした。
あまりにも美味しすぎるのだ。
これまで食べてきた鯖は何だったの?と思ってしまった。
幽遊白書で例えるならば、私は魔界の存在を知ってしまった。

ウチの夫婦は出不精だけれど、遠くに行く理由が二つあれば割とフットワークが軽くなる。

京都には南禅寺、ヤブイヌ、鯖寿司、そして未訪のルーマプラザがある。
神戸には神戸サウナ、ラッコ、そして京都市動物園から移籍してくるヤブイヌが居る。

二つばかりか、三つも四つもあるじゃん。

今回は大阪を堪能したので、次はここいらを攻めていこうと思った。
文化的な3日間よ、どうもありがとう。
めちゃくちゃクラクラしたよ。

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