『雨よ霰よ』
人々は横並び
アーケードに雨宿り
俄な土砂降りが
すぐに終わらないかと待っている
日がなただ働き
人いきれのバスに乗り
降りた途端の雨は
弾よりも重く
過去僕らには未来があった
馴染の衆と誓った夢を
嵐の夜には勲章を
しかし貴女、しけた人
明日が来ても未来は始まらず
今日が過ぎても過去は終わらない
人々は散り散り
諦念裡に歩みだす
ひとりひとりはきづいていても
みんなでからだをよせあわず
雨よ霰よ
僕らが迂闊にも隠してしまった
星見に代えてステレオとなれ
端の見えない幻聴の瘴気でしか
気づけないことに気づけない気がするのだ…
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