青春18きっぷのシーズン、真っ只中。
この春～夏にかけて、「北陸本線」を徹底的に巡ろうと考えています。

残り4回分は、北陸本線沿線を中心に巡る予定です。
2回目・3回目は、京都～金沢の往復とはなりますが、往復で途中下車する場所を変えつつ巡ってきました。

7:00発 京都駅

関西から北陸方面に向かう場合、琵琶湖の西側を通る湖西線経由の列車に乗った方が早いです。こちらの方が、琵琶湖が見られる区間も多く、景色がいい場所ですので、オススメです。

ただ、この日はあいにくの雨。
琵琶湖も空も灰色に染まっており、さほど映えない風景に。

珍しく写真をあまり撮ることもなく、福井まで向かいます。
スケジュールは以下の通り。

7:00発 京都
8:06着/8:13発　近江今津(滋賀)
8:45着/8:47発　敦賀(滋賀)
9:48着　福井

9:48着 福井駅

特急サンダーバードであれば、京都から1時間半の所を、3時間弱かけて福井駅に到着です。

福井に来ると、所々で恐竜に出迎えられます。
恐竜の化石が、よく発掘されることもあり、勝山の方に恐竜博物館があるくらいです。

今回の目当ては、福井市内のお城。さっさと市内に向かいます。

北ノ庄城跡：福井開拓の祖・柴田勝家を詣でる

福井駅から少し南。
徒歩5分ほどの所に、「柴田公園」があります。
ここが、福井に町ができるきっかけになった場所です。

公園と言うには、石垣がむき出して段差が結構ありますが、この場所が織田信長の家臣・柴田勝家が建てた北ノ庄城があったとされる場所なのです。

この公園には、柴田勝家の銅像が立っています。
織田信長により、越前の朝倉家が滅ぼされた後に、越前一帯を統治するために入ったのが柴田勝家です。
勇猛果敢な武将として知られ、各地の戦場で武功を挙げてきたと言われています。

この福井のあたりには、北ノ庄城という小さな砦程度のものはあったようですが、中心は朝倉氏の本拠地であった一乗谷でした。

一乗谷は、福井市内を流れる足羽川を上った山中にありました。
山に囲まれた場所なのもあって、攻めにくい場所ではあったのですが、勝家が拠点にしたのは、福井平野のど真ん中だったのです。

1575年頃にもなると、山中に建つ「山城」が放棄され、経済や機動性重視で平野部に城が移されるようになってきた流れの中で、今の福井の場所に城が整備されたのです。

北ノ庄城もかなり立派な天守閣を持っていたと言われていました。
ただ、信長亡き後の1583年に、織田家の家督争いの中で起きた、賤ヶ岳の戦いで柴田勝家は豊臣秀吉敗れ、北ノ庄城も攻め滅ぼされてしまいます。

それもあって、北ノ庄城の跡は何も残っておらず、発掘してやっとその存在が確認されたくらいの状態だったのです。

この「柴田公園」には、小さな資料館もあって、城下町福井の話をしていただけるガイドの方もいます。興味のある方は寄ってみてもいいかも知れません。

江戸時代になって建てられた福井城

この北ノ庄城が落ちた後は、丹羽長秀や堀秀政といった武将が越前を治めることになります。

ただ、今、福井駅前にある「福井城」を建てられたのは、関ヶ原の戦いの後になってからです。

徳川家康の二男である、結城秀康が越前に移り、この北ノ庄城が元あった場所から少し北に城を建て直したのです。
現在、県庁が建っている所が、福井城の本丸のあった場所です。

徳川家の元の姓である「松平」をこの後名乗るようになり、越前松平家が福井を代々治めることになります。

江戸時代になって、北ノ庄の「北」の字が「敗北」を思わせることから、「福居」に改名されたことにより、今の福井という地名が生まれたのです。

福井城を思わせる遺構は、県庁周りにある石垣と内堀くらいにはなります。
市街地の開発に伴い、堀も埋め立てられていったようです。

ただ、福井の市街地を歩いていると、福井城の縄張りと現在の地図とを合わせた案内図が結構あります。
この辺も城のあった場所なんだ…と想像しつつ歩くと面白いかも知れません。

例えば、福井駅西口のこの大通りは、実は福井城の外堀があった場所。
空間があったために、道路を通しやすかったという事情があったのでしょう。

11時過ぎ 福井駅で昼ごはん

城めぐりで歩いた後は、ガッツリと昼ごはん。
福井駅前に、商業施設ハピリンができたのもあり、駅前に飲食店が増えて、鉄道旅する身としては嬉しい限りです。

ハピリンの中にある「天膳」さんで、福井名物ソースかつ丼を。

昼からも、途中下車をしつつ、北に向かいます。

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