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東海道本線が通らなかった?! 城下町・小田原【東海道本線 途中下車の旅 #2】

前回は、日本の鉄道の起こりの地・新橋~横浜について扱いました。

横浜駅を出てしばらくすると、大船・藤沢…と鎌倉や江ノ島へと途中下車の旅をしたくなる誘惑を感じつつ、神奈川県内を西へ西へと向かいます。

今回は東海道線の話のため割愛しますが、よかったらこちらの記事もご覧ください。


東京から1時間余り。
箱根の山の麓に建つ、かつての城下町・小田原(神奈川)に到着です。


東京~小田原が片道1500円ほど。
1日当たり2400円ほどの青春18きっぷの旅でも、日帰りで元が取れる距離になります。

もっとも、小田急の運賃の方が片道900円とかなり安いため、東京から18きっぷの旅をするなら、もっと遠くに行くなり、途中下車するなりした方がお得感が高いかとは思います。


小田原と言えば、後北条氏の拠点となった「小田原城」

小田原の町も抱え込んだ総構えの城で、非常に守りの堅い城です。
上杉謙信も武田信玄も小田原城に迫りはしますが、落とすことができませんでした。

1590年、豊臣秀吉により小田原城は落ちはしますが、大軍で城を包囲されて、降伏したというもの。

少なくとも軍事力だけで短期で落とすことは難しい城でした。

江戸時代、小田原が箱根の山の西側の抑えとして、重要な拠点だったのもあり、譜代の大名を小田原城には置かれていました。

また、江戸時代に整備された東海道の宿場町としても栄え、箱根越えの東側の重要な拠点でもありました。


ただ、この険しい「箱根の山」ゆえに、小田原駅ができたのは1920年のこと。1889年に「東海道本線」が開通した当初は、小田原には鉄道が通っていません。

小田原駅の少し手前の国府津(こうづ)から、北へ酒匂川(さこうがわ)沿いに大きく箱根の山を迂回する、今の「御殿場線」が昔の東海道本線のルートでした。

国府津から厳しい山越えを控えていたのもあり、大きな車両基地がありました。その名残で今でも国府津には大きな車庫があります。

1888年から、鉄道の走っていた国府津駅から小田原まで鉄道馬車が開通するものの、幹線となる東海道本線は小田原を通らなかったこともあり、明治になってから宿場町が大きく衰退したのです。

国府津から熱海へ抜ける「熱海線」の計画が持ち上がり、1920年に開業したことがきっかけで息を吹き返すことになります。

なお、国府津~小田原を走っていた馬車鉄道ですが、小田原から箱根の山を登っていく「箱根登山鉄道」の前身なのです。
東京・横浜方面からの直通鉄道と「箱根登山鉄道」とにより、小田原は箱根観光の拠点となるのです。

小田原駅から列車が出る時の発車メロディは「お猿のかごや」
この曲で「小田原提灯」が有名になった縁もあってか、発車メロディとして選ばれたとのことです。

「お猿のかごや」の曲とともに、列車は西に向かいます。


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