見出し画像

先端技術と伝統が混じる「城下町」小松(石川)【青春18きっぷの旅 23年春 #5-1】

この春の青春18きっぷの旅の最後
今回も北陸本線を北へ北へと乗り継いでいきます。

京都発でこの日の行き先は、まずは小松(石川)
金沢近くの空港のある町として知られている町です。


企業城下町・コマツ

小松駅を降りてすぐ、巨大なダンプにショベルが鎮座しています。
小松駅は今も工事中ですが、別にこれらは駅の工事車両ではありません。

それもそのはず。
有名な重機メーカー・コマツ(小松製作所)が生まれたのが、小松の町。
そのコマツの重機が展示されているのです。

小松の町は、コマツ(小松製作所)の企業城下町なのです。
かつての本社があったのも、駅のすぐ東側でした。
北陸新幹線のホームがあるのが、駅の東側。
新幹線を降りて目の前に、この重機が目に入るのは、印象に残るでしょう。

その旧工場跡が「コマツの杜」として、公園のように開放されています。
中には、小松製作所の歴史館などなど展示もされています。

駅前のダンプやショベルカーを見にきた家族連れの姿を、コマツの杜では、チラホラと見かけます。


「城下町」にして宿場町・小松

小松駅の西側を行くと、和洋を問わず、歴史ある建物の姿をチラホラと見かけます。

この写真を撮った場所は、米原(滋賀)から直江津(新潟)へと北陸を抜けていく、かつての「北国街道」になります。
ここが、かつて小松の町の中心だった場所です。

北国街道から一本脇に行けば、お寺が通りに並んでいます。

芦城公園

小松市内に城の遺構はあまり残っていません。
駅から少し離れますが、本丸の石垣などはあるそうです。

三の丸のあった場所は、現在は芦城(ろじょう)公園として整備されています。

戦国時代に、小松に城が築かれたのですが、江戸時代になって加賀藩に組み込まれていたために、一国一城令により一時廃城となります。
しかし、前田家の三代目・利常が隠居した後に、小松に移り、その時に城が再整備されたとのことです。

加賀には浅い湖が多く、小松城もそんな地形を生かした「水城」でした。
金沢城よりも規模が大きい城だったそうです。

しかし、今となっては干拓が進み、水城だった頃の姿を想像するのも難しいのは残念ですが。


城下町と「歌舞伎」

小松駅前には、弁慶の像があります。

というのが、歌舞伎の「勧進帳」の舞台と言われている「安宅の関」があったのが、現在の小松だからです。

源頼朝の追手を逃れようとする、山伏に扮した義経。
安宅の関守の富樫に見つかり、弁慶が義経をかばうために、義経を杖で打つ…その姿を見た富樫はあえて見逃した…という話です。
(史実というより脚色された物語ですが。)

小松市内の案内標識を見ると…
黒・橙・緑の歌舞伎の三色に、歌舞伎の隈取を模したロゴに「こまつ」と書く小粋なものでした。

小松が江戸時代に加賀藩の城下町として再度整備されたことにより、商業で賑わい、歌舞伎などの文化が広がったのが、歌舞伎の町としての素地となったようです。

後から調べて見たのですが、小松では祭の曳山でも子供歌舞伎が演じられたり、歌舞伎の上演ができるホールがあったりと、そこかしこに歌舞伎が演じられている町だったのです。


腹ごしらえして北へ

ご飯は、小松駅前の「アルバ」にて。

カツにキャベツに、しっかり煮込んだルーがそろった「金沢カレー」…と言いたい所ですが、実は「アルバ」は小松が発祥の地。

野菜をしっかり煮込んでいるので、甘さとコクがあって、個人的には好きな味です。昔は、「アルバ」が京都にもあったので、懐かしく感じながら食べていました。

小松って何があるのだろう…と思って降りてみたのですが、最新技術に伝統に意外に面白そうな題材が転がっている町でした。

この日は更に北へと向かいます。

<小松までの旅程>
京都 7:45発
近江今津(滋賀) 8:06着/8:13発
敦賀(福井) 8:45着/8:47発
福井 9:48着/10:22発
小松(石川) 11:13着

【続く】


【ツイッターやっています】
旅行関係・歴史関係のことをつぶやいています。
よかったらこちらのフォローもどうぞ。
@kazutraveler

【今後のイベント参加予定】
○【確定】 5/21(日) 関西コミティア67
 @インテックス大阪 2号館
※入場の際にパンフレット(1000円程度)の購入が必要です
※【確定】とないイベントは抽選の可能性があります。確定したらお知らせします。

【電子書籍 書いています】


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?