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【パース vol.3】 海列車が連れて行ってくれた場所

「千と千尋の神隠し観た?あれの海列車のモデルになったって言われてる場所がパースの近くにあるよ!」

海列車?どういうこと?
あんまりピンと来ないけれど、あの有名なシーンの列車があるらしい。
海の上をしゃーっと滑るように走るあの列車。
ワンピースでも出てくる大海原を堂々と走るあの列車(個人的には海列車と言えば千と千尋よりワンピース!)。
それって逆に行かない理由なんてなくない?と、その場でGoogle先生に質問をした事は言うまでもない。


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先生によると、海列車があるのはパースから車で2時間半南に下った町、バッセルトン。
電車とバスでも行けない事はないけれど、片道3時間半はちょっと長い。
せっかく作ったオーストラリアのドライバーライセンスをここで使わずしてどこで使う!!
と、私はドキドキしながらレンタカーを予約したのだ(なぜならば日本でもオーストラリアでもほぼペーパードライバーだから)!!

この列車、元々は1800年台半ば、約150年前に木材を運ぶ運搬用として作られたものらしい。
それがお役御免になって町のシンボルとして観光用トロッコに生まれ変わったのがバッセルトン・ジェティ。
2時間半のほぼハイウェイのドライブをなんとか無事に終えて(途中スピードカメラを持った警察官がいて焦った...悪いことしてないのにビクッとするのなんでだろう...)到着したバッセルトン。

真っ白な砂浜と綺麗なブルーがどこまでも広がる海。
天気も快晴でパーフェクトな海がそこには広がっている。
海辺の公園には移動式の遊園地、砂浜には子供用の水上パークも出来ていて、小さな町は活気に満ちていた。
そうだ、今日は日曜日、オーストラリアでは家族で過ごす日だ。


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海列車は1時間に一往復のみ。
多い時だと午前中でチケットがなくなってしまうとか。
とりあえず1番にチケットを買いにチケットブースに向かう。
いっぱいだったらどうしようかと思ったけれど、なんとか次の列車に滑り込めた。

「電車の出発時間の15分前には戻ってきてね。それまで、この乗車チケットがあれば桟橋には自由に出入りできるから、桟橋を歩いてみたら?」
時計を見るとあと30分ちょっとは時間がある。
さすがに往復4キロは無理だけど、お姉さんのアドバイスに従って行けるところまで行ってみよう。

木造の線路兼桟橋は思っていたより歩きやすくて、そして思ったよりたくさんの人で溢れていた。
どうやら地元の子供や若者たちの飛び込みスポットになっているみたいで、次々にドッボーンと桟橋から海にダイブしている。
カメラを向けるとくるくるっと回りながら飛び込んでくれたり、みんなとても人懐っこい。
そして豪快に飛び込むもんだから、その水しぶきでカメラ共々ビショビショになったのは、私ね!!笑

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桟橋をどんどん進むと千と千尋に出てくるようなベンチがあったり。
ここの海も驚くほど青く、驚くほど透き通っている。
魚が泳ぐのも見える。
太陽の光を反射してキラキラと光る水面。
オーストラリアには東にも西にもこんな海があるなんて羨ましい、そしてずるい。


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沖の方から列車が岸に向かって走ってきた。
みんな端に寄って線路を列車に譲る。
夢中になって歩いていたら岸からだいぶ離れている事に気付いた。
そして出発までの時間が迫っている事にも!
私、あの列車に乗らないといけないのに!
列車が通り過ぎるのと同時に、そのお尻を追いかける私。
いつもギリギリになってしまうのなんでー!と反省する(けどいつも直らないんだよなぁ...)。

乗り場に着いた時にはすでに乗車待ちの行列が出来ていた。
なんとか間に合った、と最後尾に並び乗車する。
出発時間になると軽快なミュージックとアナウンスが車内に流れ、ゆっくりと列車が動き出した。
ガタンゴトン。

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正面に見えるのはどこまでも続く海だ。
海に向かって列車が走っている。
右も正面も左も全部真っ青な海と空。
岸がどんどん後ろに流れて行く。
海の匂いを乗せて心地よい風が吹きつける。
このままずーっと進んでいける、そんな気がした。


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1.7km、約15分の旅が終わって終着のBOVELL PLATFORMに着く。
ここには水中見学も出来る小さな建物もあるけれど、私はそこには入らずさらに奥まで歩く。
広い甲板にでるとそこは360度インド洋を見渡せる場所だった。

クジラの親子で泳いでいて

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どこまでも続く大海原。
先は見えない。
けれど、ベタな言い方だけど海はずっと続いている。
この先にある国に私はいつか立つ事が出来るかな。

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ふと気付くと、そこは見渡す限り全てが青の世界だった。
美しい世界に出会う度にいつも思う。
この世界を私は昨日までは知らなかった。
そして私の知らない美しい世界はこの世にはまだまだたくさんある。

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私はそれをひとつひとつ見つけてみたい。
だから旅はいつまでたってもやめられない



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📍Busselton Jetty
3L Queen St, Busselton WA Australia 6280
往復乗車券 AU$14 (大人)


#パース #バッセルトン #海列車 #オーストラリア #ロードトリップ #旅エッセイ

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