個人経営塾の方へ。私が実際に使っているオンライン指導のツールを全公開します。
コロナウィルスの影響が予断を許さない中、個人経営塾の経営者は近隣の学校の動向を固唾を呑んで見守っているのではないでしょうか。
今回は近隣の学校が閉鎖となり、塾の授業を休まざるを得なくなったとき、個人塾が生き残るためにオンライン指導の方法を全公開したいと思います。
お前はオンラインの何を知っているんだ?という方に簡単に自己紹介します。オンライン家庭教師の旅する教育者を始めて5年目です。現在進行形で指導している家庭は21家庭。累計53家庭への指導を行っています。試しに今週の私の指導時間を算出してみると35時間でした。他の講師も含めると今週1週間で60時間の指導をすべてオンラインで行っています。
オンライン指導に使っているツール
iPad+Apple Pencil
オンライン指導上での黒板、ホワイトボードの役割を果たします。iPadでなくてももちろん構いませんが、書きやすさを考慮するとApple PencilやSurfaceペンの活用が必須と言えます。もちろんあくまで非常時のためということであれば、いま手元にあるタブレットを使うことも可能です。その際、使いやすいタッチペンを探しておくのがいいでしょう。Surfaceは高いので、費用対効果を考えると新型iPadかiPadの整備済み中古品を購入するのが一番良さそうです。Apple Pencilはひとまず第一世代が使えるものであれば十分です。※Apple Pencilに対応しているかどうかの確認に十分ご注意ください。
最も安くApple Pencilを使えるiPad
iPadの整備済み製品
パソコン(できればMAC)
iPadを使うのであればMACがおすすめではありますが、優先順位は高くありません。今回の趣旨はあくまで塾の授業を休まざるを得ないときの代替手段を準備しておくということですので、あまり予算をかけずにいまあるものを有効活用することを考えましょう。ただ後述しますが、zoomで画面共有をする際、iPad×MACの組み合わせだと有線でつなげることができiPadで書いたものが遅延が少なく生徒に届けられます。
オンライン指導で使っているアプリ
ZOOM
ビデオ通話というとskypeを思い浮かべる方も多いと思いますが、色々と試す中で一番繋がりやすいのがzoomだと思っています。(もちろん主観ですが)旅行先でwifiがうまくつながらないときはスマホ(格安simを使用)のテザリングでもなんとか授業ができました。また1:多数の指導にも向いていますし、画面共有もしやすく、生徒側の接続のストレスも少ないです。skypeだとIDやパスワードを忘れてログインできないということもありますが、zoomは授業ごとに専用のURLを発行できます。(専用の授業部屋をオンラインに用意するイメージです。)zoomには無料プランと有料プランがあります。1:1のみの指導の場合は無料プランでもいいかもしれませんが、有料でもそれほど高くなく、(Proプランの場合為替の影響を受けますが、月2000円もしません)
・1:多数が時間制限なく行える(無料版は40分という時間制限があります)
・ルームIDが各授業ごとに複数発行できる(これがないと一つの部屋しかオンライン上に持てないので次の授業の生徒が間違って入ってくることがある)
・クラウドで授業録画ができる
などのメリットを考えると有料プランでも経済的負担はそこまで高くはありません。
Explain Everything
iPadをzoomで画面共有して使うのですが、その際に黒板やホワイトボードの代わりとなるアプリが必要です。ご自身が使っているお気に入りのノートアプリがあるならそれでOKだと思いますが、私はExplain Everythingを使っています。このアプリも有料ですが、サブスク版と買い切り版があり教育版は買い切りができます。コロナウィルスが収束したあとも同様の事態(例えば、インフルエンザが塾で流行ってしまったときなど)を見据えると有料で買っておいて使い方に慣れておくのも一つの手です。ノートアプリをなにを使えばいいかわからないという方は一度お試し版を使ってみてください。使いこなすには慣れが必要なので、授業がない時間に色々と触りながら機能を確認しておくといいでしょう。
生徒側に必要な準備
ネット環境+パソコン、タブレット、スマホいずれかがあればOK
生徒側の準備は最小限にするのがオンライン指導のコツです。独自システムの採用をウリにしているオンライン指導もありますが、大手ならいざ知らず個人経営塾ではそのシステム開発は現実的ではないですし、なにより不便です。いまの世の中みなが便利なものを作ってくれているのでどんどん活用しましょう。生徒の手元が見えないという指摘には色々と解決策があります。例えば私は無償で手元を写すwebカメラを配布していましたが結局見にくく使いにくかったです。おすすめは塾長が一人で授業を行っている塾であれば塾の公式LINEアカウントを開設しそこに友達登録をしてもらい、途中式や作図、記述を見たい場合にはその場で写真を撮って送ってもらうことです。これが一番こちらの添削がしやすいです。(iPhoneを使っているのであればAirdropで簡単にiPadに画像を転送でき、そのまますぐに画面に反映し添削することが出来ます)講師が複数いる場合、生徒と講師で個人アカウントでのLINE交換はトラブルのもとですので、塾側で先生用のアカウントを用意し、メッセージが見れるように管理することをおすすめします。
ピンチをチャンスに
以上が私がオンライン指導で使っているツールです。実際に指導をするには、Explain Everythingの慣れが必要ですが、慣れてしまえば対面の授業でもiPadを使いたくなってしまうくらい便利です。
コロナウィルスは店舗型ビジネスにとっては脅威ですが、これをチャンスに捉え選択肢を増やすことはきっと皆さんの将来の役に立つはずです。
今回は子どもへの感染が確認されたことを受け、急遽個人塾経営者の方のために私がいま実際に使っているツールを公開させていただきました。もしまたニーズがあるようであれば、オンライン授業のやり方や注意点なども公開していきたいと思います。
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