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夜ふかしするなら好きに染まりたい。

シン・エヴァンゲリオン劇場版:||を見て、なんだか久しぶりに映画を見た後の「あ〜〜〜よかったな〜〜〜」という余韻が続くので、エヴァが好きな理由をちゃんと言語化したくなった。
(ファンの方からしたら甘っちょろい話だけれど)
(画像は非営利目的なので、インターネットの大海から拝借しました)

考察が盛りだくさんで答えがなさすぎる

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それにしてもシン・エヴァンゲリオン劇場版:||はすごい情報量で、キャンプの帰りに見に行くもんじゃなかった。「マイナス宇宙」とか「ゴルゴダオブジェクト」とかぜんぜんわからない単語が飛び交って、映画が終わった後は頭クラッシュ状態。
でもだからこそ見終わって「あ〜面白かった」じゃ終われなくて、考察やらこれまでの伏線やらをyoutubeや記事で調べまくった。そこで改めて気づいた。

「エヴァの考察答えなさすぎる!」

「プロフェッショナル仕事の流儀」をみて、庵野さん自身にもきっと答えがないことがわかった。わたしの感性とはきっと別次元で求めることが無意味な気がしてきた。1つの作品でここまで人々の考察や憶測が飛び交うことはあるのだろうか。なんだったらファンの良い考察が採用されて作品完成後に「そういうことにしましょう」となることもあるらしい。ここまで1つの事象を多面的、多角的、多層的に考えたくさせるエヴァすごすぎる。好き。

大人になるってどういうことか。

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いつか子供が産まれて、ジュニアに聞かれたら一番困る質問が「大人になるってどういうこと?」だ。
大人ってなに?と思う。わたしはちゃんと大人なんだろうか。とずっと思っていた。自分の中での答えは「物事自分の目で見て、耳で聞いて五感を使って感じて、精一杯の力で理解して、解釈すること」だって結論づけていたけど、解釈して出した結論が自分勝手だったりしたら、それは子供わけで。禅問答お手上げ状態だった。
でもまさにエヴァでシンジ君が「大人とは?」の最適解を教えてくれた。

「それは落とし前をつけること」

自分ではじめたことを責任をもって落とし前をつけられることなんだと。
そのために解釈数を増やしていく必要があるんだと整理できた。よし、これで子供ができても安心。エヴァありがと。好き。

監督の価値観がそのまま描かれている

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監督の価値観とか経験とかがこんなにも反映されている映画ってなかなかない。個人の好みや考えをあそこまで抽象的に表現して一つの世界を作れる。それがクリエイターの仕事ですって言われたらそれはそうなんだとは思うけど、わたしが生きている延長線上に起こりうる世界とはわけが違う。エヴァは全く新しい別の世界でそれを空想の中で見ている人を置いてけぼりにせずに魅了するって、もう尊敬しかない。
誰かの考察で今回の作品が庵野さんが結婚したことが結末にも影響与えたのではと語っている人がいたけど、わたしもきっとそうだと思った。もし結婚してなかったら結末もSad Endだっただろうな。自分の子供が自分を変えてくれるかもという結論は家族ができたから想定したことなのではないかなと思う。自分の人生を違うストーリーに重ねて作品にするって、どういう感覚なんだろう。作品に命を吹き込むってどういう思いなんだろう。庵野さんの未知さ。好き。

宇多田ヒカルの主題歌が完璧すぎる

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わたしがエヴァを見るようになったのは、大ファンの宇多田さんが主題歌を歌っているからだった。最初にエヴァを見ようと思ったのは宇多田さんの歌を映画館の大音量で聞きたかったという、エヴァ好きな人には相当不純な理由だった。
でも、でもだよ、宇多田さんの主題が的を得すぎてない!?

序・破のBeautifulWorldはもうまさにシンジ君そのものを表現してるし、Qの「桜流し」はシンジ君とカオル君がフォーカスされているし、5分程の曲で画のあらましを伝えるのってすごすぎる。映画を見る前に「One Last Kiss」ももちろんヘビロテしていて、タイトルや曲全体から切なさや別れみたいなものは感じだけど、曲の最後で転調してあたたかさを感じさせる。だからきっと映画は優しい結末なんじゃないかと思っていた。庵野さんの世界をこんなにも的確に歌にできる人は宇多田さんだけなんじゃないだろうか。宇多田さんすごすぎる。やっぱり大好き。

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