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美術検定の勉強をしています

間違いなくきっかけは、以前訪れた広島県立美術館でした。

ここに足を運んで以来、吉田博や新版画の画集を購入して寝る前にディスクリプションをしたり、職場の図書室にある芸術新潮や和楽を読み漁っています。

もともと美術館賞は趣味のひとつで、
それは小さい頃に母が買ってくれたルノワールの子供向けの本がきっかけ。なんなら「絵画」「印象派」という言葉よりも先にルノワールを覚えたくらいだと思う。(はっきりと記憶にはないけれど)

だから小さい頃から絵を描くことや観る事が好きで、ずっと美術やデザイン、アートという言葉は、私の人生の片隅を転がり続けている。
ただ、常に「発想はいいんだけどねぇ〜…」と言われるタイプの人間だったし、学校の美術部は人間関係が合わなさそうと足を踏み入れなかったから所詮「なんか好き」の枠をずーっとはみ出さない。

大学でもフランス美術のゼミを選択していたけれど、とてもじゃないがフランス美術史をやっていました!!なんて大声で言えるような学生ではまったくなかった。むしろ大学は勉強が本分ということをすっかり忘れているタイプの人間だったから、本当に勿体無いことしたなあ、とめちゃくちゃ後悔しているこの頃。


さて、掲題に戻って、
先日訪れた名古屋の本屋さんではトリエンナーレの影響もあって美術関連書の品揃えがとても豊富だった。店内の入り口入ってすぐ、かなり目立つ位置に美術のコーナーがある。
引き寄せられるように立ち寄って、見漁っていると「美術検定」というPOPが目に入る。

検定、という言葉の胡散臭さに近年ちょっと苦手意識があるわたしは、どうせ金儲けの為の検定だ、騙されてはいけない、と一瞥したのだけれど(※偏見です)
そういえばフランス美術を学んでいた大学時代ですら、西洋美術史を体系的に学んだことってほとんどないように思う。

なんてったって世界史履修問題出たドンピシャの時代に、(これも当時好きだった新選組の影響で)日本史を選択していたのだ。西洋美術史とは真反対の世界。

卒論を通ってきた以上、大学時代に世紀末以降の西洋美術史はある程度学んでいたけれど、
もっと長いスパンで見た西洋美術史が、世界史や宗教史と濃密に結びついていることくらいはわかっていたから重い腰を上げるタイミングをずっと逃し続けていた。


それから10年弱、
最近やっと本格的に美術や芸術と向き合っているなあ、と感じている。
別に私が向きあっても向き合わなくても、もちろん誰もなにも構わないのだけれど、ずっと「小さな趣味」であった美術を、どうにかしたい!という思いが日に日に強くなっているのだ。

だから、これを見かけたとき、だまされないぞ、とは思いつつも、その概要に目を通してこのタイミングで出会えたことにちょっと運命的なものを感じた。

というわけで、結局、9/30の締め切りギリギリで申し込みを済ませたのだった。
(テキスト割引を使わなければ10/7まで受付とのこと)

本当は一気に合格率の下がるらしい2級に挑戦したかったのだけれど、時間と値段を鑑みてとりあえず3級を受けることにした。半分くらい初学者だし。


将来のためじゃない、自分の趣味のための検定。

今まで感じていた、検定への懐疑心は
主に履歴書に書けるかどうか。書けなければ“意味”がない。
そもそもその“意味”ってなんなのかなぁ、と、また自分の考えをすこし広げるきっかけにもなりました。

学んでいくうちに今後も興味を持った時代はここで掘り下げていきたいなあと思う。

とりあえずルネサンスが頭に入ってこなさすぎる。

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