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BLACKPINK(ROSE).part1

 2024年の正月明け、製パンの夜勤明けに見る朝焼けが美しくて、オレンジ色の光が差す山の麓に見える海の青が輝いて見えた。

 僕が見た朝焼けの見える丘は自宅から15分位の所にある、高校の時に自転車通学していた通り道でいつも朝、部活に行く時にご来光を見ていた。部活はちなみに野球部である、今勤めている職場は学生時代からバイトをしていて、高校卒業後の就職先も自宅から近いと言う理由だけで内定を貰った。今では少し後悔している、もう少し条件の良い職場があったのではないかと思うのだ。

 自宅に着くと母が作ったおにぎりと漬物が小洒落たお皿に置いてある、両親は共働きである。僕の家は貧乏、暇なしで両親は働き詰めである。

 父は非常勤の公務員をしていて、水道メーターの調査員をしている。母は近所のスーパーでレジ打ちをしている。

 妹がいるのだけど、現在中学2年生で来年受験を控えている。両親と妹、僕の4人家族である。自宅は僕が高校生の時に中古物件で購入した。

 それまでは妹と同じ部屋を使っていたので、自分の部屋が持てた事が堪らなく嬉しかった。家族で初めて自宅を見に行った時、父親が興奮していて、母親も台所を隈なく確認していてオープンキッチンに喜び、妹は彼氏を連れて来れるとまだ小学生だったけど僕に似ていてませているなと思った。僕は家族が揃って外出する機会も少ないので自宅と一緒に写真を撮ろうと言い、当時広いと思った玄関でピースサインをした。今も僕のベッドサイドに飾ってある。

 父は僕が小さい頃から転職を繰り返した、僕が物思いのつく頃にはパチンコ屋の店員をしていた、母はコーヒーの販売をしていて父と知り合ったらしい。いつも生活は苦しく、父は正規の仕事に就く事は無かった。父には音楽の趣味があり洋楽を聴くのが好きだった、僕が小さい頃にいつも家の中では音楽が掛かっていた。僕が今バンド活動しているのも父の影響があるのかもしれない。水道メーターの調査員に落ち着いて5年位になる。昼間1人でする仕事に、父もやり易さを感じている様だ。他人との関係性が苦手らしい。僕は他人と話すのが好きで友達も多い、父とは似なかったらしい。妹は僕より優秀で、理数系に秀でていて、物作りが好きである。高校も進学校を狙っている、随分な野心家である。僕は英語を教えて欲しいと言われた事があるけど上手く教えられなかった、勉強よりスポーツが好きなんだ。

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