平昌五輪フィギュアスケート、あの熱気から一週間

冷却期間をおいて冷静に綴ろうと思った平昌五輪フィギュアスケート男子個人戦から一週間。
多少熱は冷めてきたのだが、テレビを見ると減りつつあるとはいえまだ映像が流れるからその度にぐっとくる。
 
と、いうことで…
 
ゆづる金!
しょーま銀!
ハビ銅!
3選手ともメダル獲得おめでとーーーーーー!!!!
 
4位ボーヤン
5位ネイサン
6位ヴィンス
7位ジーマ
8位ミハイル
入賞おめでとう!!
 
9位パトリック
10位アダム
11位ビチェンコさん
12位キーガン
13位ダニー
14位ヨリク
15位ジュンファン
16位ミハ
17位ミーシャ
18位デカ
19位ラトデニ
20位ブレンダン
21位マッテオ
22位パウル
23位ハンヤン
24位モリス
そして、FSに進めなかった選手達も素敵な演技をありがとう!
 
 
ゆづるのN杯の時の怪我の映像は何度も何度もテレビで流れ、そのたびに連五輪覇は難しいかなーと危惧していたが、彼の高みを目指す意志の強さは尋常じゃないとも思っていたから、できるかもしれないというミラクルも期待していたのも本音。
でも過大な期待は見る側のショックも大きいからSPもFSも転ぶかもしれない、パンクするかもしれない、途中で体力なくなってヘロヘロになるかもしれない、あらゆるミスを想定しながら息を殺して凝視していたら、彼は見事に金メダルを獲得した。
 
怪我を治している最中はこちらが想像する以上に辛かっただろうし、期待されるプレッシャーも今まで以上の重荷になっていたはず。
インタビューでも色々なものを捨ててきて、五輪で金メダルを獲ることだけに集中してきたと語っていた。
あらゆるメディアでひっぱりだこになってインタビューに答えているなか歪んだ記事もあって、それによって嫌われてしまうこともあるらしい。
でも彼が自分の努力で金メダルを勝ち取ったことは事実であり、そうそう真似できるもんではない。
 
私は試合直後のもの以外、あまりインタビューの記事や映像を積極的に読んだり見たりするほうじゃないから情報は少ないかもしれないが、非難されるようなことはしていないと思うし、これまでやってきたことが結果に繋がった実力者であることは証明済み。
ゆづるの性格やキャラクターに対しては好みの問題だからそれはもうしょうがない。
私にとってはただただ凄い選手である。嫌う要素はない。
 
 
さて、しょーまは今大会においては未知数だった。
ゆづるはどれかしらのメダルは獲れるはずと予想していたが、しょーまはどうだろうという感じ。
もしかしたら獲れるかもしれないが、他の選手がパーフェクトだったら入賞はできてもメダルまでは難しいかもなー、と。
しょーまのこれまでの試合での様子を見る限りわりとプレッシャーには強い印象だったが、五輪という大舞台ではさすがに本来の力は発揮できないかもしれないという心配があった。
FSは最終滑走だったしね。
 
でも五輪でもしょーまはしょーま(笑)
FS冒頭の4Loを転倒した時はひぃ!と叫び声をあげ、どうかもうミスしないでーとすがる思いで最後のスピンまで両手を握りしめていた。
途中で彼が笑顔になった時は安心したし、フィニッシュのにっこりにもほっと息を吐き、リンクをあがった時の「あっぶねー」には大笑いした。
そしてスコアが表示される前の読み上げでトゥー…と聴こえた瞬間まさか!?と心臓が飛び跳ね、映し出されたものに目が点になったが、美穂子コーチの驚きの顔と同時くらいに私も喜びの奇声をあげた。
 
本当に本当に嬉しい結果の銀メダル。
本人は特別な大会ではなかった、とインタビューでも答えているがまたそこもしょーまだなと安心。
演技が終わると眠そうになり、キスクラではもうそのままお布団かぶせたら寝てしまいそう、いつかのプレカンでは寝ていたし、今回のメダル獲得であっちこっちに連れ回されて見ているこっちがもう寝させてあげて!!と心配になった。
肉が大好きで野菜が嫌い、ゲームが大好きで海外遠征に行ってもホテルでゲーム、これが愛する愛くるしい私のしょーまの姿。
 
 
たまたま五輪でフィギュアを見てインタビューを見聞きしてなんだこいつって思われているらしいのだが、できれば嫌わずに今後の演技を見てこれがこの子なのねと納得してくれたらファンは嬉しいな。
 
 
そんなしょーまが今大会で一番感動した、と言っていたのがネイサン・チェンの演技。
金メダル候補とも言われていたアメリカのネイサンはSP大崩れ。
団体戦の演技が良くなかったから少し不安があったが、団体戦で一度滑っているし個人戦では少し力を抜けるかなという希望もあった。
私はネイサンのSPプロ「ネメシス」が大好きで何度見ても飽きない。
願わくば来シーズンも継続して欲しいくらいだ(カメラは今シーズンの失敗を学んで冒頭は引きで映そう)
でも…今大会はいつものネイサンではなく、残念ながらSP17位。
メダルは絶望的だったし、入賞もできるかどうか…
 
でもFSのネイサンは凄かった。昨日のあれはなんだったのか幻でも見たのかとでも思うくらい最高の演技。
6本のクワドに挑戦し、その内の5本成功。
演技構成点であるコンポーネント(PCS)もいい評価でFSだけだとネイサンがゆづるを抜いて1位になった。
SPが17位だったからメダルには届かなかったが、総合で5位まで上がった。
まだ18歳のネイサン、次の冬季五輪での活躍を期待したい。
 
 
10代の選手のほとんどは次の北京冬季五輪を目指すでしょう。
でも20代も後半に近づこうとしているシングルの選手は引退することも多い。
 
 
私の大好きなウズベキスタンのミーシャ・ジーは今年27歳になる。
昨シーズン引退するというニュースが一度は流れたものの、五輪シーズンである今シーズンも続行することを決め出場した。
前回大会であるソチ五輪では17位で、今大会は1つでも上の順位と願ったが同じ17位。
FSの滑走順がネイサンのとんでもない演技の後ということでもしかしたら少しその空気に飲まれてしまったのかもしれないが、今シーズンのこれまでの演技のジャンプよりは精彩を欠いていたように思えた。
でもその熱気を吹き消すような美しい滑りを見せてくれた。
ワールドへの出場権もあるが、たぶんまだどうするかの発言は出ていないはず。
今シーズン引退は覚悟しているが、ワールドでもう一度パーフェクトな演技を見せて欲しい。
 
 
銅メダルを獲ったハビもミーシャと同い年。
正式な引退の発表はされていないが、ワールドは欠場するとのニュースがあがっていた。
五輪メダリストで有終の美とする可能性は高いだろうな。
彼の演技も大好きだから競技として見られなくなるのは寂しい。
 
9位のカナダのパトリックは五輪後の引退を表明していたはずだからFSが最後の競技演技。
10位のアダム、11位のビチェンコさん、16位のミハも引退という噂を見かけた。
アダムはくるくる金髪ヘアの天使のような姿から色気たっぷりの筋肉おにいさんへのイメチェンと様々な変化を見続けてきたから、彼のいないシーズンなんて考えられない。
でも今大会でのアダムの演技はSPもFSも彼らしく美しくしなやかな魅力溢れる素晴らしいものだった。もし引退となっても納得はできる。
ただ、ただファンは寂しい。
五輪は大舞台であるのと同時にわーっと盛り上がるお祭りのような心持ちで見てしまうから、毎年開催される大会のワールドで落ち着いてしっかりその姿を脳内に刻みたい。
 
 
まだ五輪のフィギュアスケートは女子とエキシビションが残っている。
おそらくエキシビション、五輪閉会式の後に引退する選手は発表するんだと思う。
心の準備はしておくつもりだが、誰が引退しても私は泣きそうだ。

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