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【ネタバレ注意】#天気の子 に学ぶトロッコ問題と神話の法則

(8月5日執筆)

8月初めての日曜日

7月まで涼しかったのが嘘みたいに

暑いので夕方まで家に引きこもっていたら

同僚からLINEが来てたので

早々にシャワーを浴び

#天気の子 のレイトショーを

新宿のTOHOシネマズで見てきた。

さすが新宿という感じで

レイトショーでもほぼ満席。

(今思えば聖地だからかも)

最前列でデカいスクリーンに首をもたげながら

約2時間、新海誠作品の世界に入り込んだ。

「君の名は。」に引き続き、

今回も音楽提供はRADWIMPS。

劇中全ての音楽を担当してるらしい。

YouTube等で事前に

プロモーション映像などを見ていた自分からすると

2時間終わっての正直な感想は

『 え?終わり? 』

というもの。(※あくまで個人の感想です)

ぴあ映画初日満足度1位だし
(世間一般的には評価されてる?)

前作の「君の名は。」も個人的に大好きだったので

期待値が高すぎたのかもしれないけど

見終わった感想を4文字で表すと

「消化不良」だった。

見終わってから振り返ると
色んなことに疑問が残る。

綺麗で幻想的な作画と、

RADWIMPSの透明感たっぷりの

脳髄に響き渡る音楽で誤魔化されてる感。

ただ、もしかすると

今回の作品は次回の作品の布石で

全ての伏線をあえて回収していないだけかもしれないし

僕の感覚がおじさんになってしまって

純粋な心で作品を楽しめなかったことに原因があるのかもしれない

きっとそうだ

と仮定して話を進めたい。

本題:トロッコ問題と神話の法則

これ以降はネタバレになるので

まだ作品を見てない人は

ネタバレ要素を含むということをご了承ください。

―――――――――――――――――――――――――――――

まず、今回の作品の重要なテーマだと思うのは

「トロッコ問題」

1967年――今から約50年前、イギリスの哲学者フィリッパ・フットが考案した思考実験です。

ハーバード大学マイケル・サンデル教授の『白熱教室』でも取り上げられた「倫理的ジレンマ」について考えるこの問題。

これが「天気の子」のメインテーマであるように感じました。

映画のクライマックスで、主人公の帆高がヒロインの陽菜を助けて異常気象を再び引き起こすのか、人柱にして事なきを得るのかを迫られるシーン。

これが正にトロッコ問題です。

トロッコ問題にはいくつかのアプローチが考えられます。

①義務論
②功利主義
③平等主義

①義務論


分かりやすく言うと


いかなる目的のためであっても、人の命を利用してはいけないという考えで何もせずに放置するもの


なるようになるさといったところ。

②功利主義

分かりやすく言うと

最大多数の最大幸福

1人でみんな助かるなら人柱になってくれというもの

須賀の考え

(PSYCHO-PASSっていうアニメ知ってる人はシビュラシステムと同じだと思ってもらって構いません)

③平等主義

分かりやすく言うと

みんな一緒に不幸になればハッピーといったところ

今回の作品では

選択肢④で自分の為に、ヒロインの為に

みんなの不幸を受け入れた感じです。

理想論に近いかも?

そして余談ですが、

面白いと思ったのが

東京での面倒を見てくれている、
主人公帆高の命の恩人

須賀さん

これが未来の帆高を投影しているのではという話。

作品内でも時折、映る左の指輪

これが帆高が陽菜にあげた指輪に非常に似ています。

どういう事か?

須賀は、晴れ女が人柱になることを認めた場合の帆高の未来

亡くなった須賀の妻は晴れ女だった

喘息の娘の身体を案じて、空に願い続け消えてしまった

だから、須賀は2つの指輪を重ねて左手に付けている

オカルト記事の取材をしているのも亡くなった妻の影響

多くの人の身を守る為にはしょうがなかったと思いつつも後悔している

廃ビルに先回り出来たのも、鳥居の存在を知っていたから

(後から調べて見たら同じような考察がネット上にもいくつか確認できました)

結果的に、帆高は陽菜を救うという選択肢を取ったわけですが

最終的に東京の半分以上は水没しています。

主人公とヒロインが助かって良かった✨

ハッピーエンド!!!

ではなく、

自分だったらどうするかを考えて欲しいという

新海誠監督からのメッセージなのかもしれないです。

みたいな深読みを帰りの電車でしてました。

「神話の法則」

神話の法則(ヒーローズジャーニー)って聞いた事ありますかね

物語のフレームワークみたいな感じで

この法則に則れば、まあまあ面白くなるって言われてる物語の鉄則みたいなやつです。

「千と千尋の神隠し」とか
「ブレイブストーリー」とか
「STARWARS」とかも

神話の法則に当てはまります。

SNSで発信する人とかもこの法則に乗っ取って発信活動をしたり自己紹介記事を書くと共感を得られやすくなり、人を惹きつけることが出来ると思います。

企業さんでも
モノ消費ではなくコト消費って言われてる現代では
商品開発秘話とかブランドを周知していく中でストーリーを活用することは効果的と言えるでしょう。

まあ、そんな感じで神話の法則って重要かなと思ってるんですけど、まだ知名度もそんなに無いのかな〜

とか思ったので、今回紹介します。

「君の名は。」と「天気の子」も

神話の法則に当てはまってるので。

神話の法則ってだいたいこの12ステップに分かれてます。

全てのステップを踏む必要はないって言われてますけど、

この流れに沿うのが王道のストーリーって感じです。

1.日常の世界
2.冒険への誘い
3.冒険の拒絶
4.賢者との出会い
5.第1関門突破
6.試練、味方、宿敵
7.最も危険な場所への接近
8.最大の試練
9.報酬
10.帰路
11.復活
12.帰還

1つずつ、天気の子に当てはめていきます。

1.日常の世界

個人的にここの描写が全くなかったので消化不良だったのかもしれないです。

なぜ主人公の帆高は、家出をしたのか
日常にどんな問題があったのか
ヒロイン陽菜はどんな生活をしていたのか

2.冒険への誘い

ヒロインの陽菜が母親のお見舞いで来ていた病室から虹が指す鳥居をみつけます。

ここで、もう一度晴れ他空の下で母親と歩きたいと強く願いながら鳥居をくぐることで

晴れ女の資格を手にします。

主人公は銃を見つけた時がトリガー(?)

3.冒険の拒絶

また、主人公の描写に戻りますが
命の恩人の名刺を貰いながらも1人で

漫画喫茶や路上でしばらく生活します。

4.賢者との出会い

それが、限界になり名刺を渡してくれた

須賀の元に会いに行きます。

今回の物語では須賀がメンターとしての役割を果たしています。

5.第1関門突破

頼りないメンターと生活を共にしながら

ヒロインとお天気ガールとしてのビジネスを始めます。

6.試練、味方、宿敵

試練として、
ヒロインの身体が透けてしまうようになり
警察にも追われだします。


7.最も危険な場所への接近

警察の追ってから逃げ、

夏海さんの力を借りて鳥居に迫ります。

8.最大の試練

鳥居の前で警察に囲まれてしまいます。

絶体絶命。

9.報酬

周りの助けにより、何とか鳥居に辿り着き

積乱雲の上に飛び、消えてしまった陽菜に会うことが出来ました。

10.帰路

千と千尋の神隠しのラストシーンみたいな感じで空から2人が降りてくるシーン。ラピュタ?

(……こんな青春してみたかったなぁ)

11.復活

2人とも無事に生還して、現実世界に戻れました。

12.帰還

帆高は無事に高校を卒業し、東京に戻ってきて陽菜と再会します。

と言った感じです。

君の名は。も上記の12ステップに当てはめていくと展開が同じことがわかります。

このように神話の法則には大ヒットのヒントが隠されているのかもしれません。

信じるか信じないかはあなた次第です。

P.S.

面白いなと思ったり、
勉強になったなぁと思った人は

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中の人が喜びます!

P.S.2

瀧くんの苗字もたちばなでしたよね

天気の子にも出てるのでチェックしてみてください

P.S.3

凪先輩が
モテすぎてて羨ましかったです(心からの叫び)

はぁ、ライ麦畑

あ、ちなみに

8月9日のMステにRADWIMPSとか出るみたいです。

■天気の子公式サイト

https://tenkinoko.com/

■天気の子特設Webサイト

https://otenki-girl.jp/

■天気の子公式Twitter

https://mobile.twitter.com/tenkinoko_movie

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