知り合いの紹介で、久しぶりにデートをした時のことです。
暖かい日だったのでピクニックをしようと、ワインやお酒ブルーシートにおつまみを持ってきてくれました。

初めてのデートにしては、最高のシチュエーション！
のんびり過ごしながら、お互いのことを話していました。
お仕事はどうだ、休日はどう過ごしてる、、、。

「私は休日は友人とカフェに行ったり、居酒屋さんに行って他愛もないことを話して笑っていることが多いかなぁ～」

ありきたりな、当たり障りもない「最適解」のような答えを出したつもりだったのに、返ってきた言葉は想像と違いました。

「え～～。虚しいなぁ～～」

？？？？いま、むなしいってゆった？むなしいってどんな意味だっけ。

「なんで？」

頭の中でハテナが浮かんでいたけれど、思わずちょっと眉間に皺を寄せて聞き返してしまいました。

さっきまでのんびりと暖かい気持ちだったのに、いきなり心がざわめいて、
その正体が怒りだったことは後から気が付きました。

人の過ごし方を虚しいと言っていい人なんていない、
人のこと可哀想だと同情するのと一緒なのかな。
可哀想だと思うのも良くないことか、
考えが巡って、相手のお話がどうでもよくなってしまいました。

けど、少し覚えているのは、
「僕は愛情の深い人だ。好きになった人にとことん尽くす。それが僕、
今の僕は愛の行き場を見失っている。」

口にしなかったけど、可哀想だと思った自分がいました。
彼女やパートナーがいなくたって、家族にだって友達にだって、自分にだって愛を向けられるのに。

これってお互いさまなのでしょうか、きっと合わないってこういうことなのかな、

ナイスタイミングと言わんばかりに雨が降ってきて、
私は名残惜しいフリをしながら帰路につきました。