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ニンジャスレイヤーTRPGソロリプレイ:「ストレンジャー・アンド・フレイム・ガール」#2

◆注意◆ドーモ、Tac.Tと申します。この記事は1月2日の夜に実施された公式サンプルソロプレイを、自分がニンジャマスター(以下NM)を兼ねて大幅な加筆修正とオリジナルのストーリーを加えたものを公開したものです。◆新参◆出来る限り推敲はしておりますが、お見苦しい点ありましたらご容赦くださいませ。◆感謝な◆
 SECTION: FIRST SECOND THIRD FOURTH

◆ロクメンタイのカメラ・アイが捉えたクローンヤクザの名刺。偽名と共に描かれていた紋章は…横長の菱形に単眼模様が描かれた奇妙なものだった。菱形の中には神秘的な「罪」と「罰」の文字。『ザイバツ・シャドーギルド…!』「ああ…」◆

◆マインドセットの表情は、その組織の名を聞くとさらに険しくなった。視線に殺気が籠り、歯が微かに軋む音を立てる。『少なくとも、ザイバツの無許可隠密行動を突き止められました!大手柄です、マインドセット=サン!…ここで引き返しても、大丈夫ですよ…?』彼の異変を察したロクメンタイが心配そうにLEDを点滅させる… ◆

◆「……いや、調査を続けよう。ザイバツ絡みという事なら、事態は想像以上に深刻かも分からん。」マインドセットは名刺をコートの奥深くにしまう…彼のコートの下は、既にニンジャ装束に覆われていた。「このまま先に進む。ヘルカイト=サンも連れ戻す。連中が何を企んでようが、させんぞ…!」◆


【STILL‘A’LIVE】


「……これは……!コレはコレはコレは!?」ケイヒン・ディストリクト、警備クローンヤクザの胸元から同じく名刺を取り出し、しげしげと見つめる影有り。彼の名はメルトカッパー。「ヒヒヒッ…コレはキンボシ・オオキイだぜ…まさかザイバツのアジトを見つけられるとはヨォー!」1

メルトカッパーは、菱形の目玉を模したザイバツ紋が刻まれた名刺を懐にしまう。「ヒヒッ…あのガキもちょっとは役に立ってくれたってものよ…」そう呟き、メルトカッパーは目を閉じる。思い起こされるのは数日前から執拗に追ってくる、生意気な洋装姿の女ニンジャ。2

メルトカッパーはイクサの最中、密かに彼女に小型発信機を取り付け、逃げると見せかけて彼女の行方を逆に追跡していたのだ!彼の変種カトン・ジツを用いた溶接技術と、彼自身のモータル時代からの緻密なワザマエのなせる技である!3

「…ザイバツのアジトから一歩も動かねえな?寝ているのか囚われてるのか…?ヒヒッ」メルトカッパーの歩みは、発信機の指し示す方向に向かっている。「まずは一旦報告…コレ組織社会において重点…だがリベンジファックも捨てがてえ……!」この後に待つであろう“お楽しみ“を想像し、彼の目が細まる!4

「ヒッヒヒ!アーもう待ちきれねえ!」メルトカッパーが部屋の扉を勢いよく開ける!「オジャマシ………アレ?」目の前に居たのは、ドレスめいた装束の少女ニンジャではなく…「ドーモ。ソウカイヤの犬め。」「……エ?」黒い装束のニンジャは、指で小型発信機を潰した。「ブラックドラゴンです。…他にもまだ居るな?」5

◆◆◆ 6

「まーたヤクザかぁ…疲れるなあ」本日15度目のクローンヤクザとの遭遇と戦闘に、マインドセットは流石に愚痴をこぼした。姿勢もだんだん猫背に近づき、丸ゴーグルの奥の瞳も疲労の色を隠せない。『クローンヤクザの数が多いですね…!もしかして、この奥には重大な』「悪い、いい加減黙っててな」7

周りをグルグル飛び回り、口やかましくサポート音声を吐くこのモーターロクメンタイも、彼をさらに疲れさせていた。「あんましうるさいと、敵に見つかっぞ」『おや、ゴメンナサイ!』音量は大きいまま下がらない。そういう仕様なのだ。「…全く、ソニックブーム=サンも何を考えてこんな邪魔っけなモノを…」8

薄々理由は分かっている。所詮自分はソウカイヤの“外部協力者“…依頼人を選ばぬ傭兵じみた立ち位置に過ぎぬ。彼自身、ソウカイヤとの付き合いは半ば保身の為に仕方なく取った手段だ。モーターロクメンタイは彼の”お目付役”、強いて言うなら彼が下手な事をせぬようにと同行させられた観視役であった。9

(……なんだかなあ)ニンジャとなっても逃がれられぬままならなさに、思わず溜め息が出る。 『元気がないようですね?マインドセット=サン!ソウカイヤと正式所属契約さえすれば、トコロザワ・ピラーのリフレッシュ設備も使い放題なのに…』「だからうるさいっての」思わず足取りも重くなる。10

「しっかし…ヘルカイト=サンねえ…」マインドセットは記憶の中から一人のニンジャの情報を取り出す。ヘルカイト。ソウカイ・シックスゲイツの新参者にして優秀な斥候ニンジャ。オフホワイトの装束に鳥のくちばしを模したメンポ、威圧的な文言がショドーされたカイトでの飛行能力… 11

『シックスゲイツ期待の有望株です!もし死んでしまっていたらどうしましょう…!』「とは言え仮にもシックスゲイツだし、死にゃせんだろ」これは彼の本心でもあった。簡単にウカツを晒すような手合いを幹部にしようものなら、自ずと組織は地に落ちる。ヤクザに限らず組織というのはそう考えるものだ。12

故に、仮にヘルカイトがここに…ザイバツの前衛基地に囚われているとすれば、万に一つでもウカツを晒してしまったか。……あるいは、遭遇したニンジャが相当な手練れかのどちらかである。「………」マインドセットは、嫌な予感に肩を竦めた。13

そう。自分は今やザイバツの陣営にいる。モスキート・ダイビング・イン・ベイルファイア。下手すればそんな状況に置かれているやもしれん。引き返す事は可能だ、だが…。(…だからって、見捨てるのは違うよなあ)マインドセットはさらに歩みを進める。何より、一度引き受けた仕事を放り出すわけにはいかぬ!14

◆◆◆ 15

手がかりを求めて彷徨い歩き、廃工場の49階へ。死に苦、苦しみながら死ぬ。一瞬不吉な予感がマインドセットの脳裏に去来する。…彼はさらに歩みを進める。靴音のみが通路に響く。コートから取り出した懐中電灯が錆び落ちた配管を照らし出す。16

『ン?…あれは!』ロクメンタイの電子音声が大きく通路に響く。マインドセットが電子音声の方を振り向くと……そこにはドアがあった。「…行こう」半開きになっており、中から光が漏れ出ている。彼は懐中電灯を、しめやかにコートの内ポケットにしまい、ドアを開け……戦慄した。17

◇🎲◇あなたは手がかりを求めて各階を調べ、廃工場の49階まで登ってきました。そこで光の漏れ出す部屋を発見し、ドアを開けてみます。すると……何ということでしょう!その広い部屋には拷問に使われたと思しき椅子がありました。周囲には爆発四散痕もあります。もしやヘルカイト=サンはもう……◇

血塗れの拷問用拘束椅子に、爆発四散痕!それだけでなく辺りの床にも血と筋繊維、装束の破片が飛び散っている様が!「これは…!」『嗚呼…!』ナムサン!もはや時既に遅し、ヘルカイトは既に爆発四散したのであろうか…!? 18

「……」マインドセットが血塗れの装束の破片を拾い上げ、サイバー丸ゴーグルの透過度を上げてまじまじと見つめる。緑青色。ヘルカイトの装束と、色は異なる!「まだ…諦めるには早いぞ」ロクメンタイを引き連れ、さらに室内を撮影がてら調査していく。 19

傷だらけの背負式カイト。これはヘルカイトのものであろう。少なくともここに居たことは間違いない。鋭い刃物のようなものでつけられたような床の傷。これには見覚えがない。恐らくここで爆発四散したニンジャがイクサしてできたものであろうか?……床の焦げ跡。「!」20

『カトン・ジツを使うニンジャもここに居そうですね…ソウカイニンジャだったらいいのですが…』「………」『…どうしました?』「ア?イヤ…」まさか、そんな。都合のいい考えを頭から振り払いつつ、マインドセットはデスクの上に置いてあった、ひときわ強力そうなUNIX端末の前に向かった。22

◇🎲◇あなたは室内を探索します。部屋の隅には傷だらけの背負式カイトがありました。床には飛び散った血の跡や、鋭い刃物のようなものでつけられたような傷、などがあります。机の上に強力そうなUNIXデッキがありました。ハッキングを試みてみましょう。ザイバツの機密情報を得られるかもしれません◇
ようやくダイスタイム!なお出目は2019年3月2日のソロアド当時のものを再掲な。リメイクです故
[ハッキング判定HARD:1,3,4,5,6,6]
なんなく成功!

(俺のうなじの生体LAN端子は旧式のそれ…使い物にはなるまい)マインドセットは素早く両手で印を切り、呼吸を整え、己の代わりにモーターロクメンタイとUNIXとをLANケーブルとを接続すると…猛スピードでキーボードをTAPし始めた!キャバァーン!23

電子ファンファーレが鳴り響き、何らかの地図が画面に映される!地図には所々に罪罰紋章が点在している…!『マインドセット=サン、やりましたね!ザイバツの潜伏エリア情報が自動抽出されてきてますよ!忘れる前に今のうちにソウカイネットに上げなきゃ…』「…フー!」モニターの前でザンシン! 24

◇さあ、【ニューロン】の出目はいくつでしたか?出目5以上が1個でもあった場合(フロッピーを使っていれば出目4以上が1個でもあった場合)……キャバァーン!電子ファンファーレが鳴り響きます。やりました。あなたはUNIXのハッキングに成功し、ザイバツの潜伏エリア情報を自動抽出し始めました◇
◇🎲◇さて、ハッキングが成功した人はこのツイートへ進んでいください。UNIXからのデータ自動抽出には、もう少し時間がかかりそうですね。……おや、このハッキングで、部屋の奥の鉄扉のロックが外れました。さらに奥へと進むことができるようです◇

▶︎鉄扉の奥に行く

その時である!マインドセットはガチリと重苦しい解錠音を聞いた。音のする方を見ると鉄製の分厚い扉が半開きになっている。金庫だろうか?「ロック解除の方も上手くいったようだ…!」『マインドセット=サン、どこへ?』「探し物は隅々までするに限る!情報をソウカイネットに送り続けといてくれ!」 25


◆◆◆ 26


マインドセットが鉄扉を開けると…傷ついたヘルカイトの姿がそこにはあった。「な…何者だ…」マインドセットは思わず姿勢を正すと、コートの内ポケットにあるソウカイヤとの提携証をヘルカイトに見せ、アイサツした。「ドーモ、ヘルカイト=サン。マインドセットです」27

「オフホワイトの装束に嘴めいたメンポ…確かにヘルカイト=サンで間違いなさそうだな」「ソ…ソウカイヤの救援か…」「実際フリーランスではありますがね」「…ドーモ、ヘルカイト…です。…ありがたい…!」マインドセットは、牢の鍵を結晶スリケンで破壊した。「…立てますかね?」28

「スマナイ…!て…偵察中に、不意を打たれた……」疲弊したヘルカイトを部屋へと担ぎ、手持ちの応急処置用ZBR注射剤をヘルカイトに打つ。「じっとして…」「ウッ……!」「分量間違ってたらスンマセン」「…俺の他に、まだ居る……」29

「えっ…」「…まだ…囚われているニンジャが……珍しい、女のニンジャだ。」マインドセットは驚きに目を見開く!女のニンジャだと!?「そっ…その、彼女の服装は!何か…名乗ってませんでしたか!」「……お前の知り合いか?」「あ、いや……まあ」30

「……自分で見て、確かめるがいい。俺が囚われてた…隣の牢に彼女は居る」モーターロクメンタイは、未だ抽出作業に集中しており、こちらには気づかない。「…ザイバツにとっては重要な存在やもしれん。…奴らの手に渡すな。ソウカイヤに引き入れれば……報酬は弾むぞ…」「!」31

マインドセットが、恐る恐る牢の奥へと進む。「…恩に着る」ヘルカイトは小さく呟き、カイトを背負って開け放たれた窓から飛び去った。風が吹き込み、マインドセットの暗紫色のコートをはためかせる。32

「………!」彼は、牢の奥で拘束されている少女の姿を、見た。灰色と赤のドレスめいたニンジャ装束。白いフードから覗く灰色の二つ結びにされた髪。破れた袖から覗く華奢な腕には、赤紫色の火傷跡。33

「……ドーモ、レッドブロッサム=サン……マインドセット、です……」マインドセットはフードの奥を覗き込み、小さくアイサツしてみた。返事はない。気を失っているのであろう。「…ようやくお前さんに、面と向かって謝る事が出来るな…」34

医療用のZBRはまだ応急セットの中に残っているはずだ。彼は手慣れた手つきでレッドブロッサムの拘束を解くと、慎重に抱きかかえて牢を出る。彼女の体温がマインドセットの両掌に伝わる。まだ命は無事なようだ…急いで手当てをせねば!35


唐突にモーターロクメンタイが砂音混じりの音声を吐き出した。「ピ……ピガガ……」ロクメンタイには黒い金属製のスリケンが刺さっている。「…………!?」36

マインドセットが異変に気付いた、その時である!「…その娘をどこに連れて行くつもりだ?」ただならぬアトモスフィアとキリングオーラが、室内を圧するのを彼は感じた!ゆっくりと後ろを向くと、新たなニンジャがそこに居た。37

その男は鱗が描かれた黒いニンジャ装束を纏っていた。瞳は全てが黒く、オブシダンめいた無慈悲さをたたえていた。口元はメンポに覆われているが、僅かに露出した頬の端は、爬虫類のそれを思わせる醜い鱗状になっていた。「答えろ。その娘を、どこに連れて行くつもりだ?」38

「………………アンタには関係ないだろう?」マインドセットは、男の装束にあしらわれた菱形のザイバツ紋を、確かに見た!レッドブロッサムを拷問椅子へと座らせ、油断ならぬ手つきで両手を合わせ、オジギをする……。「ドーモ、マインドセットです」39

「ドーモ、マインドセット=サン。ブラックドラゴンです……その様子だと、ソウカイヤに雇われた犬と言ったところか?」40


【STILL‘A’LIVE】

To Be Continued…


◆忍◆ニンジャ名鑑#XXXX【メルトカッパー】溶接バーナーを用い、金属を溶かす程の集中カトン・ジツを放つソウカイニンジャ。スラム育ちで品性下劣。女性の服のみを焼き払い、ファックする事が趣味。◆殺◆

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