FW投入=ゴール?森保監督の勝つための采配を徹底検証~エクアドル対日本 分析~[コパ・アメリカグループC第3節]

前回のウルグアイ戦の分析が、多くの方からの反響をいただきまして、とても嬉しかったです。今回は、第3節のエクアドル戦を分析していきます。エクアドルも日本も、勝利すれば3位突破でブラジルと対決できる、という状況で迎えたこの試合。日本は、中島のゴールで先制しますが、前半のうちに追いつかれてしまい、後半はエクアドルの攻撃に少し押され気味になり、終盤に後で触れますが、森保監督の「謎采配」も飛び出し、チャンスを作り出したものの勝ち越しゴールを奪えず、1-1ドロー。両チームともグループ突破は叶わず、パラグアイがブラジルとの対戦を勝ち取りました。

実際、パラグアイはブラジルとの準々決勝で、グロッソ監督得意のマンツーマン戦術を用いてブラジルに得点を許さず、後半の半ばに退場者を出すも、割り切って徹底的に守備をして、守り切る、というプランに切り替えて90分耐えきり、惜しくもPK戦で敗れる、というとても良い試合をしましたので、やはり本気で優勝を目指しているブラジルと試合をしている日本を見たかったな、という気がします。

ではなぜ勝てなかったのか、森保監督の「謎采配」のどこが「謎」で、どのような采配が必要だったか、を分析していきます。

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前回のウルグアイ戦の分析はこちら↓

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スコア エクアドル 1 : 1 日本

エクアドル 35’メナ

日本 15’中島

スターティングメンバー

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まずは両チームのスタメンから。一応ホームの設定となっているエクアドルは、4-3-3システム。第二戦のチリ戦(●0-2)でアチジャールが一発退場となっていますので、CBはミナ、アルボレーダのコンビ、アンカーにグルエソでIHにオレフエラとメンデスが入り、WGに右は左利きのメナ、左はイバーラ兄弟の弟で、スピードのあるロマリオが、CFはエネルの方のバレンシア。

日本の方は、森保監督の発言通りウルグアイ戦の11人がベースになっており、安部と久保が変わったのみで、4-2-3-1も同じ。川島、岩田、植田、冨安、杉岡、柴崎、板倉、三好、久保、中島、岡崎の11人です。

第一章 守備における、最前線の選手の重要性

攻撃に関しては+aで書きたいこともあるので、メインに置いておいて、まずは守備について分析していきます。

最初に相手のエクアドルの攻撃の基本コンセプトを紹介します。

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エクアドルは、CBが特別足元に優れているというわけでもないので、あまり細かく後ろでパスを繋いで前進していくわけではなく、ロングボールも使って前線にボールを送り込みます。そのセカンドボールを拾えば、個人技や選手間のアイデアで崩すか、SBのオーバーラップを使ってゴールを狙います。

では本題の日本の守備について。

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4-4-2の完全ゾーンのブロックを組み、守備的プレッシング。しかし、特に序盤はそうですが、ウルグアイ戦よりは積極的にプレッシングをかけていくシーンが多かったです。第三PLはそこまで高いわけではなく、基本的にハーフラインに第一PLを設置し、構える守備をしていました。

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ここから具体的に掘り下げていきますが、まずは中央にボールがある時のプレッシングのフェーズについて。前述のように、あまりプレッシングはかけていませんでした。しかし、第一PLの久保、岡崎の二人は何もしていないわけではなく、ボールを持つ相手CBに対して背後のアンカーへのパスコースを消すバックマークプレスをかけていたので、CBからアンカーにパスが出ることは無く、2ボランチが数的不利に陥ることはありませんでした。2ボランチに対して2IHの2対2の構図ですね。

ここまでは、同じ4-3-3システムで攻撃してくるチリ戦でも出来ていたことです。ですが、問題はサイドにボールがある時の守備。チリ戦でどんな現象が起こっていたのか、振り返ります。

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上図のように、ボールから遠い方のCFが下がってフリーになるアンカーをマークする、という事が出来ていなかったので、2ボランチを担った柴崎、中山が2対3の数的不利に陥り、そこからサイドチェンジを喰らい、ボランチが振り回される状態になっていました。

ではエクアドル戦、どのような現象が起こっていたのか、見てみましょう。

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はい、はっきりと修正が見られました。ボールに遠い方のCFが下がってアンカーをマークすることが出来ていたので、2ボランチはサポートを得ることができ、3対3の数的同数で相手3MFに対応することが出来ていました。

ただ、この第一PLの選手の守備の修正は、森保監督主導の下スタッフの指摘から修正されてたのか、というと「はい」と言い切ることはできません。なぜなら、このブログでは何度も何度も、もう聞きたくないわ、というぐらいに書いているのですが、森保監督には戦術をオーガナイズしてチームに組織的にプレーさせる手腕がなく、プレー原則が一切落とし込まれていないチームを作っていますので、その森保監督がこの第一PLの守備の問題点に気づいて修正を施したとは思えないからです。しかも、岡崎、久保という選手は献身的に、そして頭の良い、後ろの見方にメッセージを与える守備ができるので、その二人のサッカーIQによって修正されたんだろうな、と僕は考えています。

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3対3の数的同数で対応できていたことでマークのずれが生じることも無かったので、相手IHにパスが入ったところを狙い撃ちし、奪うことが出来ていました。

このように、第一PLの選手の守備に修正が見られ、数的同数での冷静な守備が出来たので、あまり緻密に攻撃を設計しているわけではないエクアドルに対しては苦しむことはあまりなく、ロングボールを蹴られても、植田や冨安が跳ね返し、セカンドボールを拾うことも出来ていました。

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また、この試合でも左SH中島はサボらず守備に参加しており、自陣の低い位置まで下がってSB杉岡をサポートしていたので、杉岡が数的不利が生じることは無く、それに連鎖して守備組織の崩壊が起こることも抑えることが出来ていました。これを、中島が今大会の2試合だけでなく、これからの試合でもすることが出来るのなら、中島にとって大きな成長だと言えます。

これらのように、守備に関しては、選手たちが一体となり、組織的なバランスの取れたブロックを組むことが出来ており、後半攻め込まれる時間があったものの、決定機を作られることはなかったので、良いプレーが出来ていたと思います。

第二章 狙いどころを突き、前線は輝きを放った。

では次に攻撃のパフォーマンスを分析していきます。

まずは相手のエクアドルの守備の基本コンセプトについて。

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エクアドルは、4-1-4-1システムで、攻撃的プレッシングをかけてきました。かなり敵陣高い位置までプレッシングを行なっていて、ウルグアイ、チリとの二戦よりも攻撃的な守備でした。エクアドルも、勝利できれば準々決勝に進出し、ブラジルとの対戦の権利を得ることが出来るわけですから、高い位置でボールを奪い、ショートカウンターを狙う、という攻撃的なプランだったわけです。

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また、具体的なプレー原則を挙げると、上図のように片側のCBにCFのEバレンシアがプレッシャーをかけてプレッシングのスイッチを入れ、もう片方のCBにパスが出た時にボールサイドのIHが前に出てプレッシャーをかける。あえてもう片方のCBへのパスコースを空けておいて、パスを出させてからプレッシャーをかけることで、CBからのボール奪取や、慌てたところで奪う、ということを狙っていたのだと思います。最初からIHが出て2トップの状態で守備をすると、相手からするとパスコースが無いため、ロングボールを蹴られてしまいます。ボール奪うことは出来ても、本来ボールを奪いたい高い位置ではなく、低い位置になってしまいますので、自分達のプランの目的とはずれる、ということだと思います。

しかし、この守備には、大きな欠陥がありました。その話の前に、日本の基本配置を見ておきます。

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SHの三好と中島は積極的にライン間IRに入っていき、中島の場合は低い位置に下りて行ってパスを受けに行くシーンも見られました。SBは相変わらず幅を取ることが出来るライン間ORにはポジショニングしていませんでした。

ではエクアドルの守備の欠陥について。

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欠陥とは、上図のようにIHが出て行く守備をしたときに、その背後のライン間IR(アンカー脇)を消すメカニズムが落とし込まれていなかったことです。プレッシャーをかけられているCBからすれば縦パスのコースが空いているので、日本はCBからライン間IR(アンカー脇)に入って来てパスコースを作り出したSHに縦パスが入り、そこでエクアドルのプレッシングを交わしてSHのドリブルや、連係でチャンスを作り出すことが出来ていました。

特に得点シーンもそうですし、39分37秒からの相手IHを引っ張り出して空いたライン間左IR(アンカー脇)に中島が入って来て冨安が縦パスを受けて、柴崎に戻して柴崎から今度は右のIRに顔を出した久保に出て、ダイレクトで久保から中島へ。そこから中島がグイグイッとドリブルで中央をブチ抜いてちょっと早いタイミングでループシュートを打って惜しくも外れる、というエキサイティングな美しいパスワークを見せたシーンもありました。

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この欠陥をエクアドルが解決するとすれば、上図に示したように出て行く守備をするIHが、バックマークプレスで背後のライン間IRを消しながらCBにプレッシャーをかけること。これができれば、ライン間IRへの縦パスのコースを消すことができ、且つプレッシャーをCBにプレッシャーをかけることが出来るので、効果的なプレッシングが出来たと思います。実際、今大会のアルゼンチン対コロンビアの試合でコロンビアは、アルゼンチンのボランチやCBにIHが出て行く守備をして牽制するのですが、その際はきっちり背後のライン間IRを消しながらプレッシャーをかけることが出来ていました。

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また、ここで三好の巧みなプレーについて少し触れたいと思います。

三好は、ライン間IRで縦パスを引き出して、前を向いてドリブル開始、というプレーを何度も見せたのですが、その際、最初からライン間IRにポジショニングするのではなく、ライン間ORにポジショニングしたところからタイミングを計ってORからIRに入ってパスコースを作り出してパスを引き出していました。これが何故効果的で、「巧み」だったのかというと、前述のように日本のSBは、ライン間ORにポジショニングしません。なので、SHが幅を取るしかないのです。その状況下の中で、三好は、ORからIRに移動してパスを引き出すことで、相手SB、もしくはCBに狙い撃ちされることはありませんでした。

ではなぜ狙い撃ちされずにフリーの状態で縦パスを受けることが出来るのか。それは、相手SBは、ORにポジショニングしていた時の三好を見ており、2CBはCFの岡崎を見ています。なので、三好がORから内側のIRに移動した瞬間、エクアドルは三好をマークする選手を失います。最初からIRにいればSBにマークされますが、移動してCB-SBの間のIRに入ってくることで、エクアドルの選手に「どっちが見るのか」という問題をぶつけ、それをエクアドルが解決する前に縦パスを引き出して前を向いてしまって打開してしまう。SBが幅を取らないので自分が幅を取りつつIRに入るプレーも兼任する、という巧みさがこの試合の三好にはありました。

ですが、ここで課題を挙げるとするならば、ライン間IRでパスを引き出す時の「高さ」でしょう。縦パスを引き出す時に少し下りて来て三好はパスを引き出すのですが、下りて来る時に少し下りてき過ぎるので、そこでパスを受けて前を向けても、MFにカバーされて、スムーズにドリブルで運べないというシーンがありました。とても細かい話ではありますが、もう少し高い位置で常にパスを受けれるようになればもっと得点に直結するようなプレーが出来たと思います。

このように、相手の守備の弱点である「IHが出て行った時の背後のライン間IR」を見事に再現性高く突くことが出来ていたので中央から突っ込んで行っても1点は取れました。しかし、ゴールになりそうなチャンスを量産したわけではありませんし、後半は途中まで全く攻め込むことが出来ず、追いつかれたところから押し返してもう一点取って勝ち越す力は無かった。チャンスは作れていたのですが、それをシュートまで持ち込んで、ゴールネットを揺らすことが出来なかったのです。

それを達成するためには今のままの攻撃よりも何か工夫があったり、変化をつけることが必要。それを選手にやれって言っても難しいわけですから、誰がやんのって言ったら監督でやるわけです。じゃあこの日本代表の監督と言ったら誰でしょう。そう、森保一監督ですよね。では、次章で我らの日本代表を率いる森保一監督の修正案を、どのように勝ち越しを狙ったのかをじっくり見ていきましょう。

第三章 片っ端からFW投入→点が取れる?森保監督の采配を徹底検証

では、森保監督はどのようにして勝ち越しを狙い、ブラジルと対戦しようとしたのか、を徹底検証し、その采配が正しかったのか、間違っていたのか、間違っていたのならどうするべきだったのかを解明していきます。では森保采配がこちら↓

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はい、名付けて「インテル戦法」。スパレッティ監督(18-19シーズン限りで退任)率いるインテルが、攻撃におけるプレー原則が欠如していることで攻めあぐね、終盤にベンチにいるアタッカーを片っ端から投入してカオスな状況下で無理矢理攻めて点が入るか入らないか、という試合をしていたのでこう名付けたのですが、ボランチを一枚削り、久保、安部、中島、前田、上田が前線に並ぶ4-1-3-2システムに森保監督は変更し、勝ち越しゴールを狙いました。

しかし、この采配は効果的ではなく、チャンスを効率よく作り出すことが出来ないダメダメな采配です。中央から突っ込んでいく攻撃は全く変わっていませんし、アンカーの柴崎が中盤を一人でケアする形になるので、ケアしなくてはならない範囲が広すぎ、逆に失点するかもしれませんでした。それに、前線に長身の空中戦に強いFWを入れたわけでもないので、ロングボールも使えない。ですから、この采配は、攻撃の効率、再現性を高めて勝ち越しゴールを近づけるものではなく、自分達の首を自分で絞めるような危険なものであった、ということです。

今のサッカーは、攻撃戦術もしかりですが守備戦術も大きく発展していて、非常に組織的で論理的な守備ブロックを相手が作ってくるわけですから、レベルの高いアタッカーを前線に並べたところで点は取れません。一番重要なのはその先で、並べたアタッカーにどのようにパスを届けて、パスを届けることが出来たらアタッカーはどこから崩すことを意識してゴールを狙うのか、ということを言語化してチームにそれを達成するためのプレー原則を落とし込む必要があるのです。

では、どのような采配が効果的だったのか。僕の考えた案を提示します。

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(※エクアドルは後半4-4-2で守備を行っていました)

修正するべきポイントは「攻撃戦術」であり、ピッチを広く使って内側にスペースを作り出す「幅を使うプレー原則」なので、別に守備的な選手をベンチに下げてFWを投入する必要は特に無かったと思います。ですが、岡崎を上田と代えても良いし、久保と安部が代わったり三好と安部が代わって久保が右SHに移っても良い、という意味で三好と久保の下に()を書きました。

相手は2トップで守備をしているので、ボランチの柴崎が2CB間に下りて3バックを形成し、SBが上がって幅を担い、SHがライン間IRにポジショニング。システムを数字で言うなら3-1-6というシステムです。これによって相手の第一PLに対して3対2の数的優位を獲得し、相手の4バックに対しては6対4の二人の数的優位を獲得している状況。そしてアンカーとなる板倉は浮くことになります。3-1-6はリスクのあるシステムという側面もありますが、単なるリーグ戦の1試合ではなく、絶対に勝ちたい試合だった、ということを考えると、このシステムで良かったと思います。また、NT(攻→守の切り替え)では、板倉が中盤で潰し役を担い、スピードがあって対人守備に強いCBが上がっているSB裏のスペースをカバーし、相手のスピードのあるSHの飛び出し、ドリブルに対応。

では、具体的な攻撃のアイデアを見ていきます。

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相手の第一PLに対して数的優位を獲得していて、3枚のCBがいるのでフリーになっているアンカーの板倉へのパスルートが3本あります。そのルートから板倉がパスを受けてライン間ORにポジショニングしているSBに展開。または、サイドCBが2CF脇のスペースから持ち運び、SBに展開。

ここで、あえて「ライン間IRに縦パス」と書かなかったのは、そこに縦パスを入れてしまえば、結局相手が中央から突っ込んでいく攻撃になってしまうからです。そうではなく、必要なのはこの試合で勝ち越すためにも、これから日本代表が結果を残すためにも、「幅を使う」ことを意識することです。なので、「ライン間IRに縦パス」とは書きませんでした。

そして幅を取っているSBに展開することが出来れば、崩しのパターンは二つ。左サイドで示したように、SBがフリーのSHに渡して、空いた相手SB裏をSBがスプリントしてアタック。相手SBはSHも気にするでしょうから、SBへのスプリントに遅れて対応することになりますし、杉岡、岩田はオーバーラップからのクロスが持ち味の選手なので、上手く突くことが出来ると思います。そしてもう一つは右サイドで示したように、幅を取ったSBが相手SBを引っ張り出してライン間IRにスペースを作り出し、内側にいるアタッカーに預け、スペース、時間があり、尚且つ相手DFに対して数的優位を得た状態でアタッカーが個人技、連係で打開し、崩す。

今の日本の攻撃に大きく足りていないのはFW一人で攻撃しているわけじゃないんですから「FWの数」ではなく、中央から選手の個人技任せに攻めるのではなくて効率よく、再現性高くチャンスを作り出すことができる論理的な攻撃、つまり「中央にスペースを生み出す幅を使った攻撃」であるわけです。なので僕が提示したような幅を取る選手やライン間IRにバランスよく選手がポジショニングする「配置」を整え、その配置をゴールに繋げるための「パスルート」や「意識するべき場所」をチーム全体に定着させる「プレー原則」のある攻撃戦術でプレーするべきなのです。

ですが、前述したように森保監督はそのような采配はしておらず、無理矢理でしかないダメダメ采配をしましたので点を取ることが出来ませんでした。終盤はかなり両チームとも攻撃的にプレーしたためオープンなスペースのある展開になりましたので、前田の決定機のようにチャンスを作ることが出来ていなかったわけではなかったのですが、そのスペースのある展開の中で幅を使った効率の良い攻撃が出来れば、点を取る可能性はとても高くなったと思います。

終章 総括

守備
・4-4-2でベースは守備的プレッシング。しかし、ウルグアイ戦よりは積極的にプレッシングをかけていた。
・中央でのプレッシングでは、2CFがバックマークプレスでアンカーを消し、中盤に数的不利が生じるのを回避。
・サイドでも、ボールから遠い方のCFが下がってアンカーをマークしていたので、2ボランチは数的同数で対応することができ、マークのずれが生じることは無かった。
・↑は同じ4-3-3システムで攻撃していたチリ戦から修正されているポイント。だが、森保監督が修正したというよりも岡崎、久保のサッカーIQが理由だろう。
・左SH中島は、この試合でも守備組織の一員としてしっかり下がって守備に参加し、SBをサポートしていた。
・↑は他の試合でも出来るのであれば、中島にとって大きな成長。
攻撃
・相手のプレッシングの欠陥であった出てきたIHの背後をSHが上手く使うことができ、得点シーンや39分37秒のシーンのように、美しいパスワークを何度か見せ、アタッカーは輝きを放った。
・三好は、SBが幅を取らないという状況下の中で、ORからタイミングを計ってIRに移動してパスを引き出すことで、相手にマークをつかせない、という巧みなプレーを見せた。
・しかし、何度もチャンスを作り出して同点に追いつかれてからも勝ち越すだけの力は無かった。
森保監督の采配
・森保監督は上田、安部、前田を投入し、4-1-3-2というのリスクが高すぎるシステムに変更し、失点しかねない上、中央突撃の攻撃は全く変わっておらず、ダメダメ采配をした。
・足りないのは「FWの数」ではなく「幅を使った攻撃」。
・配置を整え、その配置を生かすためのプレー原則が落とし込まれた攻撃戦術でないと、今のサッカーの守備戦術を崩す、さらに広い視点で見た時に日本代表が強くなってW杯で勝つのは難しい。

最後にもう一度書かせていただきます。もしこの記事を気に入っていただけたら、SNSなどでの拡散をぜひよろしくお願い致します。皆さんで日本サッカー界をもっと盛り上げ、レベルアップさせましょう!

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