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ガンジャ先生。3-5

再び市場へ。

楽しい食事も終わり先生はタバコを吸いに出てる。
Calvin Harris - Summer

 まぁこの辺りはトゥクトゥク?という小さなタクシーやバイクも多くもあるし、普通のロータリーみたいなのもあるので道は煙たいといえば煙たい。
そういえば団体もバスやタクシーで移動している。


「ほれ。使えよ?」

と革細工の二つ折り財布と、ゾウの小銭入れ?八個入を2つガンジャ先生が渡してくれた。

「こんなに使いませんよ?」

「当たり前だろ。。ゾウはみんなへ渡して使ってくれ。ああ遠慮すんな、全部で150バーツだったし。財布くらい持っとけ」

横を見ると。
雑貨屋の値札には【ゾウ!4個入り150Baht】と書いてある。

「マジか」「格が違う。まあ知り合いだしな」

しかしみんなに渡すと、ゾウの小銭入れは大人気だった。

「かわいい!ありがと」

「紫と緑‥ん〜悩むわね」

「2個でもいいよ。8個あるし」

「気になってたんだ♪ありがとう」

「ちょうど小銭入れにいいじゃん匠〜やる〜♪」

という感じで僕も気分が良かった。
後々これどこでもあるじゃん!と知るのは秘密だ。

■■■


「さてと。昼は観光行こうと思ったんだが。。匠。お前着替もないんだよな」

「はい。制服だけです」

「・・・頭痛い。他の皆もあまり用意してない感じか?」

「ありますが、そこまでラフな格好というか、ここまで熱いと思いませんでした。。」

 委員長の言葉に皆うんうんと頷く。
確かに靴で移動はいいけど辛い。

「よし、3時くらいまで買い物自由行動を与える!予算は2,000バーツ以内。Tシャツやらワンピース、あとサンダルは必需な。5日分くらい買ってこい。この国に合いそうなもんそこらで売ってるから!」

「「おー!」」「やった♪」

と皆盛り上がる。良かった。。
いや、みんなは買いたかったんだろうな。。観光のど真ん中だし。僕は違う意味でホッとした。パンツ2日目だし。。
確かに下着くらいは持ってこないとダメだったかな。

「安心しろ。下着から水着、歯磨きとか日常品はそこのWatsonsで買えばいい。女子は日焼け止めも買えよ。毎日こんな感じだからな。ただし!今回は複数行動。2班に分かれて行くこと。未亜わかったか?」

「は、はひぃ!」

みんなも納得でうんうんと頷く。


「では3時にここ集合。班分けはーそこの左の匠、雪菜、歩右のタツヤ、茜、未亜でよろしく〜俺はここで仕事しておく」

こうして衣服の買い出しが始まった。
とはいえこの建物でもかなり服売ってそうなんだけど。

「ここで買ってもいいですか?あとここの場所、名前って。。?」

「ここはモールではない。インドラっていうホテルのお土産売り場みたいなとこだ。まぁ買うのはどこでもいいがな。ちなみに3階から部屋になるからまあ上がっても2階くらいしかないぞ。そうだなー目印としたらあのでかいホテル。バイヨークっていえばこの辺皆知ってるはずだ」

「あ、未亜と歩。それぞれこれ持って行け。地図もあるし貸してやる。大事に使うように」


 小さな本かと思えばガイドブック?ではなかった。「旅の指差し〜バンコク٩(ᗜ)و」中を見ると。。
すげえ!こんな便利な物が。。とあまりに世間知らずの僕は感動した。単純にタイ語の意味が分かる本だ。
買い物のやり方も!お金の種類も!すごい!


「では買い物スタート!」

 そんな感じで買い物ツアーが始まる。
まず10分くらいみんなで本を見てミーティングが始まる。。「これでいけるわね」キリッ! と委員長がやる気を出した。

英語は少し話せると飛行機で言っていたが、実際の会話は自信がなかったのだろう。

「匠君!まずはあなたの一式揃えるわよ!」

「確かにかばんもないし。。匠ウケる~♪」

「あ、はい。すみませんよろしくお願いします。。」

そんな感じで僕らは店を出る。
タツヤはなぜか親指を立てて「頑張れよ!」とアピールしてた。

‥‥‥おい。買い物で何頑張るんだ。



 うぉーすごい人!とりあえずバイヨークに近づこうと出たらかなり人混みが激しくなっていた。それなのにトゥクトゥクが無理やり狭いとこ通るのは‥‥‥勘弁してほしい。

「みんな、こっちこっち!」先にでてた委員長が通りの外れで呼んでて向かう。そこはファミマの前に露天が出てるとこだ。あ、サンダルたくさん。

「サンダル買っとこうか?」一概にタイはビーサンなイメージがあるけど、種類は豊富。

 某ビルケンシュトックのような形から、最新のビフラムの高値のシューズ。ビーサンも色彩豊かで黄色とかfacebookとか書いてある商品まで。。全部偽物だけどね。笑


 だがサイズも多くありこれは助かる。
僕は履きやすいので、ビルケンぽい白いオビのサンダルを100バーツで購入。
女性陣は。。オバちゃんにプラダのサンダル!とかグッチのサングラス!とか売りつけられてる。。


「ふぅ~手強いわね。なかなか」

「下手な靴屋より種類多いわね。サイズも多いし」

いや、歩さん。そうでもないけど。
しっかりとサングラスとかわいいビーサン買ってる歩、大人ぽい網目状のサンダルを買っている委員長。
個性出るな‥‥僕はすでにサンダル履いたまま移動していた。暑いもん。

「交渉もあるけど、相場もわからないのが悩みどころだわ。露天よりモールのが効率いいかも?」

「あ、じゃあモールぽいの聞いたんで行ってみる?」

「甲斐君やるじゃん!」「へー意外?」

そう。さっき聞いたので迷いはない。
目的地がわかると行動早く。
少なめの路地を通りながらさっき訪れたモールに向かう。

・・ちょっと感謝するぞ先生♪


 どこか見たようなケンタッキーのおっさんが祈っていたのはびびったが、みんな笑いつつモール入る。
Platinumなんちゃらていうさっきの電気デパートの隣にあるモールはクーラもよく聞き、またどっちかというと若者が多くいるイメージだ。
というかタイ人ってみんな若い気が??
あと、女の子比率多くない?


 委員長に言わせると露天に比べると少し高いらしいが生地はいいみたい。もちろん女性の店のほうが多くあり、Tシャツ見てたらいきなり下着コーナーと男子の教育悪い。

ここであらかた揃ったと思う。
 トランクス5枚で100バーツだったしTシャツは120バーツくらい。。。安くね!バンコク!半ズボンやら変なゾウのカバンも買おっと。
こだわりのない僕の買い物は10分で終わる。話できないし言い値で買う!ニー!とかティナイ?とかわかんない!


 しかし女性の買い物は‥‥‥なかなか買わずまた戻る。。考える、話し合う。そんなことが1時間以上行われる。
 歩にいたっては店員と話し込んで
「ノー!イエローチェンジブラック!」
とかでかいストールを見して貰ってる。。欧米か。

「ごめんね〜。楽しくって!」

「デザインかわいいよね〜フリフリとかついてるし♪」

「色合いとか、値段が安いからついじっくり考えこんじゃうよね〜なんか表参道より楽しい♪」

「はいはい。終わったかな?よしそろそろ戻るか」

「ちょっとまって!3階のやっぱ買ってくる!運命感じたの!道具見てて!」
歩はダッシュして行く‥赤いビニールを投げ出し、店番するか〜と。横の委員長と目が合う。

「で委員長は?行かなくていいの?」

「私はもう十分買ったよ。久しぶりに買い物した気がするの!今度感想聞かせてね〜ふふふ♪」
何はともあれ楽しそうで何よりだな。


 歩がごめんごめんと帰ってきてみんなで戻る。


 ふと隣の歩を見るとイメージが変わった気がする。
初め物静かだったけど、歩の方が少し茶色い髪のせいか、明るい性格でちょっとギャルぽいかな。
ゆるやかなウェーブが仔猫っぽい。
顔も少したれ目で憎めない感じ。
んで私服で気づいた。胸は意外とでかい。
てか今のメンバーで一番でかいかも。

視線がバレたのか「ちょっと〜何胸見てんのよ」と睨まれた。


そして「行くよ?匠くん?」
う。委員長の笑顔が怖い。


経験はチカラです。 若い頃行っとけば良かったな〜と思う事も多かった。 世界は広いです♪ ٩(ˊᗜˋ*)و