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ガンジャ先生。4-1

4章 回る思春期
 定時報告その後

部屋戻ると落ち着く。
London Grammar - Hey Now Addal edit

いつものように冷房をつけカーテンを開き、一息つく。「ふぅ。今日は終わった、か。」 
 部屋に戻りラップトップを開ける。
打ち込み途中の文章の前にメールが来ている。
山本からだ。
急ぎは携帯メールくるが、それ以外は通常のメールで送られる。暗黙のルールだ。


〜〜〜

 岩屋へ

そちらの具合はどうだ?
無事ついたら連絡入れるって言ってなかったか?
まぁ初日から警察沙汰になる事はないだろうが。。
くれぐれも事件に巻き込まれないようよろしくな。
目的があやふやだったが、もう一度キチンと伝えて置こう。

 子供達の悩みを聞いて上げてほしい。そして、できれば解決の手助けをしてほしい。

もちろん学校に通えるのがベストだ。
しかし、強要しても意味がない。来る理由を見つけてほしい。
これは両親にも、学校にも許可もとってある。
ある程度揺さぶりをかけてもいいので、少ない期間だが個々に話す機会を作ってもらいたい。

費用は前金と同じカシコンバンクに同様振り込んである。
足りない様なら追加の申請と出納帳を添付して送ってくれ。
なお、メール自体は学校全体に共有される心配もあるので、重々気をつけること。

〜〜〜

‥‥‥結構重要な事になってるな。
映画の感想から書いている文章をDelで消す。

まずは添付で朝撮った集合写真を送る。
必要なことをカタカタ記載していく。
未亜が迷子になったこと。全員両替できたこと。
観光は少しだが、衣食住は準備できたこと。
集中が切れてきてから音楽をかける。
その時電話がかかった。プランからだ。
音量を落とし電話を取る。

『大丈夫。案内できるよ。プイでいいかな?』
『ああ。よろしく頼む。費用は明日持って行くからバスツアーよろしく』
『合うの久しぶり?‥‥体は大丈夫?』
『思った以上に元気だ。電話はよくかけるけど‥合うのは1年半ぶりか』
『うん。待ってる!ガンちゃん元気だして!』

よし。急だが間に合った。
あとはマークにもメールしておくか。
宿の手配は間に合ったけどフォローをお願いする。

「しかし‥‥‥殴らないで、か」
あの小さな子に何があるのかまだわからない。

ベランダで火を付け煙を吸う。
ふぅ~
窓を開けてライトアップされた金色の光へ
手を合わせいつものように

「明日も元気でいさせてください」

―病気になって

妻を亡くし

  いつの間にか彼は寝る前に祈る様になった

  翼を生やしたガルーダは何も言わず見下ろす

   それは守護神の様に

 厳しい顔をして―



3種類の薬を飲み込む。
写真を見ていつものように布団入る。
ただそれだけだ。
ルーチンのようにこなすだけ。


△△△


うとうとしていると小さくノックの音が聞こえた。
誰だ?12時を過ぎようとしてるというのに。

「はい」

ドアを開けて見ると廊下に歩(あゆむ)が立っていた。
背に似合わない大きめのシャツをダボッとはおり。まだ半乾きの髪でこちらを見つめる。

 「どうした?こんな遅くに」 

「ねぇ先生 セックスしよ」

・・何言ってんだこいつは

経験はチカラです。 若い頃行っとけば良かったな〜と思う事も多かった。 世界は広いです♪ ٩(ˊᗜˋ*)و