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ガンジャ先生。6-8

銀の壁

僕は勘違いしてた。
海が広いから埋まる事などないだろうと。
その海の底で見たものは。
Duke Dumont - I Got U

次々とロープを伝って潜っていく風景は不思議だ。

数人海面で待っていてくれる。
「匠〜はやく来いよ〜」

しかしタラップがけっこう高いし、波で揺れる。
肩を軽く小突かれ、振り向くと雪菜が。
「一緒にジャンプ!それー」

・・・久々のドッボーーーーン!だ。
この時、海の水を飲んでマジむせた。

ロープに沿って降りていく。
未亜が真ん中ら辺りでペースを落としている。
耳抜きだろうかな。
確かにちょくちょくやらないと、痛くて降りれない。
ゆっくり雪菜と近づいて。

未亜の肩に手を置く。
そして耳にハンドシグナルして。鼻をつまむ。
未亜が落ち着いて安心したかな?さらに沈んでいく。
すでに25mは潜り周りが暗くなってきた。

水圧はかかる実感はなく、体自体は変化ないが、空気を吸うのに少し力いる感じがする。
ロープの先は大きな岩山の下に繋がっているようだ。
それがかなり。。デカイ。15mくらいある岩山だ。

みんな無事に降りて、各みんなで詮索開始。大きく岩山を周るように進む。今回は僕ら以外の人も多く、ぶつからない様に注意してだ。
約30人前後だろうか。ダイブ仲間が集まった。
まるでケーキに集まるアリの様に岩山に紛れている。

10分くらい経過し、ボンベの空気圧チェック。問題なし。
その間に魚の種類はかなり見た。
ケイさんは細長いペンで器用に岩山から見つけて、得意な分野なんだろうね。すごいや。

ん?少し暗くなった?

気の所為かな?

あれ?上になんか。。。雨かな?

その瞬間は一気にきた。

黒い壁が回転しながら眼の前に迫ってくる。
(やばい!飲み込まれる!)
初めは悪魔か幻覚と思ったが。。
その壁は近づくに釣れて正体を明らかになった。


ボコボコッ。
(んーーーすごい!)


ボコボコッ。ボコボコボコッ。ボコボコッ。ボコ!ボコボココココ。。ボコッツ!。o O


空気の泡がみんなの口から一斉に出る。

そう。高さ10mはありそうな渦巻は。

アジの大群だった。


△△△

僕らはカーテンで包まれる様に一瞬で巻き込まれた。が、全て繋がっている動きで僕の体一つ触れてない。
囲まれ足元以外は銀のカーペットになった。

(んーーーーーなんだこれ!)
ケイさんは
「アジサイコー♪めっちゃいる♪」
とボードに書き、こいこいと僕らを呼ぶ。

 いきなりアジのカーペットに突っ込み泳ぎ出す。穴が空き、その穴はアジで埋まる。
(!!!?)
続いて雪菜も突っ込む。
見えなくなる。。

うぉー行くか!と壁につっつこむ!
するとアジは見事な動きで列をみだすことなく避け、またもとに戻った。

その先でケイさんと雪菜が待つ。

アジってすげえ!

その後も手をつっ込んだり、二人でくるくる周りながら見てた。
多分10分と経ってない時間だったが、万ほどいるアジの大群は思わぬサプライズをくれた。

感動すると。
本当に言葉がでないんだ。

マスクが曇ったのは。涙のせいだ。最近。。涙脆い。おれ。


その後は皆と約束通り安全停止に挑む。
水深10mの位置で待ち。
僕は雪菜と自然な感じで手を握った。

他のみんなも手持ちぐささだったのだろうか。

歩と茜が手を握り。僕らも近づき。

最終的には6人で手をつなぎ円を作っていた。

「仲いいね♪あと2分☆」
ケイさんのボードはそのまま字が残ってる。


△△△
タラップを上がるとみんな興奮している。
アジは通り過ぎるまで、みんなを巻き込んでくれた。
「すごいキラキラして!もーヤバいよぅ」
「私、少しチビッたかも。。」
「「オイ」」
「空気が上がるとね!上に輪っかできた!」
「食べられると思ったわ。アジパない♪」
「凄かったわねーここアジの国?ってw」

先生が呼び出す。
「ハイハイ♪運がいいね〜みんな♪あの量のアジは私達もほとんどみないのよ?」
「おー!」「やたー」
「‥まぁ。研修が少しおろそこかになったけど。良かった?」
「「最高です(でした!)」」

「うっし!良かった♪では一度戻るよー!でも、港でご飯食べるから車は乗らないからね?」
「はい」
「あ、お金。。持ってきてないかも」
「大丈夫〜多めに持ってるから♪貸すね」
今日も委員長は万能だ。

船内はどこも盛り上がっている。

田辺さんが水中写真を取ってくれたのか、アジは凄くよく取れてた。僕も遠くで写っていた。
ただ、服はウエットスーツなので僕と言われてもピンと来ないが。(笑)

「君たち運がいいね♪私もあれだけは初めてみたよ」
「すごい!多かった!」 
古畑さん達も興奮しているようだ。
 通常では数千匹らしいが(それでも見れない)大きな群れをなす事があるらしい。

楽しく港に向かって行く。


□□□
「先生、何食べるといいですか?」
「う、先生って何か久しぶりに聞くような。。(笑)えとね、昼も潜るから簡単なものがいいかな?サンドイッチやハンバーガーはそこらに売ってるし。コンビニも港にはあるよ♪」
ケイさんは照れながら教えてくれた。
そうか、セブンあったな。トムヤムクンシリーズは大体終わったから。。カレーシリーズ?そう思うと腹減ったな。カップ麺うまい。

「ちなみにここで食べてもいいよ。ゴミ箱あるし。ただし、ちょい遅れてるから50分くらいかなーもう12時だし〜」

「あ、私達はレストランに行くね〜一応貴重品は持ってくようにお願い」
西田さんはそんな事言って、そそくさとついたら出ていった。

 何となく6人で桟橋を歩きアジの余韻に浸る。会話もお互いその話ばかりだ。
「匠〜コンビニ行くか?」

「そうだね。ラーメンは押さえとこう」

「私達はそこらで買ってくる〜あ、ドリンクお願いね匠♪」
「ハイハイ」

 コンビニの中は混み合っていた。時間が時間なんだろう、外人さんも多い。
カップ麺♪カップ麺♪あった。あとサンドイッチも買っとくか。パンは。。まずそうだパス。んーおにぎりないのかな〜

「おう匠。これも買っといて。おごってやるから千バーツ崩しといて。」
「ハイハイ」
 かごの中身にはダイエットコーク1、5リットルとコップ、そしてレッドブルとかホットサンドがあった。

「あ、そこのソーセージ中々イケるぞ。買っといて♪んじゃ運びよろしく〜」

「はぁ〜了解。相変わらずですね〜先生」

・・ん?

あれ?

ガンジャ先生?

颯爽とアロハシャツ着ている先生は出ていく。

後ろ姿しか見えない。。

『どのソーセージにしますカー?』

ん、やべえ聞いてなかった。

「I want All sausage!」

「カー♪」

ソーセージ8本買っちゃいました。。

やべえ。いろいろやべえ。。

てか!

なんでここに先生が?

(o'д')b

経験はチカラです。 若い頃行っとけば良かったな〜と思う事も多かった。 世界は広いです♪ ٩(ˊᗜˋ*)و