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ガンジャ先生。8-4

夢を叶えるゾウ

病院を出ると日が少し雲っていた。
バンコクで初めて涼しく感じたときだ。
Syn Cole - Miami 82 (Kygo Remix)

「では最後の昼食でも食べに行くか。何がいい?」
「「タイ飯!」」
「。。わかった。聞いて見る」
タイ料理でなくタイ飯か。。はぁ〜岩屋。。

 山本先生はバンコクに詳しい訳でもなく、プイさんと電話しながら聞いている。タクシーを捕まえ、レストランに行くらしい。
「ちょっと遠いけど場所は伝えたから。時間は充分ある」

市街を抜けて再びタクシーは南へ。
明るい時にみるけど、こんな風に工場団地もあるんだ。

「あー水でも買っとけば良かったか?隣の県らしい。まだまだかかるかな」
「はい。ちょっと聞きますね」

『コートゥカー?』
『アライナ?』
『ウェパイセブン ダイマイ、カ〜?』
『カッポン!』

「セブン寄ってくれるって。ん?どうしました?」
「・・茜。タイ語喋れるのか?」
「えっ?ああちょっとだけ日常会話覚えました。何か話しやすいので♪」
「マッサージのおばちゃん効果ね♪茜」
山本先生はかなり驚いていた。すごいなこの姉妹。

その後セブンにより水分補給。僕らのタクシーも止まる。
セルフの甘いコーヒーに氷と少し紅茶を混ぜ、
「先生、これもお願いします♪ズ〜」
「あ、ああ。。」
と未亜が勝手に飲んでる。。。
「ん?飲みます?未亜ブレンド。美味しいよ♪」
いや。。日に焼けた未亜はちょっとタイ人ぽい。

・・おい現地化してないか?

違う心配をする山本だった。


▽▽▽
車は揺られ丁度昼時になる。
30分くらかな?石畳みの大通りを進んでいく。
タクシー内はワイワイ騒いでいるが来るときの様な重さはない。

ガンジャ先生も元気だったし。

大通り沿いを少し中に入った所の木々に囲まれたレストラン入った。
少し大きなレストランで基本バイキング方式だ。
このパターン初めてだけど、まあタイスキ&小さい寿司&焼き肉食い放題と思えばいい。
香辛料や野菜の種類多いかな?

開けっ放しの外にテーブル。
周りは木々に囲まれ自然豊か。
風も抜けて開放感たっぷり。

肉♪肉♪高価な肉ではないが辛いタレと合う。成長期だもの。僕たちは結構お腹空いていて、ガツガツと食べる。

「あれ?山本先生はビール飲まないのですか?」
「普通に言うな。まああれば美味そうだけどな」
「ほらーあのタワーみたいなの!すごい〜」
「一人で飲めるかw」

ふと入口からタイの人が来る。
「うふふ〜遅くなっちゃっタ♪あ、ビールで♪タワーネ♪」
「プイ先生!やったー♪」

「山本サン、始めまして。プイです。いろいろお世話にナリマシタ」
「あ、こちらこそ。先程は助かりました、どうぞ。匠キレイな人だな?いい旅できたみたいだな?」
「山本先生。。まあDはありますよ?ぐふっ!」
雪菜が隣にいるの忘れてた。
みぞおち肘鉄。。肉でるかと思った。

そして再び食事が盛り上がる。
プイさんが香草とかテキトーに入れると出汁の味がまた変わる。辛いけど美味い!
多分僕らだけだったら絶対分からない味付けだ。

あ。。ユッキーが。。青とうがらし噛んだな。
ありゃ。汗だくで苦しんで。水、水と呻く。
「あ、ありがと。死ぬかと思った。。」
たまに罠はあるのがタイ料理だ。苦しみの共有♪
それを見てみんな大笑いだ♪

プイさんはタワービールを頼み楽しそう。
山本さんは遠慮がちにビールを飲み。少し楽しそうに笑ってる。


「茜のリクエストーハイー♪」
「ん?何か頼みましたっけ?」
すると奥の客席から盛り上がる声がした。


あ!マジか!あれは!

奥の茂みから登場したのは。
係員に連れられた少し小さめのゾウだった。

「!!ゾウさん!?」

「やったー茜!行こ♪」
「ふわゎ〜ゾウさんだ。。」
「鼻。。デカイ」
「うふふ〜さあみんな行きまショウ♪」

近く来るとその大きさ驚く。
周りの人はバナナを上げたり写真を撮っている。

「茜!一緒に触ろうよ?」
「ふぁ〜こ、怖いですぅ。。」
「大丈夫だって!大人しそうだし♪鼻触りたい!」
小さな姉妹は手を取ってゾウに近づく。
無事に鼻を左右から抱きつき。茜も歩も嬉しそうだ。

「匠くん?私達も行こうか♪」
「うん!」
初めて触るゾウ肌は。ゴムみたいかと思えばそうでもなく。どこかゴワゴワしていて。きつく絞ったゾウキンみたいな感触だった。
近くで眼があうと。。怖いな、さすがに。

それでもゾウは大人しく。
優しい眼をしていた。
神様になるのも分かる気がする。
優しく、神々しさがそこにあった。


ここで最後の記念写真を取る。
山本先生がデジカメで。ゾウをバックに。
茜は感動して少し泣いていた。
みんなの旅を象徴しているように。日焼けをして、格好はラフでいて。みんないい笑顔で笑っていた。


「プイさんありがとう御座いました!」
「いえいえ〜時間あったら動物園行ったケド。まあゾウ見れタ♪」
「本当にいろいろとありがとうございます」
「もーガンちゃんに頼まれたダケ!プイ連れてきたダケ〜ありがとうナシwほらタベル!タツヤ肉!」
「オレッスか?はいー取ってきます〜いるもんある〜?」「デザート山盛り!」
少し照れてるプイさん。確かにプイさんは通訳であり、案内役であり。ほんとお世話になり助かった。

ゆっくりと食事をしながら。
山本先生にあったことを話して時間が過ぎていく。

「実は岩屋は正確には俺の親友でな。。正式な先生では。ないんだ、すまなかった!」
「へ?別にガンジャ先生はガンジャ先生ですよ?」
「良かった。。ヤクザじゃなくて。。」
「先生。どっちでもいいよー♪」
「少なくとも。いい先生でした。。」
「勝手に殺しちゃーダメー!ムー!」
「こー言う時ハ!『マイペンライ♪』って言えばイイデス。タイだもノ〜♪」
あっけに捉われながら笑いが出てくる。
そうだよな。僕達にとってはガンジャ先生だ。何も変わらないし。これからも変わらない。


 楽しい食事も終わりアパートへ戻るときプイ先生と別れの時間がくる。
「マタネ〜楽しカッタョ♪」

あっさりしたお別れだ。
彼女はこういう風に何度も出合い別れをしてきたのだろう。ニコッと微笑んで別れていく。


□□□
サービスアパートメントの前はきれいになっていて。また新しい欧米人がバックパックを持ってフロントで待っている。

あ、すでにチェックアウトなんだ。。
僕達は急いで片付けてみんな大荷物でフロントに集まった。
「タツヤ。。もうテント要らないだろ」
「うう。。重かったけど全然使ってない‥」
「整理してできるだけかばんに詰めてな。持ち運びは必要最小限にすること。」
「お人形が。。多いw入らないよ〜」
「茜。。悪い事言わない。三角枕。置いてこ?」
「絶対だめ〜!ないと寝れない!」
「あは。アハハ。。」

「2時に出るから。お土産も大丈夫か?そこらで買って来てもいいぞ」
そう言いながら1000バーツをみんなへ渡す。
もういるもん。。ないかな。
女性陣はWatsonsで化粧品やシャンプーを買うみたいだ。

僕は食堂でボーッと座る。
頼んでないがオレンジジュースが出てきた。
食堂の背の高いおじさんは、横を見て。オーナーさんから差し入れ、と。
ペコリとオジキをして飲む。
今日はニコニコといつもの顔だ。

冷たくて。美味しい。
ああ。そうだ。11日前の朝。このオレンジジュースから僕のバンコクが始まった。
ここが。僕のターニングポイントだと。

気がついたら普通に笑えて。
みんなと会えて。良かったな。

さぁ帰るか。日本へ!

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経験はチカラです。 若い頃行っとけば良かったな〜と思う事も多かった。 世界は広いです♪ ٩(ˊᗜˋ*)و

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🇹‌🇦‌🇨‌🇹

海外が好きです。広島出身。 よくいる広島人で。燃えやすく冷めやすい(笑) 香港とバンコクで働いていました。  いろいろな経験を小説やマガジンで説明できればいいなと思います。 この世界は素晴らしい。 Twitter @tactvv

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小説 ガンジャ先生。 第1部よろしくお願いします! \(^o^)/ 舞台はバンコク。6人の高校2年生の旅行記。
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