ガンジャ先生。5-5
中間報告
昨日送ったメール内容を見直す。
Edward Maya & Vika - Stereo Love Remix
また今朝は茜の件もあった。まだ3日目というのに慌ただしい事だ。タカシも気になる。
先程デジカメで取った写真とメッセージを書き込む。
〜 さっき撮ったサイアムパラゴンだ。
みんないい顔している。
今朝川上姉妹の事を聞いたので、電話で報告したい。時間が空いたら連絡をくれるが?
岩屋〜
さて。ビールを頼み、また今後の事を考えてまとめていく。
岩屋は昔から習慣で紙に時事列関係なく殴り書き、マークや矢印で全体図を書いていく。
現状問題は起こるし、予定外なところもあるが順調といえるだろう。
トラブルもあるが、バンコクの雰囲気が助けてくれていると思う。少しずつみんなも慣れてきたしな。
個々の性格も分かってきた。少ない人数が正解だった。
これが10人超えると把握できないし、また場所も考えなければいけない。
。。何か先生らしくなった気が。らしくねえな。
苦笑しつつ頼んであるハイネケンを飲む。
冷えたビールは汗をかくこの環境では最高だ。
10分も立たない内に電話がかかってくる。
□□□
「山本だ。岩屋順調なようだが。。まずお礼を言う。この笑顔は親御さんも安心する。初めの写真に比べてかなりいい方向に進んでいるな」
「そう言って貰えれば助かる。がまあ問題もそれなりにまとまった。時間いいか?」
「もちろんだ。隠さず何でも話してくれ」
それからタツヤの事。トラブルがあったタニヤでの出来事。今朝茜から聞いたことをゆっくり話した。
「ま、まぁタツヤの件は仕方ない。が、タニヤはやりすぎだろ!」
「俺も反省している悪い。付き合っている友人や顧客の影響だな」
「しかしまぁ。。いや終わった事は仕方ないか。みんなは今何をしている?」
「パラゴンでぶらぶら買い物させてる。やる事ないしな」
「‥‥タツヤ大丈夫か?良く自由行動させれるなお前」
「自由で良いって事は自分で考え自分の意思で行動するって事だ。初めはビクビクしていただけだったが。良いも悪いも含めて自己責任だろ?」
「そうだな。しかし怖くないのか?女の子もいる」
「何かあったらと思うとそりゃ怖い。事故もあるし事件もある。それは東京でも同じじゃねえか?少なくともガラクタ買えば反省するし、間違えるなら助けてやるのが大人の仕事だ」
「すまん。。この仕事してると、どうしても過保護(かほご)になるな。。」
「大丈夫。普通の子だよみんな。だんだん視野も拡がっている。匠は面白いこと言ってたぞ?「あの学生と僕らってなにが違うのかな?」ってさ。何も違わねえよ」
それから明日以降予定を伝える。
「バスツアーか。なかなか厳しいぞ」
「移動に関せば問題ない。プイを付ける。知らない間柄でもない」
「そうか。安心しよう。こっちはやっと未亜のお母さんと話ができそうだ。少なくとも進んではいる」
「おう良かった。未亜は。。なんか俺に執拗にくっついてくるんだが。。はぁ」
「何だそれ?なら心配いらないな」
「よくない。ビールも飲めん。。あとは匠も抱えているのがやっかいだな。あいつは中々開かない」
「海へ家族旅行。その時の料理、水泳かで病気になっている。どっちにしろ海がキーワードは間違えないだろう。またタツヤのグループが検挙された。本人は知ってるかどうかわからんが、注意しろ」
「何したんだ?」
「飲食店で暴れやがった。従業員に大けがもさせて、上にはマル暴がからんでいるな。しばらくは留置所だ。チームは解散だ」
「物騒だな日本も」
「どこも変わりはしないよ。政治が混乱すると国がおかしくなる」
「だな。。肝にめいじるわ」
「あとは何かあるか?」
「ゾウの出るレストランを探しといてくれ。確かシーラチャだ。昔行ったが忘れてる」
「‥‥‥それ必要か?」
「まあこっちで調べるほうが速いがな。フハハ!」
「はぁ。一応連絡先教えておいてくれ。ダイビングのとこな」
「わかった。すぐメールする。プイの携帯も教えておこう。何かあれば連絡つけれるはずだ」
「そうい所は優秀なんだがな。。しかしダイビングか。羨ましいよ」
友達同士の様な気軽さあるが、話す内容は真剣だ。
お互い仕事での付き合いは初めてでなく、信頼しあっていた。
□□□
「うー先生私のことキライなったかな?」
「あはは。。未亜ちゃんは先生にべったりだもんね」
「あんなおっさんのどこいいんだ?」
「匠はまだまだ分かってない。とっても優しいし、ぷにぷにしてるんだぁー!」
僕は委員長を横目で見る。
「なんか、性格変わってね?」
「あは。ははは。。」
特に欲しいものもなく、委員長は本屋を見てみたいというのでついていく。
エスカレーターはくるくる回って変な感じだ。
ボーッとしてると7階に行くのに乗っていた。
「匠くん!こっちこっち!そっちは映画館行くよー」
「あら?ゴメン先に行っててくれ」
7階は広く絨毯が引いてあり映画館とは思えないゴージャスな空気だ。ちょうど上映中か人は少ない。
こんなビルの中に静かな場所があるんだ。
ガラスから除くと、その周辺一帯が見え電車の通路、そしてキレイと思ったスクエアもボロボロの屋根などが見受ける。
見える景色に山などはなく、雑踏とした都会がそこには合った。
ああ。俺。本当に外国来たんだ。
エスカレーターを降りていくと未亜が待っててくれた。
「何してたの?上で」
「いや、景色良くってさ。見てただけ」
「へー雪ちゃん本屋いるよ。行こ?」
「おう」
周りは当然外国人だらけ。
聞こえる雑談もそれぞれ違う。
でも怖くはない。もう物怖じしない。
3日目 人は周りに順応する生きもの。
やっと慣れて来たんだ。
経験はチカラです。 若い頃行っとけば良かったな〜と思う事も多かった。 世界は広いです♪ ٩(ˊᗜˋ*)و