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ガンジャ先生。5-2

サイアム中心 〜サイアム・スクエア〜

相変わらず食堂でガヤガヤしている僕たち。
食堂のおじさんは嫌な顔をせずニコニコしてくれる。
3LAU - How You Love Me ft Bright Lights

 買い物も慣れてきたかな?

この辺も大分わかって来た。でもいつも人多いよね。。
茜、このバック喜ぶかな〜♪

 再びサービスアパートメントメントの食堂へ入ると、未亜はいなく、ガンジャ先生と茜が机を挟んで座っている。
あ、かき氷食べてたな。いいな。
しかし私の目はごまかせない。

「ちょっと!先生なに茜泣かしてんの!」

目の下のアイラインが少し落ちているし、あんなタオル茜は持っていない。

「まぁ落ち着け。何もしてないから」
「うん。歩ちゃんごめん、ちょっと学校の事話したら泣いちゃった」
「まじで!?変な事してない?」
「おい。俺の事をなんだと思ってるんだ‥」
「歩のパンツ見たおっさん!」
ビシッと指差す。

・・・怒っていいいよな?

その後茜のフォローが合って、誤解は溶けた。
匠が少し嬉しそうなのが気に障るがスルーする。
そうこうしてる内に未亜もさっぱりして降りてきてた。
「なんか眠くなってきた〜」とか言ってる。

 慣れるの速いぞ。。自由かお前ら。

「よし揃ったか。では今日はと。近場で時間潰すか。バンコク買い物しかないんだよな。。どこか行きたい所あるか?」

「先生。俺髪切り行きたいんですけど」

「たまにいい事言うじゃないか匠。よし、じゃあバンコクの原宿へ行くか!」
みんな嬉しそうに「おー!」と騒いでいる。

はぁ。こういう時は楽なんだが。。


■■■

大通りを突切抜け、タクシーは走る走る。
しかしここの運転すごいな。割り込みだらけじゃん。w
先生は口早に説明する。あれパヤタイ駅!あれMBK!あれ、サイアムセンター!よし降りるぞ!

「先生。速くね。10分もかかってないです」
「お客様に説明を兼ねてダラダラするわけ行かないだろ。実際中央だし仕方ないんだ。まあ普段はダラダラだが」
「なんかいろいろ突っ込み場所が」

何はともあれ道端にタクシーを止めてみんな降りる。

初めての場所であるけど道行く人は多くそれでいて露天もチラホラある。
どこも基本は同じなのかな?

 市場みたいな活気ではないけどオシャレな彩りの店舗が連なり学生が遊ぶ街。まさにそういうイメージ。
それがサイアム・スクエアである。
って俺知らねえし。なんで説明調なんだ‥‥‥

「ここの迎えにあるのがでかいサイアムパラゴン。いろいろと中心にあるデパートだな。が、今回はその南ある路地街。スクエアを探索するぞ。まぁオシャレな路地だ」

 確かにKFC(ケンタッキーフライドチキン)でも席はオシャレで軒なぶ路地店はしっかりしている。
それは古本屋や携帯屋、またレコード屋からHMVまで幅広く。
 小さな路面店でも買い食いに持ってこいなデザートから、屋台のカットフルーツまでまさによりどりみどりだ。先生が言うにはこの辺含めてスクエアと言うらしい。

「あたし。。ここ好きかも☆」
目をキラキラして歩は喜ぶ。そのままGO!と露天のアクセサリー売り場に行く。
委員長がまったく、歩は。と言って後ろを追い捕まえるが、一緒にガン見しだした。。アクセ強い。
「これ未亜ちゃん似合うかも?追いで〜♪」

「おーい。じゃあ自由行動でいいが、11時半ここ集合な!」
みんなは「はーい」
と嬉しそうに答えた。
タカシもアクセに興味津々だ。

ふむふむ。確かに細かいし出来はいい。
値段も。。まぁまぁ。
何よりオリジナルで予備がないのはポイント高い。
あ、買うなこれ。

あ、あれは!!

横に掛けてあるニワトリを持つと、
「ぐぇーーーェー。。ェエ!!」
となんとも言えない音が。周りが一斉に見る。

やべ、逃げるか。

「何やってんの匠wバカじゃんwアハハ」
と歩は半泣きでバンバン叩きだした。そこまで笑うか。

あれそういえば、床屋どこだっけ?
‥てかもう先生いないし。

□□□

 そうして僕の小探検が始まった。
中心に大きめのビルがあるが、まだまだ内装やらで工事している。それでも店は何件か開いており、人ゴミの多いとこについていく。
そこはAppleだった。やっぱ人気ブランド、人が多い。
あーiPod欲しいなぁ。
 ともいえそこまで余裕もないので、再び外に出てウィンドウショッピングの続きだ。

少しずつ離れるつれて、人混みもまばらになってきた。
広めの広場で騒がしい声が聞こえる。
そこはダンス練習をしている学生?が5人で踊っていた。

褐色肌で楽しそうにリズムを刻む。
暑さ関係なしに振り付けを合わせる仕草。
見たことのないカラフルで重低音の効くラジカセ。

僕の心をドキドキさせた。
こういう場は日本にもあるが、雰囲気が怖いんだよね。厳ついし‥
こっちのみんな楽しそうに輝いて見え。暑さなど吹き飛ばすくらいの笑顔で心底楽しそうなんだ。

「あ、匠君いたー!もう。個人行動はダメだよ」
ボーッと見てたら、いつの間にか委員長が後ろにいた。

「へーダンス上手だね。ってエッチなとこばかり見てないでしょうね?」
 確かに踊っていた娘はセクシーだけどね。ギリギリの短パン、ブカブカのTシャツなどだ。

「失礼な。純粋に音と動きに感動してるの」
「そういう趣味もあったんだ。あ、あっちに美容院あったよ?行ってみる?」
「ありがとう。見つけてくれたんだ、助かる〜流石にこの髪の長さは暑いし」
「それじゃ行こうか♪」

委員長雪菜は今日はワンピースな涼しげ格好でいつもよりも大人っぽく。いい匂いがした。
普通にかわいいよな。
僕らは二人揃って美容院に向かった。

「ねえユッキー。彼氏いるの?」

「ブッ!!な、何言ってんの!・・いないわよ。あとユッキーっていきなり。。」

「いや、ワンピース似合ってるし。カワイイからいるのかなーって」

「た、匠くん?はぁ。ワンピースの事はありがとね。あ、あそこだよ!」

委員長は少し顔赤くし、フフン♪と上機嫌に走り出した。


□□□

「サワディーカー♪」
あ、タイ語ダヨネー。
美容院は繁盛しており、多くのスタッフがいる。日本と比べても大きい店舗かな。カット用の椅子も10脚くらいある。
僕はユッキーをジッと見る。うるうる。

「はぁ〜やっぱ来て良かったわ。普通にカットでいいでしょ。全くさっきとは全然。。ごにょごにょ」

委員長は「旅の指差し〜バンコク٩(ᗜ)و」を取り出して店員と話してくれだした。語学もなんとかなりそうだ。安心。

 どっちかというと店員のほうが本に興味津々で。3人くらい笑いながら本を見ている。

「ナンティーニーカ〜」
「カップ」
スタッフ一人が僕を連れて椅子を指して座ってと伝わった。髪がピンクだけど。。僕。ピンクにならないよね?
ちなみに僕はタイ語はほとんどわかってない。
なんかニーとかカーとか言い方が優しいよね!くらいだ。
しかしプイさんに聞いた相づち「カップ」最強だな。通じた気がする!ニコッとしてくれた♪


タオルを首元に巻き。後ろ倒されてシャワー浴びた。あー冷たくて気持ちいい♪汗が収まるね。

暑い国でのシャンプーは思った以上に気持ち良く、またマッサージまでしてくれた。タイいいな〜♪

頭に再度タオルを巻き移動。
委員長はスタッフの子と談笑してる。

さてカットだ。
しかしタイ語が解らない。
カットのスタッフは優しくメンズノンノを渡して、選んでね♪みたいに言ってる。(と思う)

どれもイケメン。少し短めの。。んーどうしょう。
こういう時悩みまくるんだオレ。
まあ左右が少しちがう、また横は短めのモデルした。
しかし緊張するなぁ。美容院。。。

 カットは上手く、横を少しバリカンでされた時は焦ったが、思う以上にキレイに終わる。
またWAXをつけてセットまでしてくれた。
「カッコイイ、カッコイイ♪」とスタッフも盛り上げる。

「ユッキーおまたせ。どうかな?」
それまでは前髪が目にかかる感じだったんで、かなり印象が変ったはず。・・どうかな?
委員長は驚いて。目を大きく開いて見る。うう。近いよ雪菜さん。恥ずかしい。。
「いいじゃない!絶対そっちの方が似合うって!」
「あ、ありがとう」
そしてタイ人スタッフはなぜか複数で拍手する。
余計照れくさいからやめて。。

費用は440バーツ。高いような気もするけど、実際めっちゃ安いんだよな。。いいじゃないタイの美容院。
こうして再び二人並んで街に戻る。

どこかチラチラ視線を感じるんだけど。。委員長?

「何?後ろにハゲとかあったり。。」

「大丈夫。うんかっこいいぞ!匠くん♪」

「そっかー委員長は切らなくて良かった?シャンプー気持ち良かったよ」

「そこまで勇気ないかな。。でもシャンプー気になった!」

「お礼にアイスでもおごるよ」

「やった〜フフフ♪種類多いし楽しみ☆」

こうして二人仲良く歩いていく。

‥あれ?これってデートみたいじゃね?

経験はチカラです。 若い頃行っとけば良かったな〜と思う事も多かった。 世界は広いです♪ ٩(ˊᗜˋ*)و