初級者はまずリスニングPart2に集中|TOEIC攻略法3
TOEICリスニングのPart2は、まず英文の音声が流れ、そのあとABC3つの選択肢の音声が順番にながれ、最初の英文にあった応答を選択肢から選ぶ形式です。なので問題用紙には、「Mark your answer on your answer sheet.(解答を解答用紙にマークしてください。)」しか書かれていません。
リスニングの各パートの問題数と時間
Part1: 6問: 約4分:写真問題
Part2:25問: 約9分:応答問題
Part3:39問:約17分:会話問題
Part4:30問:約15分:説明問題
Part2は、問題数は25問とリスニングの4分の1ですが、Part3やPart4のように長文を聴くわけではなく、短文の音声に合った応答を探す問題です。なので初級者としてはまずここでできるだけ点数を取るようにしましょう。
Part2の出題にもいくつかパターンがあり、それを理解することで格段にスムーズに解答できるようになります。
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1. 文の最初の疑問詞を聞き逃さない
疑問詞というのは5W1Hと聞いたことがあるかもしれませんが、疑問文の最初につく単語のことです。以下のようなものがあります。
What:何
When:いつ
Where:どこ
Who:誰
Whose:誰の
Why:なぜ
How:どのように
How many:どのくらいの数
How long:どのくらいの長さ
Howには他の単語と合わさり、量(How much)や距離(How far)頻度(How often)を聞かれることがあります。
そして大事なのは、この文の最初にくる疑問詞さえ聴き取れれば、その後の選択肢で正解を選ぶことが高確率でできるようになります。
TOEIC公式のサンプル問題を使って説明します。
【例題1】
Where is the new fax machine?
訳:新しいファックスはどこですか?
(A)Next to the water fountain.
訳:水飲み器の横です。
(B)I'll send a fax tomorrow.
訳:私は明日ファックスを送ります。
(C)By Wednesday.
訳:水曜日までです。
答えは(A)です。
「名詞:fountain」は「噴水」という意味がありますが、「名詞:water fountain」であの公園や施設にある、上に向かって水が出てくるような「水飲み器」という意味もあります。
この問題で注目すべきは、最初の疑問詞「Where:どこ」です。「Where」さえ聴き取れれば、その後の文章が聴き取れなくても選択肢を聴き(A)が正解だとわかります。
【例題2】
How well does Thomas play the violin?
訳:トーマスはどれくらい上手にバイオリンを弾けますか?
(A)Sure, I really like it.
訳:もちろん、私はそれが好きです。
(B)Oh, he is a professional.
訳:あぁ、彼はプロです。
(C)I'll turn on the volume.
訳:ボリュームを上げます。
答えは(B)です。「How well」で「どれくらい上手か」と聞いています。
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2. 似ている音の単語がある選択肢は不正解
【例題1】でもあるように、最初の流れる短文にある単語を使った選択肢は不正解になる可能性が高いです。【例題1】でいうと「fax」という単語を使っている(B)です。ただ注意したいのは不正解に絶対なるわけではなく、不正解になる可能性が高いということです。
これは、完全にTOEICの問題作成者がひっかけを狙っています。短文にあるわかりやすい音の単語を選択肢にも紛れ込ませています。これにはひっかからないようにしないといけません。
【例題3】
Mariko announced she is retiring in April.
訳:マリコは4月に退職すると告げました。
(A)How many did you count?
訳:いくつ数えましたか?
(B)I'm not tired at all.
訳:私は全く疲れていません。
(C)Right, she's been here for 25 years.
訳:そうですね、彼女はここに25年います。
答えは(C)です。
これは最初の短文にある「retiring」と(B)の「tired」の音が似ています。これもひっかけ問題です。
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3. Yes/Noで答える疑問文
解答の選択肢でYes/Noを選ぶものがあります。しかし最初の短文の形で、このYes/Noどっちを選ぶかわからないようになるときがあります、それを解説します。
【普通の疑問文】
Does she have children?
訳:彼女に子供はいますか?
Yes, she does.
訳:はい、彼女には子供がいます。
No, she doesn't.
訳:いいえ、彼女には子供がいません。
これは普通の疑問文です。今から気をつけたい3つの疑問文の形を順番に書きますので、【普通の疑問文】とのYes/Noの回答と比較し、じっくり覚えてみてください。
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【否定疑問文】
Doesn't she have children?
訳:彼女に子供はいないのですか?
Yes, she does.
訳:いいえ、彼女には子供がいます。
No, she doesn't.
訳:はい、彼女には子供がいません。
※【普通の疑問文】と比較してみてください。日本語は返答で「はい/いいえ」が変わっていますが、英語は同じです。
これは、日本語と英語の違いで日本人にとってややこしいものです。日本語は投げかけられた質問が合っているか合っていないかということに対して「はい/いいえ」で答えますが、英語は常に【普通の疑問文】【否定疑問文】に関係なく、子供がいるなら「Yes, she does.」で、いないなら「No, she doesn't」という答えは同じ形になります。
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【付加疑問文】
Does she have children, doesn't she?
訳:彼女に子供はいますよね?
Yes, she does.
訳:はい、彼女には子供がいます。
No, she doesn't.
訳:いいえ、彼女には子供がいません。
付加疑問というのは、短文の最後についている「deosn't she?」の部分のことを指します。これをつけることにより「~ですよね?」という風に、「多分そうだけど確認したい」という雰囲気の質問になります。
この場合は簡単で、付加疑問は無視して、【普通の疑問文】と英語も日本語も同じ回答になります。
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【Do you mind 疑問文】
Do you mind if I open the window?
訳:窓を開けてもいいですか?
(私が窓を開けることをあなたは気にしますか?)
Yes, I do.
訳:はい、気にします。
No, she doesn't.
訳:いいえ、気にしません。
この「Do you mind」から始まる文は、日本語では「~してもいいですか?」と訳されますが、実際の今はぼくが()内に書いた「~することをあなたは気にしますか?」という意味で、窓を開けてほしくない場合は「Yes」、窓を開けてもいい場合は「No」で回答しないといけません。
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【例題4】
Isn’t it cold today, is it?
訳:今日は寒くないですよね?
(A)Yes, he is older than me.
訳:はい、彼は私より年上です。
(B)No, it's going to be warm today.
訳:はい、今日は暖かくなります。
(C)Either is fine.
訳:どちらでもいいです。
正解は(B)です。付加疑問は無視して、今日は寒くないのであれば「No」、寒いのであれば「Yes」です。
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冒頭にも書きましたが、Part2は短文の音声だけなのでできるだけ点を取りたいパートです。Part3とPart4は後回しでこちらの成果率を上げることがリスニングでは、最も効率がいいです。頑張りましょう!
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