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MFA一年目前半を振り返って

いきなり単位をひとつ落としました。

言い訳すると、色々仕事と課題が重なってて見落としていたというのと、ウェブサイトが分かりにくくてそもそも課題が出ているのを把握していなかったから。まあ2年目に進むのに必修では無かったので来年再履修すればいいか、というのと来年の生徒と話す機会できるからいいやと前向きに受け取ります。ちょっと凹みましたけど。

初年度前半は主にコミュニケーションデザインを体系化すること。臨床研究でいうなら、ひたすらPICO/PECOやFINERを理解して詰めていく作業でした。基本的には与えられた社会課題に対する解決策を考えてプランに落とし込み、それを他人に伝えるためにはどうしたらいいかをひたすら実践、そして他の人の発表を見てディスカッションでした。下記内容を参照してください。

でもデザイナー・クリエイター系の職業や、広告代理店に勤めてる人の発表は本当にすごいです。グラフィカルコンテンツも当たり前に自作してくるし、自分のは『the☆パワポ』みたいなので恥ずかしい。細かいデザインが大事ではないと明確に言われてるのですが、とはいえ。

一番成績が良かったのが『自分の専門領域における、これまでの研究の流れと、自分が切り拓こうとしている研究課題について論ぜよ』という授業で、これはほぼ満点に近い点数で、先生からのコメントもほぼ無しでした。そりゃまあ、専門ですから…これで点数悪かったら泣く。芸能人格付けチェックで、松下奈緒がストラディバリウス当てられないくらい恥ずかしい。

一方、成績が悪かったのが『社会課題を自分で定義し、社会的弱者に寄り添ったnovelな解決策を提示しろ』という課題。成績で言うと、可ってやつです。やっぱり自分はここが弱いのだと実感しました。医者は結構苦手じゃないかなと(勝手に)思う。

患者さんが目の前に来たら、ある程度疾患を絞り込んで考えたり、あるいはロジカルに治療方針を考えるのは多分みんな好きだし得意だと思うんです。でも、一歩引いた視点で、大きな課題を捉えて、その課題中心に取り組んでと言われるとどうしたらいいか分からない人が多いのではないでしょうか。

これは臨床研究も同様で、枝葉の研究を好む人がいますが、もっと大きな視点から逆算するようにと言われるとフリーズしがちな気がします。

先日某ハリー先生と話をした時に、最近の研究者は研究は手法優先で、新たな研究手法やAIを応用する系が多くて、課題を定義してそこからスタートできる研究者がほとんどいないということを嘆いていました。これは自分も中々耳が痛いのですが、その通りだと思います。だからこそ、MFAに来たわけで。


芸術大学なので、芸術系授業が選択であります。必修でガチの芸術系授業はほとんどないんですが、2つ芸術に関する課題があったのでそちらはちょっと空いた時間に教養だと思って授業を受けていました。一つは京都文化に関するテーマで、授業で取り扱った内容どれか一つに関してレポート。もう一つは芸術の歴史と政治から近代芸術を扱ったもの。レポートが「講義の中で取り扱ったテーマに関して、とにかく批判的に書け」というふんわりしたものなのでかなり苦労しました。

僕は芸術系は好きなのですが、近代芸術とかメッセージ性の強い芸術は疲れるなというのが本音。

秋学期からは実践に入っていきます。グループワークで社会課題に取り組み、実践することが目標です。自分たちのチームは生活者の「隠された未病」に取り組むこと。心筋梗塞や脳卒中といった明らかな病は本人や家族を巻き込む重要な問題ですが、それらの深刻な疾患だけでなく、実は表に出てこないだけで多くの人が何かしらの不安や健康問題を抱えながら日常生活を送っています。具体的な内容はまだ言えませんが、一人一人のQOLの向上に繋がるために、何をターゲットにして、どのようなアプローチで社会にムーブメントを起こすのか?を考えて実践していきます。

そして秋の選択授業科目は著作権、AIと創造性、漫画・アニメ・サブカルチャー論。これらはどれもすごく楽しみにしていた授業なので、この辺の話もどこかでできればと思います。

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