大里 宰久

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大里 宰久

ITベンダー勤務のシステムエンジニアです。note に時々衝動的に長文を書きなぐる癖があります。

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    NHK連続テレビ小説に関するnote記事です。

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文学理論で、朝ドラを読み解く。(1)

 日本で最も視聴されているテレビドラマは、NHKの「朝ドラ」、正式名称「連続テレビ小説」である。2023年12月現在は、NHK大阪(以下、BK)制作の「ブギウギ」が放送されている。  筆者はここ数年、朝ドラに関するnote記事を書いてきた。その動機の一つは、「私が読みたい朝ドラ評を書いている人がいない。じゃあ、自分が書くしかない」(©田中泰延著「読みたいことを、書けばいい。」[1])と思ったからだ。  私が読みたい朝ドラ評とは、多くの視聴者が、各々の視点で読み解いた、さまざ

    • 「虎に翼」は、朝ドラ版「アリー my Love」になるか?

       2024年4月1日、NHKの連続テレビ小説「虎に翼」の放送が始まった。  第1週終了の時点で、「これはかなり面白い朝ドラになるのではないか」と個人的には思った。SNS上でも「傑作」「名作」を予感する、朝ドラ好きの視聴者の多数のつぶやきがあった。  このnoteでは、「虎に翼」のここが面白いといったところを書き残しておくことにしたい。 早口まくしたてコメディエンヌ・伊藤沙莉  まずは、ヒロイン「猪爪寅子」を演じる伊藤沙莉である。伊藤沙莉を一躍有名にしたのは、2017年放送

      • 伊東純也事件は「冤罪」であり、新潮社による「犯罪」である。

         「週刊新潮」が報じた、伊東純也の一件については、今では、完全な冤罪であると私は確信している。そして、2024年1月31日のデイリー新潮の報道が出てから約2ヶ月たったが、3月29日現在においても、「週刊新潮」は実質的な続報を出さず、謝罪訂正記事も出さないまま、沈黙を守り続けている。  私は2024年2月10日の時点で、伊東純也の件で、次のnote記事を書いた。  このnoteでは、今回の事件は、本質的には、X氏とA子との間のトラブルであり、伊東純也と専属トレーナーは無実で

        • 伊東純也は無実であり、新潮社は倒産する。

           私は「伊東純也の性加害は事実無根である」であり、何らかのトラブルに巻き込まれたと考えている。そして仮に「事実無根」であることが証明されれば、新潮社は倒産するだろう。  2016年から2018年の3年間、伊東純也選手は、国内サッカー、Jリーグの柏レイソルに在籍し、大活躍していた。めちゃくちゃ足が速くて、応援歌が2つも作られるという、大人気の選手だった。そして、2019年に海外クラブに移籍。その後、日本代表に選出され、カタールW杯の予選では、チームトップのゴールを決める大活躍

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        文学理論で、朝ドラを読み解く。(1)

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          立川談笑「令和版 現代落語論」で考える「アダプテーション」

           2023年10月31日、立川談笑著「令和版 現代落語論~私を落語に連れてって~」がひろのぶと株式会社から発売された。立川談笑は、落語立川流所属の落語家で、立川談笑の師匠は立川談志である。  この本を一読して、最初に私の脳裏に思い浮かんだのが、このnoteのタイトルにもある「アダプテーション」という文化批評の理論である。  このnoteでは「アダプテーション」を切り口にして談志の「現代落語論」や「令和版 現代落語論」について、またテレビドラマや音楽等、他のエンターテイメントと

          立川談笑「令和版 現代落語論」で考える「アダプテーション」

          Twitterは頭のおかしい人たちが頭のおかしいことを言いまくるSNSなので、マネタイズの方法は、頭のおかしい人たちを見世物にする芸人のコンテストみたいなことをすればいいと思う。

          Twitterは頭のおかしい人たちが頭のおかしいことを言いまくるSNSなので、マネタイズの方法は、頭のおかしい人たちを見世物にする芸人のコンテストみたいなことをすればいいと思う。

          徐々にTwitterからnoteに移っていく感じになるのかな(Twitter閲覧制限中)

          徐々にTwitterからnoteに移っていく感じになるのかな(Twitter閲覧制限中)

          「舞いあがれ!」と「半分、青い。」【前編】

           2022年10月から放送を開始したNHKの連続テレビ小説(以降、朝ドラ)「舞いあがれ!」は、2023年3月31日に最終回を迎えた。ドラマ関連本である短歌集「トビウオが飛ぶとき」が5月29日に発売され、地震で延期となった総集編が6月10日に放送されれば、「舞いあがれ!」は一区切りである。  ここ数年のNHK大阪(以降、BK)制作の朝ドラは、実在した人物が主人公のモデルの、偉人伝的な朝ドラが多い傾向がある。しかし「舞いあがれ!」は、BK制作では珍しいオリジナルストーリーの現代

          「舞いあがれ!」と「半分、青い。」【前編】

          「舞いあがれ!」と「半分、青い。」【後編】

           2022年10月から放送を開始したNHKの連続テレビ小説(以降、朝ドラ)「舞いあがれ!」は、2023年3月31日に最終回を迎えた。  本記事は、「舞いあがれ!」を考察した記事の後編である。前編では、「舞いあがれ!」には、2018年に放送された「半分、青い。」との共通点が多数あることを述べ、以下の5つの観点のうち、「1.「失敗」というテーマ」の観点から考察した。  前編の記事は、以下のリンクを参照していただきたい。  後編である本記事では、残りの2.から5.の観点で、引き

          「舞いあがれ!」と「半分、青い。」【後編】

          【書評】田所敦嗣「スローシャッター」【ゆっくり】

           2022年12月16日に発売された、田所敦嗣著「スローシャッター」(ひろのぶと株式会社)の紹介動画です。 ■田所敦嗣さんのnote ■ ひろのぶと株式会社 オンラインストア「Hironobu&Co. ONLINE STORE」 p.s. 動画素材の利用についてお許しいただき、ありがとうございました。 【以下は動画の台本です。】 霊「どうも、ゆっくり霊夢です」 魔「ゆっくり魔理沙だぜ」 霊「今日は、2022年12月16日に発売された、田所敦嗣さんの「スローシャッター」

          【書評】田所敦嗣「スローシャッター」【ゆっくり】

          稲田万里と、竹内まりやと。 #全恋

           稲田万里の処女作「全部を賭けない恋がはじまれば」が、2022年10月31日に、ひろのぶと株式会社から発売された。  のっけから、「新年一発」「パイパン事件」という言葉が目に入る。  処女作だけど、セックスと恋愛に関する短編小説という「清純派AV女優」みたいな「処女作だけど、処女じゃない」本である。  「新年一発」は、松方弘樹の著書「きつい一発」のオマージュなのだろうか。多分、違うのだろうが、それに匹敵する位の、「人生、この野郎!」なインパクトを感じる本ではある。  こ

          稲田万里と、竹内まりやと。 #全恋

          「社会派」朝ドラという新傾向と、評論のあり方

           2022年4月から放送を開始したNHKの連続テレビ小説「ちむどんどん」は、9月30日に最終回を迎えた。そして、スピンオフである「歌子慕情編」「賢秀望郷編」が11月6日にBS4Kで放送され、11月12日にBSPで放送される。「ちむどんどん」も、いよいよフィナーレである。  「ちむどんどん」については、「社会的包摂」という、現代の日本社会の課題と解決策を考えさせるテーマを内包していることを、以下のnoteに書いた。多くの方々に読んでいただき、大変感謝している。  ところで、

          「社会派」朝ドラという新傾向と、評論のあり方

          「#ちむどんどん」を読み解く鍵=「社会的包摂」と「沖縄コミュニティ」

           2022年4月から放送を開始したNHKの連続テレビ小説「ちむどんどん」は、9月30日に最終回を迎えた。「ちむどんどん」に関しては、朝ドラの過去作品「ちゅらさん」「まれ」「半分、青い。」と比較した考察を以下のnote記事に書いた。本記事はその続編にあたる。  「ちむどんどん」は、2022年が沖縄本土復帰から50年の節目であることから企画された朝ドラである。朝ドラでは伝統的に、戦争もしくは震災等の大災害のエピソードが含まれるケースが多いが、「ちむどんどん」の制作陣は、沖縄を

          「#ちむどんどん」を読み解く鍵=「社会的包摂」と「沖縄コミュニティ」

          #ちむどんどん のベースとなった朝ドラ

           2022年4月から放送を開始したNHKの連続テレビ小説「ちむどんどん」は、9月30日に最終回を迎える。少し早いが、「ちむどんどん」はどういう朝ドラだったかを、2回に分けて、考察してみたいと思う。  「ちむどんどん」の脚本家である羽原大介は、2014年下半期に放送されたNHK大阪制作の朝ドラ「マッサン」(主役はニッカウヰスキー創業者夫妻がモデル)の脚本を手掛けた。また脚本家へのインタビュー記事によれば、「ちむどんどん」の長男と三姉妹の設定は「若草物語」を参考にしたとある。

          #ちむどんどん のベースとなった朝ドラ

          「カムカムエヴリバディ」は「あまちゃん」へのアンサーである ~藤本有紀とクドカンの朝ドラップバトル~

           NHKの連続テレビ小説(朝ドラ)「カムカムエヴリバディ」(以降「カムカム」と表記)は、2022年4月8日金曜日に最終回を迎えた。2022年5月4日にはNHK総合で総集編も放送され、いよいよフィナーレを迎える。  「カムカムエヴリバディ」とはどういう朝ドラだったのかと問われれば、多くの人が様々な回答や感想をもつと思うが、私の答えは、 「カムカムエヴリバディ」は「あまちゃん」へのアンサー というものだ。  ご存知の通り「あまちゃん」は、宮藤官九郎(クドカン)の脚本による

          「カムカムエヴリバディ」は「あまちゃん」へのアンサーである ~藤本有紀とクドカンの朝ドラップバトル~

          「カムカムエヴリバディ」は朝ドラ版「スター・ウォーズ」である。【ひなた編】#カムカム

           「カムカムエヴリバディ」という作品は朝ドラ版「スター・ウォーズ」をやりたいのだ。そんな荒唐無稽な仮説をベースに、2021年放映のNHK大阪の朝ドラ「カムカムエヴリバディ」(以下、「カムカム」)への妄想を最大限膨らました記事を、ドラマの放送と並行しながら書いてきた。最初は一つの記事に収めていたが、妄想考察が止まらず、かなりのボリュームになったので、安子編、るい編、ひなた編と記事を三分割した。当記事は、そのラストとなる、ひなた編である。  ひなた編に入る前に、安子編、るい編の

          「カムカムエヴリバディ」は朝ドラ版「スター・ウォーズ」である。【ひなた編】#カムカム