願ったり叶ったり

そうともなれば後は誰も止まりません。

あちらでは顎してひょっこひょっこ枡をすすり、こちらでは喪に艶があるとか口説いてる始末で。

そこからは新聞屋の音も聞こえずお日さんの天辺にかかるまで誰も帰らずやいやいやっておりました。

よくもまあこんなに賑やかにしてくれたもんです。

静かになったのは漸くの日暮れで、それも誰もいなくなったなんてことはなくただ、一人残らず突っ伏してしまっただけのことでありました。

こりゃまた次も願おうか。

おしまい

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