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面接における一貫性の持たせ方(2,500文字)の解説

こんにちは。ただの元人事@裏垢です。

本選考が始まり、重要な面接機会も増えてきた頃かと思います。25卒の学生からよく相談を受けるのが、「自分の強みやキャラに矛盾が生じてしまう」という悩み。

そこで今回は、面接における一貫性の持たせ方を極めた内定者が、どのように面接前の準備をしていたのかをまとめてもらいました。

このnoteの記事では、Xでの投稿よりも詳細に内定者の考え方を載せているので、ぜひヒントにして役立てていただけると嬉しいです。

※図解で分かりやすく解説した資料も準備しているので以下の投稿も合わせて一読するとより理解が進みます。


一貫性はなぜ重要なのか

皆さんは、なぜ面接では一貫性が重要だと思いますか?
面接をする「面接官側の視点」に立って考えてみましょう。

とある企業の最終面接。
面接官としてあなたは、AとBどちらの学生を採用したいでしょうか。

A:私の強みは、改善を繰り返す力です。
学生時代に注力をした活動は、大学2年生のインターンで集客2倍を達成した事です。
御社を志望する理由は、自分の強みを最大限活かせると確信したからです。
御社の営業では相手のニーズに寄り添い必要な改善を加えながら提案をしていく力が求められると伺いました。そこで、今まで培ったこの強みを活かしてさらなる事業拡大に尽力したいです。

B:私の強みは、忍耐力です。
学生時代に注力をした活動は、飲食店のアルバイトでマニュアル作成を行い業務を効率化させたことです。
御社を志望する理由は、「〇〇」というビジョンに深く共感したからです。

多くの人がAを選ぶのではと思います。
なぜでしょうか。

Aは一言で「改善を繰り返す行動力がある子」と思い出すことが出来るように、一貫したイメージの植え付けに成功しているからです。
一日に大人数の学生を評価する面接官にとって、一言で「〇〇な子」というイメージがあれば記憶に残りやすいです。
(ガクチカの嘘つき大会とも化しているような)面接の場で、一貫した芯を持っている学生の言葉には強い納得感・安定感があります。

大事なのは、自分自身がただ単に「伝えたい」事を伝えるような面接をする事ではなく、
”面接官に「伝わる」面接が出来ているか”という事です。
面接を受ける学生の視点から切り替え、評価を付ける面接官側の視点から自分を俯瞰して考えることを意識してみましょう。

一貫性を作る手順

この章からは実際に、①自己PR、②ガクチカ、③志望動機の三つの論点全てに一貫性を持たせるための方法を伝授します。

結論、強み・ガクチカ・志望動機の三つは、
過去、現在、未来と
時間軸に落とし込んで整理していくことが大切です。

時間軸:過去

1.過去の自分の生い立ち・経験から強みを洗い出す

自分の兄弟構成、幼い頃に強く印象に残っている経験、自分の価値観が形成されたような経験をとことん書き出して洗い出してみましょう。
この時、具体➝抽象で絞っていく(エピソードを一つの強みに抽象化する)方法、抽象➝具体を洗い出していく(一つの強みからエピソードを連想する)方法がありますが、正直正解はありません。自分が考えやすい方から言語化していくのがおすすめです。

例:
(エピソード)
小学校の町対抗球技大会で、理不尽な理由で先輩にいじめられた悔しさをバネに、友人と練習を繰り返し、自分たちの代では例年以上の結果を残した
⇦(なぜ?)
3つ上の姉がいて、言葉や力では本質的には勝てないとどこかで分かっていた。
自分が成長することで相手を見返したい、という思考
➡(ということは)
「目標達成に向けた貪欲な自己変革力」が強みなのでは?

2.拡散させた強みを収束する

以下の投稿にもありますが、要は「強みは性格的な強み(長所)と経験から培った強み(能力)に大別」されます。

その上で、面接官に「入社後活躍できそう」という再現性の高さをアピールするには、後者の”能力的な強み”を優先的に打ち出していく戦術が有効です。

OB訪問で社員の方から聞いた「業務の中で活かせる強み」から逆算して、その強みを発揮できたエピソードを洗い出していく方法もおすすめです。

時間軸:現在

3.ガクチカを整理する

ここまでで過去から続く自分の強み(自己PR)を洗い出す事が出来ましたでしょうか。その後のステップは、ガクチカのブラッシュアップです。

学生時代に成果を残した・注力した経験の中で、上記の強みを発揮出来た瞬間を書き出していきましょう。

ガクチカの話し方については、こちらの投稿で説明していますので、ご覧ください。

例:
「目標達成に向けた貪欲な自己変革力」を活かせた経験は何だろう?
➝ヨーロッパにボランティアに行った時の経験がよさそう
➝TOEIC900点の目標達成に向け、多国籍の仲間に英語のロールプレイングに付き合ってもらった+帰国後も電話や交流できるような仲間を作ることが出来、実践的な英語を学ぶ機会を増やすことが出来た
➝結果、TOEIC900点以上を達成

時間軸:未来

4.志望動機にまとめる

志望動機の本質は、「志望動機=上記の強みで価値貢献+ビジョンの合致=御社」すなわち、自分と御社との合致性・必然性をアピールする事だと考えます。

そのため、志望動機を伝える際は、自己PR(強み)とガクチカを根拠に、
「入社後活躍できそう」というイメージと「絶対入ってくれそう&長く働いてくれそう」という志望度の高さを面接官に植え付けることが大切です。

例:
私は「目標達成に向けた貪欲な自己変革力」を生かしてこれまで~~を達成し、かつそれにやりがいを感じてきた。
中でも、OB訪問で多くの社員の方々が~~とおっしゃっているように■■の風土のある御社では、この自分の強みを最大限発揮できると確信している。
御社で、私の「目標達成に向けた貪欲な自己変革力」を発揮することで、〇〇な社会を創ることに尽力したい。

まとめ

結論、面接では以下の流れで伝える方法も一つ身につけておくと良いでしょう。

・過去(自分は元来こういう強みを持った人間です)
・現在(その強みを活かして成果を収めました)
・未来(御社に入社したらその強みを活かせる+やりがいを感じるので長く働ける+私は御社でこのビジョンを達成したい=御社しかない!!)

以下のA4にまとめた一貫性の資料も準備しているので、ぜひ活用してみてください。


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