生と死の狭間の人にかけた言葉
元夫のお父さんが危篤となった。
コロナだ。
呼吸がおかしくなり入院。
コロナのお陰で面会も出来ない。
お父さんは生に、生きることにものすごい執着を持っている筈だ。
何故なら
「いつか必ず」をよく口にしていたから。
同居していた頃、足の悪かったお父さんはこうも言っていた。
「足が悪くさえなければなあ。」
何回も聞いた。
その度にそうですね~、なんて受け答えしていたけど
よくよく考えれば
「足がよくなる」は来るか来ないかわからないこと。
だから、足の悪い今の出来ることをすればよかったのだ。
こうであればこれが出来た。
ああであればあれが出来た。
そんな思いだけであれば何も進まない。
よくなることを夢見るだけで終わるのだ。
したいその時に行動しなければ出来ずに終わるのだ。
お父さんは、自分が出来ないことが沢山あったせいなのか
私の行動に難癖を付け、思うように行動させてくれなかった。
その時していた同居はうまく行かず解消しその後会いに行くことは本当に減ってしまったけど
負けん気の強いお父さんに、その時今出来ることしろって
こう意見出来ていたら
「なにくそ~!」
って奮い立って足を死にものぐるいで治すための事をしたのかもしれない。
今、私は自宅で子供の給食着にアイロンをかけながらそんなことを考えて
なんだかすっごく悔しくなった。
なんだよ、しっかりしろよって
自分に向けてなのかお父さんに向けてなのか
もはやよく分からなくなってきたけど
そんな思いが湧き出てきて
悔しくってボロボロ泣けてきた。
泣きながらお父さんに叫んだ。
心の中で。
悔しいだろ!!!
無念だろ!!!
もっと生きたいだろ!!!
だったらもっと踏ん張って頑張って
こっちに戻って来いよ!!!
そしたら
「おう!!!」
と声かした。
ビックリした。
忘れてたけど
確かにこの「おう!!」は怒ったときのお父さんがよく言う言葉。
なんだか繋がっているみたい。
とにもかくにも今、お父さんは生と死の狭間で闘っている。
私にはこんなことしか出来ない。
祈るのみだ。
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