ハコモノ放送部 アドベントカレンダー企画 12/2 「配信中マジで頭を抱えたゲーム3選」

序文

大変おひがらなご挨拶

えー、皆様。

(noteでいつかやりたかった挨拶。もう悔いはない。)

 ハコモノ放送部アドベントカレンダー、12月2日担当、ただのうまでございます。
 今回は私の所属するハコモノ放送部にて「ハコモノ放送部員が12/1~12/24で日ごとに創作物出したら面白くね?」と、部長の冬野 快が言い出したもんだから、ポ〇モンでマス〇ーニャの尻を愛でるのに忙しい私も、何かを出さにゃならん状況になりました。
 私も腐っても1年以上は配信してるVTuber、積もる話も積もり積もっているので、今回私の担当回では今までの配信の振り返り「トーク風原稿」を書こうと思います。
やってこう。

ごきげんな自己紹介

これがおれの本体のハンサム顔。クリックでYoutubeの私のチャンネルにトぶよ。

 「名前は知ってるど…」みたいな微妙な需要のゲームと映画の人身御供を好んでやるバ美肉おじさん。「ハイッ」っていう威勢のいい掛け声とともにミスを犯すのが得意技。声が低くてボイスチェンジャーが掛かり切らずおじさん声を隠せないのがトラウマ。
 配信したものの一例
  ・Cult of the Lamb 実況(現行)
  ・Ghostwire:Tokyo 実況(完了)
  ・シャイニング 映画雑談(完了)



主文

はじめに

 「とりあえず最初はなんで配信始めたかみたいな話でお茶を濁そっかなァ~」と死ぬほどヌルいことを考えてたんだけど、よくよく考えたら私のリスナーはみんな「なぜそこで足を滑らせない」「死なないうまはただのうまだ」「YOWAI」などと私が苦しむ姿を期待してやってくる悪鬼羅刹ばかりなので、今回は配信中「いや、マジでこれどうすんだ…」って頭を抱えたゲーム実況をご紹介いたします。
 お前らホント覚えてろよ。

※この記事は「このゲームはクソ!!!」みたいなこと言う気は毛頭ございません。
 ゲーム自体はマジで面白いし、やりごたえ抜群でみんなにもやって(苦しんで)もらいたいゲームばかりなんで、これを悪評と取らないでください。また、偏向して燃やすのもやめてください。炎上商法はせめて定年してからにしてくれ。マジで。


「Alien:Isolation」

配信開始してかなり初期のシリーズ。未だにエイリアンの姿を見ると身構える。

 ダントツこれ。圧倒的にこれ。紛うことなくこれ。
 メッッッッッッチャ怖いしメッッッッッッチャ難しかった。
 
名作映画「エイリアン」の1と2の間に入る物語で、映画の主人公エレンの娘アマンダ(2時点で故人)が、エイリアン蔓延るコロニーを探索するという、映画再現が完璧と名高いサバイバルホラー。
 
いやホントに良いゲームだよ?映画エイリアン(特に1、2)のファンなら思わず興奮する再現度、サバイバルホラーとして完成された硬派な難易度、無理難題を地形やアイテムを活用してクリアする達成感…およそ「エイリアン」の名前を冠するホラーゲームとしては100点に近い。
 たださあ、エイリアンの強さまで原作再現なのよ。

貴重な捕食の瞬間を捉えた画像。もう見た。

 倒せない、止められない、ついでに顔も怖い。
 しかもドッスドッス廊下を歩きながら時々なんか吠えたり振り向いたり頭上で出待ちしたりする。こう書くと実家の犬Lv.100って感じだ。めっちゃ怖い。
 
しかも原作(初代エイリアン)同様、持ってる武器はまるで歯が立たない。一応火炎瓶で撃退はできるけど、なんとコイツ自己学習AIまで備えているので、火炎瓶が「効かないことを学習する」。風呂を冷水で汲んだ経験が2ケタに達する私よりはるかに賢い。
 更に余計なことに、発見時の走力がヤバい。なにそれ瞬足履いてる?みたいなコーナードリフトで差を詰めて一気に噛んでくる。やっぱり実家の犬みたいだ。更にホラゲの守護神ことロッカーを貫通する探知能力を身に着けている。
 
こんなバケモノが何匹もウロウロする中、やれボタン押してこいだの、やれカードキー取ってこいだの、勤務初日のパートさんみたいなお使いを頼まれる。未確認生物が歩き回る自由な職場ですってか?私にも自由を分けてくれよ。

更にこのゲーム、雑魚敵であるアンドロイドおじさんも強い。

アンドロイドおじさん。こんなのが数十体もウロウロしてる。納入業者が納入数間違えた?

 コイツが硬い。とにかく硬い。免許センターとかで人工呼吸の練習するマネキンみたいなのあるじゃん?アレ。中がチタン製のアレ。
 そりゃチタン製の人工呼吸の練習用のアレなら殴っても倒せないよね!って感じの硬さで、のすのす歩いて私を掴みチタンの頭突きをブチかます。交通事故の痛みまで訓練させてくれるなんて親切なマネキンじゃないか。好奇心は猫を殺すがアンドロイドの親切心は人を殺すらしい。
 しかも、コイツを倒す武器は半分くらいが音を出す。音を出すとどうなる?実家の犬Lv.100が聞きつけて噛んでくる。八方塞がりどころか天上天下全部塞がってる。どうしろと?

 更に更に、このゲームのリアリティラインが私の首を絞める。なんとこのゲーム、アイテムは全て有限固定配置。無限沸きアイテムなんてものはなく、回復アイテムやその原料ですら、ゲーム世界内に存在する数が限られている。慢性エリクサー症候群で余命50年を宣告されている身としてはもはや拷問に近い。実際の配信でも、回復アイテムは原料ごと切らした。

 他にも、私が隠れている机の上でエイリアンが小躍りを始めたり、恐怖とパニックで忙しい私にパートのおばちゃんでは手に余るような機械操作を平然と押し付けたり、エイリアンとアンドロイドおじさんにボコボコにされた私に時限イベントを仕掛けてきたり…なにこれ、そういう刑罰専用ソフト?VR懲役刑?と勘繰ったレベル。

ちなみに、なんとDLCで映画のとあるシーンを再現したストーリーも遊べる。

 というわけで、一番頭を抱えたゲームは堂々の「Alien:Isolation」。ホントに苦しんだし夜ごとこのゲームを配信しなければいけない事実に枕を濡らしたけど、映画ファン、やりごたえのあるホラゲを求める方には間違いないオススメ。信じて。



「Ghostrunner」

3Dモデルのポージングが最高にキマったサムネ。サツバツ。

 これも苦行だった。アラサーに求めるキャラコントロールではない。
 
サムネ真ん中の最高にカッコいいサイボーグ主人公が、サイバーパンクスラム「ダーマシティ」を支配する邪知暴虐の王を叩き斬りに街をパルクールで疾駆するという、聞くだけなら大変クールでホットでWasshoi!てな具合のアクションゲームなのだが、フタを開けたら難易度が鬼のように高い。

街の随所に仕掛けられた殺人トラップの一つ、熱々ランタン。これなに?

 というのも、このゲームの舞台となるダーマシティ、まるで街そのものが主人公に牙を剝くかのように至る所に殺人トラップがある。いわゆる「そのためのトラップ」だ。これ一般住人普段どうやって生きてんの?
 殺人トラップはバリエーションも豊富だ。熱々ランタン、電熱線の壁、電流イライラ壁、横置き人間ミキサー、吊り下げ人間ミキサー…いや、ほんと、この…何?何に使うの?
 主人公はこれら殺人トラップと、いかにも「是非パルクールしてください。」とばかりに恭しく吊り下げられた鉄板の間を、フックショット、スライディング、壁走りなどのパルクールを駆使して駆け巡る。走行コースのキャラが濃い。

 そして肝心のこの最高にカッコいい主人公、なんと殺人トラップに一瞬でも触れてしまうと死んでしまう。耐久性においてはちびマリオと同程度ということだ。

さっきの熱々ランタンに顔から突っ込んだ直後の映像。ナムアミダブツ!

 こうなったらもう一瞬も気が抜けない。なにせこの主人公はライフがちびマリオのクセしてスピードはソニック並と来たもんだから、少しでも制御を失えば穴という穴に落ち、壁という壁に激突する。わんぱくな赤ちゃんを運転している気分だ。
 
更に、地上では前後左右自由自在の主人公も、壁走りを開始してしまうとジャンプするまで停止できない。例え着地の場所が悪かろうが、目の前で壁が切れていようが、敵がいようが、彼は止まることを知らない。走り出したら止まらねえ。止まれねえのさ。マグロ・サンダーボルトかよ。

 そしてこんなキノコなしでは亀にも負けるイタリア人並みの耐久力の暴走サイボーグに対してダーマシティの支配者が放ったのが、昨今のFPSブームに中指を立てに来たかのような強エイム集団である。

フックショットで高速で飛び掛かる主人公に、空中で正確に弾を当てる敵。Apexなら世界狙える。

 幸い彼らも耐久性はちびマリオだが、とにかくエイムがいい。跳んでようが後ろから来ようが空中にいようが、隙あらば当ててくる。主人公はこれに対抗するために、空中でスライド移動したりパリィしたりはできるのだが、中身がアラサーで判断力が衰え、パルクールとフックショットでパニクってるってのにそんなん出来るわけがない。この世界の平均寿命はきっと25歳以下なのだろう。おじさんこの街じゃやってけないよ。それでも敵は無慈悲に、正確に、クソ強エイムを叩きつけてくる。リッター4Kの存在は彼らに教えてはいけない。
 これだけでも手一杯なのに、敵はシールドを張るタイプ、マシンガンを携行するタイプ、瞬間移動するタイプ、エヘエヘ言いながらカミカゼアタックしてくるタイプ(!!)など、無駄に豊かなバリエーションを誇る。なんと兵種が将棋より多い。過剰防衛だろ。

 更に、このゲーム、先述のパリィやウルト、カスタム機能などの補助はあるものの最終的にはプレイヤーのキャラコントロールがゲームの9割を占める。その場の誤魔化しと小賢しい悪あがきが得意なキャンチョメや宗屋ヒデヨシみたいなステータスの私にとって、これほどの悪条件はない。
 驚くことにこのゲームはプレイヤーが1,000回死ぬことを想定しているのか(誇張抜きにホントに1,000回死んだ)、ボタン一つでチェックポイントからロード無しで再開できるのだが、おかげでもはや修行と名状するしかない程の死に覚えをさせられる。フロムソフトウェアでもやらなかったぞこんな悪魔の所業。

ちなみに私のリスナーが、私が失態を犯すたびに「YOWAI」と口々に言うのはこのゲームの敵のセリフ。許さねえ。

 というわけで、Ghostrunnerが入賞。見た目は最高にカッコいいし、主人公が使う刀のスキンが無駄に収集要素になってるし、難しい分パルクールが決まった時は気持ちがいいし、これも散々苦しめられたが良いゲームである。サイバーパンクで最高にカッコいいニンジャをしたい人は是非やってみてほしい。恐れないで。



「Death Stranding」

切り抜きとモデルの向き調整をめちゃくちゃ頑張ったサムネ。

 意外かも知れないが、12/2時点で現行配信中、しかもストーリー最終盤に辿り着いているこのゲームも、度々頭を抱えた。ただし、このゲームは今までの2作とは全く別の理由である。

 「ウォーキング・デッド」で大活躍したイケメン、ノーマン・リーダスがアメリカ再建のために飛脚業に奔走する、コジマプロダクション設立一作目にして超傑作。そう、この小島秀夫肝入りの傑作、ゲームバランスが絶妙すぎるのだ。思えば、彼の代表作である、オッサンがジャングルでツチノコを貪りキノコ食って発電しボスが寿命で死ぬゲームも、ゲームバランスは非常に完成されたものだった。そんなゲームの生みの親が、しがらみなく本気で作ったゲーム、それがDeath Strandingである。

見よ、このしがらみのない本気のシャワーシーン。

 それを配信でプレイするとどうだろう。まあトラブルというものがない。というか、トラブルが起きてもなんとかなっちゃう。
それもやってるのはそこそこの社会経験を積んだ結果、予期せぬトラブルを毛嫌いする妖怪と化したアラサーだ。家の扉に「トラブル」と書かれたお札を貼られただけで夏場の蝉のように死ぬ自信がある。そりゃあ地図見て山見たらハシゴだのロープだのを用意する。もうTシャツ短パンで森に入る歳ではないんだ。
 すると、トラブルと無縁の快適ハイキングが始まる。正直に言うと、VTuberの配信で一番困るのは、全く盛り上がりどころのない展開だ。凪の海では船も進まない。いい歳こいて美少女の皮被ったオッサンは今も海に取り残されたままだ。オランダ人になっちゃう。

梯子、ロープ、ゆたんぽ、マスク、ブーツ、コーティング剤…支援物資の手厚さはもはやホームセンターの上を行く。こんな山道もらっくらく。

 そして、このゲームは本当に丁寧な作りをしているので、頑張れば頑張っただけ見返りがちゃんと用意されている。無駄な努力がないのだ。物資を集めれば良い装備がたくさん作れるようになるし、落とし物を宅配すれば良い装備が解放される。ラッコフードとか。ラッコフード???
故に、プレイヤーは時間をかければかけるだけよりトラブルに強くなる。努力が無駄になるケースが少ないのだ。意図的に物資を破壊したりでもしない限り、必ず収支がプラスになる。

ラッコフードをくれるラッコおじさん。こんなおじさんでも頑張れば褒めてくれるし、ラッコフードをくれる。(思ったより重宝する。)

 違うんだ。配信者ってのは口では「あぁ〜やめて〜」とか言っておきながら内心ド派手なトラブルを期待してやまないちょっとアレなヤツなんだ。だから多少は落石がブチ当たったり山から滑落したりズッコケて荷物ばら撒いたりしたいんだ。(だからといって先の2作品のような拷問は過剰である。)
 そして謎が謎を呼ぶ重厚なストーリー、複雑ながら現実の出来事のようなリアリティを持つ背景設定、個性豊かな配達先の面々、果てなきアメリカの旅を彩る絶景…私の苦しむ姿を楽しみにして来た悪鬼羅刹どもに肩透かしを食らわせる超絶好待遇。ずっとこうであれ。

 ただまあそれもきちんとした思考と努力があっての話。油断をしたらした分だけド派手な大失敗が待ってるんだけどね!は?

崖を迂回するのを面倒くさがり、背中に爆弾(!)を積んでジャンプしたただのうま。
彼の運命やいかに。

 というわけで、ただのうまに”配信者としての”ゲームの難しさを思い知らせたDeath Strandingが入賞。既に書いた通り、コジマプロダクションの魂がこもった作品なだけあり、何度味わっても味わい尽くせない映画のような重厚な内容と、絶妙に努力と油断に応えてくれるゲームバランスで、何度もプレイヤーを驚かせ、楽しませてくれる傑作である。普通に遊んでもいいし、あえて何か縛りを入れてプレイするのもいい。とにかく、実際に触ってこの経験を味わってほしい。心を開いて。


おしまい

トドメ

 というわけで、ハコモノ放送部アドベントカレンダー 12月2日回、いかがだったでしょうか。
 如何に私が苦労して君たちに無様な醜態を晒しているかがわかっただろう。書いててマジでなんでいい歳こいてこんな事してるんだ?って思った。危ない危ない。
 こんな感じで私は苦しみ散らかしたが、苦しみとは(ごく稀にKOTY級の例外があるが)往々にして達成感や笑いと表裏一体である。3面体だ。これでノーベル賞は俺のもんだ。手始めにワシがクリアできんゲームは全部発禁じゃ。
 もしこの中で気になる作品が一本でもあれば、是非苦痛を恐れずにやってみてほしい。困難は続くだろうが、それだけ計算された設計のもとに成り立つ良作であることに気づいてもらえるはずだ。重ねて言うが、是非遊んでみてほしい。じゃなきゃ私がマゾって事になっちまう。頼む。楽しんでくれ。お願いだから。

ちょっとした宣伝

 既に12月1日分を冬野が書いていることからおわかりと思うが、この企画はハコモノ放送部のメンバーによる持ち回り制の企画となっており、私の担当は12月2日、13日、20日の3回となっている。少しでも今日の内容が刺さった方は、ぜひ楽しみにしていてほしい。
 また、この後も総勢8名、残り6名のメンバーが各々銘々に諸々様々な作品を繰り出してくる。当の私もみんなが何出すか知らない。いやホントに。
 なので、12月24日までの短いようで長い企画、楽しんでいって欲しい。
 それじゃ、私の作品はここまで。まったね~。

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