石田英敬・(聞き手)東浩紀『新記号論』読書ノート

※Twitterに載せた読書の控えを、時系列に掲載。自身のツイートの引用については、原文を開示し、見やすくしました。

石田英敬・(聞き手)東浩紀『新記号論』ゲンロン、70〜72頁。すべての世界中の言語が、三ストロークで書く事ができ、36の図形パターンに還元できるとある。現代思想の未知のゾーン。暗号小説『黄金虫』を書いていたエドガー・アラン・ポーに伝える事ができたら、歓喜するのではと思ってしまう。https://twitter.com/harapion/status/1101430094793367552

久保田泰考『ニューロラカン 脳とフロイト的無意識のリアル』(誠信書房)、ティモシー・リアリー『神経政治学(ニューロポリティック) 人類変異の社会生物学』(トレヴィル)
この両者は、混ぜたら危険。
神経のネットワークが無意識を生産し、それが人間の改変や社会の仕組みに直結する。https://twitter.com/harapion/status/910506453097578497

石田・東「新記号論』ゲンロン120頁。「思想地図beta vol.1」171頁に続き、再度フロイトの「心理学草案」の重要性が強調される。https://twitter.com/harapion/status/78115531764416512(永沢哲『瞑想する脳科学』、91頁あたりで初期フロイトの『科学的心理学草稿』に着目しているが、東浩紀も「思想地図beta vol.1」171頁で、神経のシナプス結合に力点を持つ初期フロイトに着目していて、初期フロイトが、今後の思想のトレンドとなる予感を受ける。)これに関し久保田泰考『ニューロラカン』等に着目してきたが https://twitter.com/harapion/status/910506453097578497 (前述済)ドゥアンヌとチャンギージーに着目すればいいのか。https://twitter.com/harapion/status/1101875429617500160

石田・東「新記号論』ゲンロン97頁。石田英敬「無意識はシネマトグラフィーのように構造化されている」は、中沢新一『狩猟と編み籠』と接合できるのではないか。https://twitter.com/harapion/status/15105413691(『縄文聖地巡礼』の対談が行われた時期に、中沢新一は『狩猟と編み籠』を書いていた。『狩猟と編み籠』は、後半「テラス=共同体=テレビ的構造」と「洞窟=アソシエーション=映画的構造」という観念結合を提示するのだが、後者の背景に『ラスコーの壁画』のバタイユがいることは間違いない。)前のツイートの時はバタイユ『ラスコーの壁画』を挙げたが、石田はそれより古いショーヴェ洞窟に着目する。https://twitter.com/harapion/status/1101876911351844864

石田・東「新記号論』ゲンロン19頁。ショーヴェ洞窟については、デヴィッド・ルイス・ウィリアムズ、港千尋訳『洞窟のなかの心』講談社22頁等に書かれている。https://twitter.com/harapion/status/823836175399956480(双子の本?その2 中沢新一『野生の科学』講談社 デヴィッド・ルイス・ウィリアムズ、港千尋訳『洞窟のなかの心』講談社 装幀が同フォーマット。主題的には、『洞窟のなかの心』と『狩猟と編み籠 対称性人類学II』は、洞窟というキーワードでリンクしている。) ルロワ=グーランは『洞窟のなかの心』111頁等に言及がある。https://twitter.com/harapion/status/158228552469315584(ルロワ=グーラン著『身ぶりと言葉』(ちくま学芸文庫)、直立歩行によって前頭部が発達し、手が解放されることで身ぶりが可能になり、口もまた、食物の咀嚼から解放され、言葉を話すことが可能になる。先史人類学の知見を基にした人類の歴史の解明は、構造主義の反歴史主義傾向への反措定?)https://twitter.com/harapion/status/266897384540368897(今池のウニタ書店にて『情況 第4期 2012年9・10月合併号 特集 ゆとり全共闘の提言』と、アンドレ・ルロワ=グーラン、高橋壮訳『動作と言葉』(あるむ刊)を入手。後者はちくま学芸文庫版『身ぶりと言葉』を持っているが、名古屋の出版社の刊行物につき、珍しいのではないかと思う。)https://twitter.com/harapion/status/1101879219313827841

石田・東「新記号論』から、芋づる式に、久保田泰考『ニューロラカン』誠信書房、中沢新一『狩猟と編み籠』講談社、デヴィッド・ルイス・ウィリアムズ『洞窟のなかの心』講談社、ルロワ=グーラン著『身ぶりと言葉』ちくま学芸文庫等が繋がるのを夢想する。道楽としての知。 https://twitter.com/harapion/status/1101881095031676928

石田・東『新記号論』132頁、図9。高橋義孝訳、フロイト『夢判断』新潮文庫を確認したら、すべて通道がある図になっていた。様々な訳があるが、訳者もしくは著作権継承者の了解を得て、原著初版の図を忠実に再現すべきでは。岩波文庫の『ドイツ・イデオロギー』が廣松渉版に差し替えられたように。https://twitter.com/harapion/status/1102715220059774977

石田・東『新記号論』222頁。アントニオ・R・ダマシオまで出てきた。ダマシオについても、以前ツイートしたことがある。https://twitter.com/harapion/status/1008947250385453056(「意識は、一個の特定有機体の生存のために表象の効率的操作を最大にする装置である」アントニオ・ダマシオ『意識と自己』講談社学術文庫。脳をコンピュータだとすると、意識はOSだと私は考えている。プログラム言語(神経伝達物質)だと操作しにくいので、OS(知、情―喜怒哀楽―、意)を使う。) 心とは何か、意識とは何か。ベーシックな基盤を求めると、このあたりが気になり始める。https://twitter.com/harapion/status/1102716934993338368

石田・東『新記号論』322頁。『模倣の法則』のガブリエル・タルドが出てきた。タルドの名前を目にしたのは、これで三度目。多分、タルドの名前は、小学校の時に読んでいた玉川児童百科に出てきたと思う(記憶が曖昧)。で、ドゥルーズ=ガタリの本にも出てきたので「あれっ」と思ったのだった。https://twitter.com/harapion/status/1102940119441526786

石田・東『新記号論』、最後まで読んでしまった。注を飛ばし読みしたので、再度見ることになるが、読んでみたい本が増えるのだろう。4つの追伸、最初はヘーゲルや図書館的知の体系の話だったが、言語資本主義や、常時ネット接続し、数値化されて管理されている私たちの話となり、息苦しくなった。 https://twitter.com/harapion/status/1102942341965508614

ロイト『精神分析学入門』中公文庫プレミアム、旧版との違いは、柄谷行人「フロイトについて」が巻末についたことだが、「初期のフロイト」「神経生理学にもとづいたフィジカルな心理学」から「メタ・フィジカルな心理学」に「移行」「転回」したことに関心があるとし、『新記号論』を連想させる。https://twitter.com/harapion/status/1108845072634634241

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